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ハズレスキルだと追放された少年 最高神の加護を受け、美少女たちと最悪の厄災に立ち向かう  作者: ミコジ


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怪力のお嬢様

「あっ、いけない。大事なことを伝え忘れていた」


俺は慌てて声を上げた。仲間になるための手順だ。一番重要な部分をすっ飛ばしていた。


「みどり、実は眷属になるためには…えっと…その…」


俺は言葉に詰まった。自分から言うには少し気恥ずかしい。


「琴葉、説明頼めるか?」


俺は助けを求めるように琴葉を見た。


「はあ!? 自分の好きな人とキスしてくれって他の女の子に頼むなんて、何考えてんのよ!」


琴葉は顔を真っ赤にして頭を抱えた。だが、事態の重要性は理解しているらしい。深く深呼吸し、みどりに向き直った。


「みどりちゃん、落ち着いて聞いてね。光輝の眷属になるには…キスが必要なの」


「キス…ですか?」


みどりは目を丸くした。予想外の条件に戸惑っているようだ。


「そ、そんなの…初めてなのに…」


彼女は頬を染め、もじもじと指を絡ませた。だが、その瞳には覚悟のようなものが宿る。


「わかった。やるよ。日本を救うためだもんね」


「みどり。嫌なら断ってもいいんだぞ?」


「ううん、大丈夫。覚悟は決めてるから」


俺たちは人目のない階段の踊り場へと移動した。薄暗い空間に、俺たちの緊張した息遣いだけが響く。


「じゃあ、いくよ」


みどりは小さく頷き、そっと目を閉じた。俺は彼女の顎に手を添え、そっと唇を重ねた。


瞬間、みどりの体がまばゆい光に包まれた。


「ああっ…光輝くんが…中に入ってくる…」


みどりが色っぽい声を上げ、体をくねらせる。その反応は予想以上に艶かしく、俺は思わず顔が熱くなるのを感じた。


「ちょっと! 言い方!」


琴葉が顔をさらに赤くして突っ込んだ。


「変な風に言わないでよ!」


光が収まると、みどりはハッとして我に返り、慌てて口を押さえた。


「ご、ごめん…なんか勝手に…」


俺たちは苦笑しながら、早速みどりのステータスを確認した。


【名前】水瀬みどり

【レベル】1

【スキル】危険察知

【加護】猿田彦大神


「おおっ! 猿田彦大神の加護を貰えたぞ!」


俺は思わず声を上げた。道案内の神である猿田彦大神は、スカウトにとってこれ以上ない加護だ。


「すごいねみどりちゃん! 心強いよ!」


琴葉も喜んでくれた。みどりは自分のステータスを見て、信じられないといった表情をしている。


「本当に加護が…私なんかに…」


「ようこそ、天照の光へ」


俺が手を差し出すと、みどりは涙ぐみながらその手を握り返した。


放課後、俺たちは雪に新メンバーを紹介するため、待ち合わせ場所へ向かった。


遠くから雪の姿が見える。だが、その隣に見慣れない人物が立っていた。金髪の縦ロールにおっぱいがめちゃくちゃ大きい、まるで お嬢様 といった風貌の女の子だ。


「あれ? 雪の隣の子は誰だ?」


俺たちが近づくと、雪が気づいて手を振った。


「あっ、光輝!琴葉!」


俺たちは雪たちの前に立ち、まずは紹介から始めた。


「雪、新しい仲間だ。スカウトで危険察知のスキルを持っている水瀬みどり。さっき猿田彦大神様の加護も貰えたんだ」


「初めまして、水瀬みどりです。よろしくお願いします!」


みどりがペコリと頭を下げると、雪はパァッと顔を輝かせた。


「わあ! 猿田彦大神様ですか! すごいです! よろしくお願いしますね、みどりさん!」


2人は早速打ち解けたようだ。俺は安堵しつつ、もう一人の少女に向き直った。


「そちらの女性は?」


金髪縦ロールの少女は、優雅にスカートの裾をつまんで一礼した。


「初めまして。九条麗華と申しますわ」


まるで映画に出てくるようなお嬢様言葉だ。


「雪さんに聞いて来ましたの。日本の危機に、氷室家から雪さんが出て、九条家から誰も出てないなんてダメですわ。私も戦わせてくださいませ」


彼女は真剣な眼差しで俺を見据えた。


「えっと…雪?」


俺は小声で雪に問いただした。


「説明したのか?」


すると雪はバツが悪そうに目を逸らし、手を合わせてごめんのポーズをした。


「キスのことは言ってないです…」


「はあ!?」


「学校で日本の厄災を止めるために戦ってくれと天照大御神様に頼まれたって自慢したら、麗華さんが『私のところには来てませんわ』って言い出して…仲間にして欲しいって言うから連れてきたんです」


なるほど、お嬢様同士のプライドってやつか。


「九条さん、実は仲間になるには条件があってだな…」


俺が説明しようとすると、麗華はすっと手を挙げた。


「聞いておりますわ。雪さんから大体のことは」


「え? キスのことも?」


「キスですか? そんなこと聞いてませんわ」


俺は改めて麗華に眷属の儀式について説明した。キスが必要であること。それが単なる儀式ではなく、魂を繋ぐ行為であること。


麗華は話を聞くにつれて顔を赤くしていったが、やがて決意に満ちた表情で俺の前に進み出た。


「日本の危機の前に、私のファーストキスなど些細なことですわ! さあ、やってくださいませ!」


彼女は凛として言い放った。その覚悟には頭が下がる。


「わかった。じゃあ…」


俺は麗華の肩に手を置き、彼女の唇に自分のそれを重ねた。


再びまばゆい光が溢れる。


「わぁ! 私もこんな風になったんだ!」


みどりが驚きの声を上げる中、麗華は恍惚とした表情で体をくねらせた。


「ああっ…光輝さんが…私の中に入ってきますわー」


琴葉が呆れたように突っ込む。


「なんでみんなエッチな感じになるのよ!」


光が収まり、麗華が我に返ると、俺たちは彼女のステータスを確認した。


【名前】九条麗華

【レベル】1

【スキル】天岩戸

【加護】天手力男神


「天手力男神!?」


俺は思わず叫んだ。天照大御神様が隠れた天の岩戸をこじ開けた怪力の神だ。


「凄いですわ! 私にも加護が付きましたのね!」


麗華は自分のステータスを見て、小躍りして喜んでいる。


これでバランスの取れた5人パーティになった。前衛に俺と雪と麗華。中距離にみどり。後衛に琴葉。欠陥だらけだったパーティは、今や鉄壁の陣形を敷けるまでになった。


「よし! とりあえずD級ダンジョンでも行ってみるか!」


俺が提案すると、4人は声を揃えて答えた。


「「「おう(ですわ)!」」」


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