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運命の出会いがやって来た。

 おかしい。馬鹿な! 俺は神の祝福を受けて、この世に生まれたはずだ! だのになんだこれは! 待て待て。ありえん! どこで間違えた? にゅーらいふをにゅーわーるどで、とぅぎゃざーするはずの、この俺がいきなり地獄を味わうなど許されざる暴挙ですよ? 新世界で俺はエルフを妻にする! と言う可能性がいきなり危うくなりそうですよ? だって…


 今まさに『二人のマザーVS、苛烈なる女の戦い! 綱引き一本勝負!!』を地で行く展開じゃないですか! やだー! けたたましく泣いちゃうよ? 僕。


 「クラウスにぃ。一緒に魔法をならおうね?」

 「…兄さんが分からなくても後で私が教える」

 左右から、がっぷり四つで組まれて人生の土俵際まで押し切られそうですよ? おシャカ様、助けてヘルプミー是非この幼女達の仲裁を執り行ってくれませんかね? 異世界だから無理? そうですか。自力でどうにかしろと。禍福は糾える縄の如しと言うことですかね。上げてから落とす。まさに外道!


 仕方ない。記憶を掘り起こすとするか。ふむ。俺とこの二人の関係は従姉妹ってことか。

 伯父さんちの末の双子みたいだな。あんま顔似てないから二卵性の双子かもしれん。

 元気いっぱいな姉と大人しいけど引かない妹な感じだな。

 引いてるけど押しが強いとはトンチの効いた幼女達だ。

 俺を綱にしないなら笑って見てられるぜ。


 「さすがトリスの息子だ。二人にモテモテだな。ハッハッハッ」

 いや、伯父さん、あんたが笑って見てないでどうにかしろよ! 父親だろ! 村長だからって、どっしり構え過ぎじゃないですかね?

 しかし三人だけか。村で幼いちみっこは俺達だけなのかもしれん。

 記憶の中を探ると殆ど年上ばかりだしな。


 「ふ、二人共離して、とにかく落ち着いて、ね?」

 村長が役に立たん役職持ちのくせに!

 仕方ない自力の交渉を試みよう。

 だからまず満身の力を解いて握り拳を開き、今まさに拘束されてる俺の繊細な腕を自由にして下さい。


 「「いや」」

 交渉は決裂か。しかもそんな時に双子の力発揮せんでもよくね?


 「そろそろ始めるぞ? 今日の為に特別講師も呼んである」

 特別? もしやエルフか!? 俺の中の特別とは、エルフを指す!


 「この村一番の魔法の使い手だ。我々人族とは違い。長い歳月を生きる種族のお方だ。粗相の無いようにな?」

 粗相などいたしませんとも! 懸想ならしそうだが。早々に関係が発展しそうなことは、そう無いかもしれませんが。楚々とした壮麗なエルフ様に私は我慢がどこまでできるだろうか。


 「では紹介しよう。三百年の時を生きる」

 おおっ!


 「比類なき膂力を持つ」

 おお?


 「物づくりの名手!」

 ええ?


 「先月からお越しの鍛冶師」

 まさか…。



 「ドワーフのドッドさんだ!」

 「俺がドッドだ! よろしくな!!」

 髭面の筋骨隆々な厳いおっさんが銅鑼声で挨拶をかました。

 ちくしょう! 騙されたっ!!


 「「よろしくおねがいします!」」

 いかん出遅れた。


 「おねがいします!」

 「おう! 元気があってよろしい!」

 エルフではないが、挨拶を欠かすことはできん! 第一印象が大事だ。


 「本当は他の大人が教えようかと予定してたんだが。先月から御足労いただいたドッドさんに教えてもらう事にしたんだ。我々人よりも魔力に秀でていて知識も豊富だ。講師に申し分ないだろ。三人とも良かったな」

 良かったな、じゃないですよ! ドワーフならドワーフと最初に言ってくださいよ! いらん期待を抱いた幼気いたいけな幼児の幸せをぶち壊しやがって! 外道だな。


 「それではよろしくお願いします」

 「任せとけ!」

 そう言って村長はダディと連れ立ってどこかに行ってしまった。

 今日獲った獲物でも分けるんだろ。何か袋に詰めていたし。

 畑で働く代わりに獲物で年貢を収めるのだろう。ウホッ良い年貢!


 しかし兄弟でイケメンとか腐女子が喜びそうな素材だなぁ。おい。

 だが残念! どっちも綺麗な奥さんガイル。腐女子に対する迎撃は万全だ。

 夏に塩をかけられたナメクジの如く、しおしおのパーだ。

 腐女子に敬礼! 無茶『な生き方』しやがって…。


 「早速始めるか」

 「「「はい!」」」

 「ではまず魔法とは何か…」


 その後教えてもらったことは、現在人が扱える魔法は大別すると四つ、火、水、土、風といった定番中の定番の四元素だった。

 人はさほど多くの魔力を持っていないので派手な魔法は期待できそうにない。また、使えば使うだけ魔力が多くなる等といった都合の良いことは無い。

 いきなり出鼻を挫かれたな。無双を夢想していたそこの君! そんな旨い話はないよ?

 だって使いすぎると魔力が半減する『魔力半減症』なるものがあるみたいで、限界以上に使いすぎれば次の日に魔力量が半減してるんだとか。

 魔力量は年齢を重ねるに連れて魔力の量も増えるんだとさ。だから長い歳月を生きるドワーフやエルフは魔法に長けているんだとか。早くエルフに会いたいぜ…。

 エルフに会える裏道とか抜け道、小道、どこの道。そう言う良い道ないかしら。


 「それじゃ今日はここまでだ。帰り道には気をつけろよ!」

 「「「ありがとうございました!」」」

 そして帰り道に付くのであった。

 まあいい。魔法の存在が確認でき。エルフの存在も確認した何も悪くないじゃないか。

 今日はご機嫌な気分で眠りに付けそうだな!


満を持して遂に登場!

ファンタジーの定番!

ドワーフ! 彼らがいないと話にならない!

えっ? 話が違う? 世の中ってそうゆうもんです。

前半のネタは『先に手を離した方が 本当の母親です』と検索すれば分かります

検索で3番目くらいにきます

あれって時代劇が初じゃなく昔のインドの話らしいです。


では明日もこの時間にお会いしましょう。

皆様のご感想お待ちしております。

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