表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハズレスキルだと追放された少年 最高神の加護を受け、美少女たちと最悪の厄災に立ち向かう  作者: ミコジ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/47

歌って踊れるバッファーの少女

その頃、拓也は自宅でモニターを睨みつけていた。画面には光輝の配信が映っている。金髪縦ロールのお嬢様に、小柄で可愛いスカウト。それに加えて琴葉と雪だ。


「なんだよこの縦ロールおっぱいは! それに水瀬みどりじゃねえか! 和志たちと組んでたあいつかよ!」


拓也はキーボードをバンと叩いた。自分のチャンネル登録者数はまだ100人そこそこだというのに、光輝はもう1万人を突破している。


「くそっ! やっぱり女の子か! 可愛い女がいれば数字が取れるんだ!」


拓也はすぐに昌幸、和志、剛志に電話をかけた。


「おいっ! 女の子をパーティに入れるぞ! 可愛けりゃなんでもいい!」


翌日、学校で募集をかけると一人の少女が応募してきた。ピンク髪をツインテールにしたアイドルみたいな雰囲気の女の子だ。名前は天音詩乃あまね しの


「私、歌いながら踊ると仲間のステータスがちょっとだけアップするスキルを持ってるんです!」


実際に披露してもらったが、レベル1の彼女が踊ってもアップ量は誤差の範囲だった。だが拓也たちにとってそれはどうでもよかった。


「よし! これで俺たちのチャンネルも1万人行けるぞ!」


4人は手を叩いて喜んだ。


しかし、彼らのやったことは狂っていた。いきなりレベル1の詩乃をB級ダンジョンに連れて行ったのだ。しかもカメラで撮りながら踊らせる。


「もっと可愛く踊れよ! ステータスアップ? あんなの誤差だろ!」


拓也はカメラを回しながら、詩乃にも聞こえるように愚痴った。


「動画映え以外には使えないかよ」


コメント欄はまともな視聴者の怒りで溢れていた。


『レベル1の後衛をこんな所に連れてきたらダメだろ!』

『虐待かよ! 通報しろ!』


拓也はチッと舌打ちした。


「なんで思い通りにならないんだよ!」


しばらく詩乃を動画に出しても登録者数は増えなかった。拓也の苛立ちは頂点に達し、ついに彼は意地の悪い提案をした。


「これに着替えろ」


彼が詩乃に突きつけたのは、面積の極端に少ないビキニの水着だった。


「い、いやです! こんなの恥ずかしい…」


詩乃が首を横に振ると、拓也は冷酷に言い放った。


「じゃあここに置いて行くぞ。B級ダンジョンの奥だぞ? モンスターに食われても知らねえからな」


脅された詩乃は震えながら水着に着替えさせられた。B級ダンジョンの冷たい空気の中、カメラの前で泣きながらポーズを取らされる少女。コメント欄には歓喜と非難が入り乱れていた。


『おおー! 生着替えだ!』

『これはアウトだろ…』

『通報した』


その配信を見ていた「天照の光」は、即座に行動を起こした。


「何やってるんだあいつら!」


光輝は怒りに震えた。


「助けに行くぞ!」


4人は頷き、急いでB級ダンジョンへと向かった。


ダンジョンに入った瞬間、光輝は全員に「照らす」をかけた。


「急ぐぞ!」


強化された足で、彼らはD級ダンジョンとは比較にならない濃い魔気の中を疾走した。


しばらくして、奥の方からカメラのライトと笑い声が聞こえてきた。拓也たちだ。


光輝たちは勢いよく飛び出した。


「何やってるんだ!」


光輝の怒声に、拓也たちは驚いて振り返った。


「あ? なんだ光輝かよ」


拓也は邪魔者が入って不機嫌そうだ。


琴葉は迷わず詩乃のもとへ走り寄り、持っていたタオルで彼女を包み込んだ。


「大丈夫? ひどい…」


詩乃は安堵と恥ずかしさで泣き崩れた。


光輝は拓也たちと睨み合った。


「そんな女、脱がなきゃ数字取れねえだろうが!」拓也が開き直って叫ぶ。


「自分だって数字取れないだろ!」光輝が即座に言い返す。「実力もないくせに女に頼るなんて最低だ!」


拓也は鼻で笑い、琴葉、雪、みどり、麗華に向かって言い放った。


「なあお前ら、光輝なんか捨てて俺のパーティに来いよ。俺が有名にしてやるよ」


その言葉に、4人の目が冷たく光った。


「天照大御神様が選んだのが光輝さんで良かったですわ」


麗華が優雅に、しかし断固として言った。


「貴方のような品性下劣な方と御一緒するなど、言語道断ですわ」


「麗華の言う通りだね」雪も冷ややかに告げる。

「光輝くん以外のパーティなんて考えられないもん」みどりも首を横に振る。

「絶対嫌!」琴葉も力強く拒絶した。


2つのパーティが一触即発の空気の中で睨み合っていると、背後から声が響いた。


「そこまでだ!」


ドンッという重い足音と共、屈強な男たちが現れた。A級探索者パーティだ。


「通報を受けて来たぞ。お前らか? レベル1の少女をB級ダンジョンで辱めてたのは」


A級探索者のリーダーは拓也たちを忌々しげに見渡し、あっという間に4人を縛り上げた。


「ぐあっ! 離せ!」


「離せだと? 貴様らのようなクズは探索者の面汚しだ。管理局でたっぷり説明してもらうぞ」


そして彼らは光輝たちの方を向き、柔らかい表情になった。


「君たちが助けに来てくれたのか。今回は助かったよ。あの子が無事で何よりだ」


「ありがとうございます」


「だが君たちもここに来れるレベルじゃないだろ? 無理はダメだぞ。今日は我々が出口まで送ってやる」


A級探索者たちに守られながら、光輝たちはダンジョンを後にした。


帰り道、琴葉とみどりはタオルに包まった詩乃に寄り添っていた。


「大丈夫? 家まで送るわよ」


「うん…ありがとう…」


詩乃は涙を拭い、少し安心したように頷いた。


翌日、学校で詩乃が挨拶に来た。


「あの…昨日は本当にありがとうございました」


彼女は深く頭を下げた。


「私、探索者を辞めようと思ってたんです。でも…みんなが助けてくれて」


詩乃は顔を上げ、真剣な眼差しで光輝を見た。


「あの! 私も仲間に入れてもらえませんか? 私のスキル、もっと強くなれるなら役に立つはずです!」


光輝は困ったように琴葉とみどりを見た。だが彼女の瞳には真剣な覚悟が宿っていた。


「詩乃ちゃんの気持ち、すごくわかるよ」琴葉が優しく言った。


「あそこまでじゃなくても私たちも辛い思いしたもんね」みどりも同意する。


光輝は考える。彼女のバフスキルは確かに微々たるものだが、「照らす」と組み合わせれば相乗効果があるかもしれない。それに何より、彼女の気持ちを無下にはできなかった。


「わかった。ただし俺とキスをしなければいけないんだけど‥イヤ、したいんじゃなくてね、イヤしたいけど、じゃなくて…」


「えっ」詩乃は顔を真っ赤にしたが、昨日の拓也たちの仕打ちに比べれば…


「やります!光輝くんなら大丈夫です!」


その言葉を聞いて琴葉がドキッとした顔をした、またライバルが‥という顔をしている


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ