本編② アイリスは元トップアイドル?!
「アイリスってそんな凄いアイドルだったの?」
メディアは素朴な疑問を口にするとリズが凄い勢いでメディアの方を向き
「アイリさんですよ、アイリさん!フェアリーアラモードの伝説のセンター!12歳でオリジナルメンバーの一人としてデビュー、14歳の時にセンターに選ばれフェアリーアラモードを一気にトップアイドルに押し上げ、以降の5年間センターかWセンターの一角として常に中心に立ちステージ上で多くの人を魅了し続け、ファンの熱狂、客席の歓声、全部勝ち取ってきた人!「ミュウジクのアイドル史はアイリ以前と以後に分かれる」と言われ、20歳で卒業するが最後の一年はセンターを若手に譲り育成に努めて今のフェアリーアラモードの礎を築きグループの人気を絶対のものにした、まさに双銀河最高で最強で最上のアイドル!」
リズが凄い勢いでメディアに詰め寄りながらアイリスの凄さを語り、アイリスは頭を抱えていた
「ステージ上で歌って踊るアイリさんはまさに妖精!フェアリーアラモードを体現した様な人!当時は髪型をツインテールにしていて、私を含めてミュウジクの女の子の殆どがアイリさんのその髪型を真似していたの……」
目をトロンとさせながら胸の前で祈るように指を絡めて手を握るリズ
「へぇ~、そうなんだ~」
とゆっくりアイリスを見るメディア、アイリスは頭を抱えながら顔を赤くしてうずくまっていた
放っておいたら延々と話し続けそうなリズをマネージャーがなだめ、アイリスとメディアを退室させる
仕事の話をする為に会議室に向かう途中「だから言ったでしょ」と顔を赤くしているアイリス、普段あまりプライベートな話をしないアイリスの過去を知れてニコニコしているメディア
その後、マネージャーに連れてこられた小さな会議室。
メディアとアイリスは椅子に座りテーブル越しのマネージャーと向かい合っていた。
壁にはツアー日程表と、各会場の平面図が貼られている。
「――というわけで、今回あなたには“研修生”としてツアーに同行してもらいます」
マネージャーは淡々と資料をめくる。
「研修生?」
メディアは疑問を口にした。
「はい、フェアリーアラモードは研修生制度をとっていまして、普段はフェアリーアラモードのバックで踊ったりコーラスをしているのですが、人気や能力を加味してメンバーに昇格させています」
とオーディション時の資料をメディアに手渡す
「へぇー大変なんだ」と資料に目を通すメディア
「でも突然研修生が増えたら怪しまれない?」
アイリスが疑問を口にすると、
「はい、それに関しては先日、完全非公開の研修生オーディションを行っておりましたのでメディアさん一人を入れるのは容易なのです」
「そう、ならいいわ」
「それで今回お願いしたいお仕事は、ステージや移動中でメンバーに危険が及びそうになったとき、さりげなくそれを防ぐこと」
「戦ってもいいってこと?」
「いえ、あくまで“さりげなく”です。観客やスタッフに気づかれないように。護衛の存在がバレると、ファンやスタッフに余計な不安を与えますから」
「ふーん……じゃあ、戦うのはナシか…」
メディアは頬杖をつきながら肩をすくめた。
「変装もお願いします。メディアさんは…まあ…なんと言いますか…まあ…」
マネージャーは少し目を細めた。メディアはスタイルと格好の為、胸やお尻の盗撮映像データが流れており星間警察が削除してもアップロードしなおされている
「ワームブレイカーとしての知名度があるのは重々承知していますが、しかしあくまで今回の依頼は護衛です。護衛対象はメンバー全員ですが、特にリーダーのリズとセンターのピリカには気を配ってください。過去に複数回、ストーカーや不審者の接近がありました」
「わかった~。でも、もし本格的に襲われたら?」
「……その時は、あなたの判断でお願いします。ただし可能な限り、ステージを止めない方向で」
「了解《りょ~か~い》」
メディアは満面の笑みで答えるがアイリスはその反応に無茶苦茶しそう…と一抹の不安を感じていた。




