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のじゃロリ魔王姫さまはNPCじゃありません!~ネタキャラ? いえ、レアキャラです!~  作者: 十一屋 翠
第一章 ネタキャラ魔王女誕生

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第11話 鉱山の戦い

 俺達は鉱山の町ラーベリー鉱山街に到着した。


「さて、これからどうする? まずは情報収集か?」


「いや、まだ他のプレイヤー達も到着したばかりだ。主が居るという鉱山に行ってモンスターがどのくらいの強さかを確認した方が良いだろう。その方が必要なものを実感しやすい」


 情報収集から始めようというモヒカンとまだ大した情報は出回ってないだろうから鉱山での戦いを経験しようと提案するヒメキ。


「何ていうか、キャラと考え方が真逆だよね」


「そうじゃのー」


 チンピラなのに慎重派のモヒカンと見た目はクール系なのに脳筋な意見のヒメキ。


「鉱山ってのがどういうエリアなのか分からないからな、閉鎖環境な事を考えると何かエリアギミックがある可能性もある」


「奥まで行く必要はない。入り口付近で魔物と一当てする程度で十分だろう」


 ヒメキの意見もゲーマーとしては間違ってはない。

  とりあえず一戦闘だけてでも経験しておけば新エリアの敵の戦闘パターンが確認出来るもんな。


「んじゃお嬢に決めて貰うか」


 とモヒカンは俺に方針を丸投げしてくる。というか、


「なんでお嬢呼びなんじゃ?」


「ん? いや今更お前さんをお姫様予備なんてガラじゃねーしな。かといって男の振りをしていた時の名前で呼ぶのもそれはそれでどうかと思ってよ」


 で、お嬢呼びか。けどモヒカンにそう呼ばれると良いとこのお嬢様というより、ヤクザやマフィアのお嬢様感があるんだよな。

 でもまぁいけどさ。どうせ後でキャラを作り直すし。


「好きに呼ぶがいい」


 現時点でレフリスからはくんちゃん呼びで、ヒメキからは姫様呼びだもんなぁ。

 誰もまともに呼びやしねぇ。


「では鉱山に行こうと思う。入り口付近でモンスターの強さを確認してから情報収集じゃ」


「はーい!」


 ◆


 町の住民に場所を聞いて鉱山にやってくると、先に来ていたプレイヤー達がたむろしている。


「結構硬かったな、新しい武器が最優先か」


「いや防具が先だろ」


「装備の相性が如実に出るな。こりゃスキルレベルを上げるよりも相性の良い武器のスキルを習得した方が良いかもな」


 既に鉱山のモンスターと戦ってきたらしく彼等は今後の育成方針を語り合っている。


「ではわらわ達も入るとするか」


「うん!」


 鉱山に入ると、薄暗いものの壁に灯りが付いていてある程度は視界が確保されていた。


「たいまつじゃないみたいだけどなんだろアレ?」


「光りタケとかそんな感じじゃねぇの?」


 ファンタジー名物洞窟内で光るキノコか、確かにありそうだな。


「だが視界が悪いな。敵の接近に気付いたころにはかなり近寄られそうだ」


 確かに、ある程度先はかなり薄暗くなって、その先は真っ暗になっている。


「並んで戦うなら二人が限度か。隊列を組むぞ」


前衛は俺とヒメキ、中衛はモヒカン、そして後衛がレフリスになった。


「レフリスはモヒカンの護衛をしながら後ろから敵が来ないか警戒してくれ」


「はーい。私も弓スキルか魔法スキル習得した方が良いかなぁ」


「生産職な事もあって遠距離攻撃手段を持たないレフリスが何かスキルを習得した方が良いかと悩んでいる。


「お前さんは生産職だろ。あれもこれもと手を出し過ぎると中途半端になるぞ。このゲームの推奨育成方針がハッキリしてくるまではある程度経験値を温存しつつ一つか二つに絞った方が良いだろうな」


 やはり堅実な意見を述べるモヒカン。


「そうか? 私はやりたいことをやった方が良いと思うぞ。堅実すぎると可能性を狭める事になる。いつか誰かが検証するまで待っていたらその頃にはゲームに飽きているかもしれないぞ」


 これは難しい問題だな。

 効率を考えるとモヒカンが正しいが、新しいものを誰よりも先に発見する喜びを考えるならヒメキの意見も正しい。

 意外とヒメキはエンジョイ勢なのかもしれないな。


「お主等、おしゃべりはそこまでじゃ。敵が来たぞ」


 暗闇の中から大きな爪を持つモグラのモンスターが現れる。


「あれはモグラの魔物かな?」


 こちらの姿を確認したモグラのモンスター達が襲ってくる。


「先手必勝! モンスターは消毒だー!『ファイヤアロー』!」


 お前毎回そのセリフ言うのか?


「ピギィ!?」


 戦闘のモグラが魔法を回避したものの、後ろにいたモグラが魔法の直撃を受ける。


「ここは狭い! 私に攻撃を集める!『タウント』!」


 通路が狭くて攻撃が回避し辛いと考えたヒメキがモンスターの注意を自分に向ける。


「ギィ!」


 モグラ達の攻撃がヒメキに集中する。


「くっ! 思った以上にダメージが大きい!」


 デカい爪は伊達ではないらしく、ヒメキが焦った声をあげる。


「なら数を減らすのじゃ!」


 ヒメキがモンスターのヘイトを引き受けたことを核にしてから俺は無傷のモグラに横から攻撃を叩き込む。


「ピギャアアア!」


 見習い上級騎士装備の性能はこのエリアでも十分通じるらしく、一発でモグラを撃破する。


「ヒューッ、つよつよNPC様々だぜ」


「マルスくんちゃん、冒険者登録の時はあんなに苦戦してたのが嘘みたいですよね」


「そういうところはゲームだな」


 実際にはアイデンティティのディスティニースロットと金のマールビットのお陰だけどな!

 そんな感じで俺達は他称苦戦しつつもモグラ達を撃退する事に成功した。


『勝利』


『経験値:25』


「流石に苦戦しただけあってそこそこ良い経験値だな」


「解体しますねー」


 そして出番が無かったレフリスが魔物素材の解体を行う。


「もう少し戦って他のモンスターも情報も集めるとするか」


 入り口からあまり離れないようにしつつ俺達はモンスターを捜して回る。


「ギィィ!」


 次に現れたのはアリとムカデのモンスターの混成パーティだった。


「おお、デカイ虫のモンスターは結構キモいな」


 アリは中型犬サイズ、ムカデは2メートルはありそうだ。


「こちらだ! タウント!」


 ヒメキがモンスターの攻撃を集め、俺とモヒカンが攻撃する。


「はぁ!」


「消毒だぜー! 『ファイアアロー!』」


 俺の攻撃を受けてアリの一匹は撃破したがモヒカンの攻撃したアリはピンピンしている。


「あのアリ、火に強いみたいだな」


「アリはわらわが引き受ける。モヒカンはムカデを頼む」


「おうよ!」


 そうして俺はアリを全滅させるが、モヒカンの方はかなり苦戦していた。


「コイツも火魔法の効きが悪いぜー!」


 どうやら虫系のモンスターは火魔法に強いみたいだ。


「私も攻撃に加わる」


 残りがムカデだけになった事でヒメキも攻撃に参加すると流石のムカデも耐え切れず撃破された。


『勝利』


『経験値:27』


「解体しまーす! これは腕が鳴るぞー!」


レフリス、よくあんなデカイ虫をキモがらずに解体できるなぁ。


「苦戦はするが姫の攻撃力があれば渡り合う事は出来るか」


「俺ぁ虫が相手だと役に立てねぇのが問題だな」


「解体終わったよー」


「さて、ある程度敵の強さも分かった事じゃし、これからどうするかの」


「個人的にはもう少し粘って素材をある程度確保しておきたいところですね。新装備を作るにしろ素材は多いに越したことはない」


「だな、とはいえMPの残量しだいだが……んん?」


 と、MPを確認するモヒカンが妙な声を上げた」


「なんだこりゃ、HPが減ってるぞ!?」


「戦闘したのだ。別におかしくないだろう」


「いやいや、俺は前に出てねぇからダメージ受けてねぇぞ! っていうか今ダメージ受けたぞ!?」


「なんじゃと!?」


 どういうことだ? 戦闘中ならともかく終わった後にダメージ!?


「これは!」


 と、今度はヒメキも声を上げる」


「私のHPも戦闘終了直後より下がっている! 何が起きているんだ!?」


 ヒメキのHPも下がってる!?


「ああっ! 私も!」


レフリスまで! 何か攻撃でも受けてるのか?

 嫌な予感がした俺は自分のステータスを核にすると、すると上級騎士装備のお陰で1ダメージずつしか受けていなかった筈のHPが大きく減っていた。


「わらわもじゃと!?」


 しかも継続してダメージを受けている。


「よく分からんが撤退じゃ!」


 俺達は慌てて出口に向かって駆け出す。


「やばい! このままだとHPが尽きる!」


「ポーションを飲め!」


 俺達はポーションを飲みながらダンジョンを駆け、命からがら外へと飛び出した。


「これからどうする!?」


「治療院か教会に行くぞ!」


 ILL内で状態異常を治療してくれる場所は回復魔法を使ってもらえる教会か、医者のいる治療院の二つになる。

 問題は町に入ってすぐに鉱山に向かった俺達はそのどちらの場所も知らない事だった。


「とにかくHP残量に注意して……待て皆」


 と、モヒカンが走るのをやめて皆を呼び止める」


「おい、何をしているんだ!」


「HPの現象が止まった」


「「「え?」」」


 言われてステータスのHPバーを確認すると確かにHPの現象は止まっていた。


「これは一体……?」


 ともあれ、謎のHP減少が止まった事に安堵した俺達はその場にへたり込む。


「一体何だったんじゃ今のはー」


 もしかして鉱山エリアのダンジョンギミックかなにかだったのか?


「火の毒気で死にかけたんだット」


「「「「……え?」」」」


 突然呟いたバットンに俺達は揃って視線を向ける。


「洞窟内で火魔法を使うと危険な毒気が原因で命を失うことがあるット」


「それってもしかして……」


「一酸化炭素中毒か!」


「このゲームそんなことまで再現してんのかよ!」


 まさかの一酸化炭素中毒で俺達は死にかけたらしい。

 確かにそれなら鉱山の外に出た途端HPの現象が収まったのも納得だ。

 ただ、一つ納得のいかない事もあった。それは……


「「「「知ってたのなら最初から言え!!」」」」


「聞かれなかったット」


 これだからNPCはよぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!


「はぁ、ダンジョンの奥深くに潜ってる最中でなくてよかったと考えるべきか」


 文句を言う気力もなくなったのか、大きなため息を吐きだすモヒカン。


「モヒカンさんの魔法が使えなくなると戦力が減っちゃいますね。どうしましょう?」


「別の属性の魔法を習得するしかねぇな。その分戦力になるまで少しかかっちまうが仕方ねぇ」


「どのみち予備の属性は習得しておいた方が良いだろう。それまでは町の外で経験値稼ぎだな」


「じゃあ私は新装備の開発ですね。町で売ってる素材やアイテムを偵察してきます!」 


「わらわもやりたい事がある故、今日は解散とするか」


 そんな訳で鉱山の手痛い洗礼を受けた俺達は、各々の戦力を増強する為に別行動をする事になった。


「と言う訳でポーションを確保したら鉱山に入るのじゃ」


皆と別れた俺は再び鉱山へと突入する。


「姫様、一人は危ないット」


「奥まで行かないから問題ないのじゃ!」


 そう、俺が鉱山に戻ってきた理由は攻略の為じゃない。いやある意味では攻略の為か。


「わらわの剣なら一酸化炭素中毒になる心配はない。魔物を倒しまくって皆の新装備用の素材を集めまくるのじゃ!」


 モヒカンが戻ってくるまでの間に何もしない理由はないからな!

 ガンガン魔物を倒して素材をゲットだぜ!

 ついでに一人で魔物を倒しまくって経験値をガッポガッポだ!

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― 新着の感想 ―
…ということは生物系の敵なら 逆に蒸し焼きでころせるとか あるのか? 煙で殺すもできる
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