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指輪を拾ったら重いくらいに愛されました〜魔術師の最愛〜  作者: 漆原 凜


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2/3

訪問

お父様が返事を送ると、すぐ返信が来てギル様の訪問が決まった。挨拶に来て詳しい話を進めたいとの事で3日後に来られるので準備するようにと告げらた。


「ねぇアスカ?こんな不思議な事があるのね。」


何ですか?とアスカがこちらに歩いて来ると、私の足元には指輪がまた落ちている。


「また指輪ですか?本当不思議ですね。」


「魔法の指輪らしいけど、何が目的なのかしらね。」


拾って今日来られるのだから後で渡そうとアスカに預ける。ギル様に会う前にいつも指輪を拾う気がする。やっぱり指輪の精霊なのかしら?って呟くと、そんな訳ないですってアスカに言われる。


「急な訪問に対応頂きありがとうございます。」


ギル様が今日も素敵な装いで現れた。挨拶という事もあり少しかしこまった出で立ちに見惚れてしまう。


「ギル様お越しいただきありがとうございます。」


私の手を取りユイ様会いたかった。今日も凄く可愛いねってまた指先に口づけをされる。家族が呆然としている。こちらへと案内し部屋に入ってもらう。


「うちの両親は婚姻をいつでも良いとの事なので、ユイ様の都合に合わせます。婚約は今日書類を書いていただき、戻り次第すぐ提出させていただきます。」


「失礼なのは承知の上お伺いししますが…ギルバート様は本当にこのコで良いのでしょうか?」


「ユイ様以外おりません。一生幸せにすると誓います。何があろうとも全力で守り抜きます。」


ギル様は両親に頭を下げてくれる。お父様はホッとしたようで書類書いてきますと立ち去る。ギル様にそっと手を繋がれ微笑まれる。


「本当に会いたかった。これからよろしくね。」


「こちらこそよろしくお願いします!本当に申し入れてくださるとは思わず驚きました。」


「先日も伝えたけど私はユイ様が好ましいんだ。本気だよ。これからずっと伝えていくから、私にどれだけ好かれているか身を持ってわかってね。ユイって呼んでいい?」


両手を握られ目の前で囁かれる。近くで見るギル様はさらに透明感に溢れていて綺麗だ。


扉がノックされ、お待たせしました!とお父様が戻ってきた。危ない青い瞳が綺麗すぎて

吸い込まれるかと思った。


「ありがとうございます。では、これから戻りすぐ提出させて頂きます。一生幸せにしますのでよろしくお願いいたします。」


ギル様は両親に頭を下げ帰りの用意をする。預けていた指輪を貰おうとすると、アスカがあれ?無いと慌てている。まさかと思いポケットを見ると入っている。何故?不思議に思いながら指輪を渡すと、微笑みながらユイまた連絡するねって言ってくれる。


見送りが終わり穏やかでしょ?と言うと、本当だなって両親は納得している。噂は当てにならないなって言っている。


「良い方で良かった。ユイの事を大事にしてくれそうだし、幸せになるんだよ」


ありがとうと家族で微笑み合う。お兄様には文句を言わないと。あんな穏やかな方に冷徹なんて失礼だわ!


帰ってきたお兄様に言うと、そんな訳ないと言い合いになる。両親に仲裁されお父様にも穏やかだったと聞かされ、唖然としていたがまだ納得していない感じだった。



ーーーー


何度か一緒にお出かけする仲になったある日、私はまた指輪を拾った。アスカと出かけている時だったので魔術師団に持って行ってみようと思い向かう事にした。


入口でギル様への面会を申し込み用件を伝える。最初あまり相手にされなかったが確認しますと言われ、少し待つと副師団長に確認とれました!とすぐさま態度が変化する。こちらへどうぞ!と案内された。


廊下を歩いていくと凄くざわついている。あちらこちらから目線を感じ気まずい。来客って珍しいのかしら?少し歩くと前から師団服を纏った方が現れる。


「ユイ様ですか?私副師団長をしておりますカイルと申します。師団長の所へご案内いたします。」


「ありがとうございます。急に来てご迷惑では無かったでしょうか?」


「全くですよ。あの師団長の婚約者様に会ってみたかったんで、来て頂けて良かったです。ユイ様に師団長はどんな感じなのですか?無表情ですか?」


「え…とても穏やかな良い方です。ギル様はいつも優しく笑ってくれて、色々連れて行ってくれます。」


カイル様が唖然としている。は?師団長が?穏やか?ありえない…と。


師団長室に到着しカイル様が静かにと言うのでこっそり見る。いつもと違う無表情の笑わないギル様が居た。口調も違う?カイル様がノックをし入ると出て行けと言われている。


「本当にいいのですか?」


「は?また仕事持ってきたんだろ?もう来るな!」


「あーあ。知らないよ?来るなってさ。帰ろっか。」


カイル様に肩を持たれ前に出される。は?って言いながらこちらを見たギル様が驚愕している。


「ユイ!違う!帰らないで。」


「いえ、忙しいなら帰ります。すいません。」


帰らないで!って小走りで私の元へと来る。手を取り会いに来てくれたの?って微笑む。いつものギル様だ。


「師団長そんな顔するの?!?」


カイル様が横で驚き爆笑している。お腹を抱え膝をつき笑いが止まらないみたい。ギル様は私に少し待ってねと微笑むとカイル様の耳元で何かを呟く。カイル様は慌てて立ち上がり部屋を出て行った。


「ごめんね。変な副師団長で。それで私に会いに来てくれたの?」


「あ、はい。指輪をまた拾ったので渡しに来ました。ギル様の職場も見てみたくて…急に来てすいません。」


嬉しいよって指先に口づけされる。ゆっくりしていけるの?お茶用意する?って聞かれ、アスカが待っているのでと断る。じゃ門まで送ると言いエスコートしてくれる。


廊下を歩くと先程とは比にならないくらい注目を浴びている。騒がしくてごめんねって謝ってくれる。師団長が笑った!嘘だろ!?てさらに騒がしくなる。やっぱり笑わないがスタンダードなのだろうか?


「また約束の日に。ユイに会えて嬉しかったよ。」


「私もです。いつもと違うギル様が見れて嬉しかったです。」


握られていた手をグイッと引かれ、ギル様の方へよろけた瞬間、頬に口づけをされた。ニコッと笑いまたねって。私は頬に手を当てギル様を見るが頭を撫でられ、ほら待ってるよってアスカの方へと見送られた。


「婚約者様と仲良しですね。」


からかうのやめてよってアスカに言いながら、手をパタパタしながら顔の赤みが引くのを待つ。皆見てるのに恥ずかし過ぎる。


ーーーーー


「今日魔術師団へ行った?」


「行きましたよ。ギル様にお会いしました。」


帰ってきたお兄様に聞かれる。何でも王宮まで話が回ったらしい。あのギルバート様が婚約者に笑っていたと。


「凄い噂だったぞ。私の元へ話を聞きに来た人もいたよ。妹君には笑うのかってめっちゃ聞かれた。」


そんなに…えぇ行ったの不味かったかな?今度ギル様に謝ろう。


「妹は穏やかだと言っていると伝えたら、皆驚愕していたよ。私も見たいな。今度家の食事に呼んでよ。」


「えぇ…来ないんじゃないですか?ってか見世物じゃないんですよ!」


頼むよって言われ、その夜ギル様に手紙を書いた。近々家で一緒に食事しましょうって。来てくれるかな?と思ったらすぐ快諾の返事が来て、お兄様に伝えると喜んでいた。


ーーーーー


「本日はお招きありがとうございます。」


「来てくださってありがとうございます。急にすいません。兄が一緒に食事したいと言いまして…」


ユイは?会いたく無かった?と耳元で聞かれる。会いたかったですと答えると嬉しそうに微笑んでいる。


あ…今日はありがとうございます!本当仲良いんですね。とお兄様が戸惑いながら挨拶をしている。お会いできて嬉しいですと握手を交わし和やかな雰囲気だ。これで穏やかな人だとわかってもらえるかな。


「いやー!ギルバート殿は本当良い方ですな!」


いえ、それほどでもって絡まれている。辞めてください!って間に入るが、ギル様は大丈夫だよって言ってくれる。


「何故普段はあんなに無表情なのですか?」


「お兄様!失礼ですよ!」


「笑う必要が無いからですね?興味も無いし必要を感じられないからですかね。」


「今日めっちゃ笑うよね?」


「それは…ユイとユイの家族には好かれたいので…」


真っ赤になるギルバート様は我が家の心を掴む。愛されてるなって家族皆が言ってくれる。


「俺めっちゃ無敵じゃない?ギルバート殿が弟になって、さらにデレてるのを見れるなんて!これからもユイを頼んだよ!」


ギル様はもちろんですと微笑む。本当接してみないとわからないものだなってお兄様が1人頷いている。


「今日はありがとうございました。家族皆がしつこくてすいませんでした。」


ギル様をお見送りしながら謝ると、緊張したって項垂れている。嬉しかったですって言うと抱きしめられる。


「嫌われてないかな?普段好かれる事を意識した事がないからわからなくて…」


「大丈夫です!皆ギル様が大好きになりましたよ。」


ユイも?って耳元て呟かれる。私も大好きですって抱きしめ返す。嬉しいってギューーって抱きしめられる。



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