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眠りにつく前に?

始まります。

 舞台は再び半壊した俺の部屋。


 「しかし変じゃな再現が不十分とは、おかしいな間違ったか?」

 「なにそれ怖いんですけど」

 「肉体と精神の齟齬を埋めるために、暫し時間がかかるのやもしれんな」

 「なんだそうなのか、頭がおかしくなったのかと不安だったぜ」

 「おかしいのは元からじゃ気にするな」

 ハハハハハッ! マジ小さい子は、平気で心を抉ってくるぜ! ここは地獄か!? いや俺の部屋か。


 「そうじゃな。当分の間は修復に努めようかの」

 「先生! 治るんですか?」

 「任せよ。元通り直してやる」

 あれ? 何か言葉のニュアンスってか聞こえ方が不自然じゃありませんかね?


 「そうじゃな五年くらいと見積もろうかのう」

 「その愛だ、違った。その間に俺はどうしてればいいんですかね?」

 おかしい? 言葉が正確に発せてない気がする。なんだこれ。


 「おぬしには眠りについてもらうとしよう」

 果報は寝て待て、寝る子は育つ、五年寝太郎の精神ですか。へへっ寝たろう! いや、そうじゃなくてこの流れだとアレですよ定番の能力付与! これで決まりだ!


 「何か超越した能力を頂けるんですよね?」

 「能力か…そうじゃなあまり適当なものが、あったかどうか…」

 「わくわく、わくわく」

 「声に出ておるぞ」

 「こりゃ失敬。へへへっ。あっしは、しがない一般市民の出でさぁ」

 「何でもよい…。そうじゃな此れが良かろう。この能力が、おぬしの一助となるに足る能力じゃ」

 そして自称女神は手をかざして来た。


 「どんな能力なんでげすかねぇ? へっへっへっ」

 「異世界の言語を理解し此方の言葉を正確に伝える程度の能力じゃな」

 ほほう。そりゃ必須の能力ですね。ふむふむ。


 「それでは、そろそろ眠るがよい」

 「は? それだけ?」

 またまたご冗談を。冗談を許されるのは可愛いエルフまでですよ? 自称女神は含まれません。


 「うむ。それだけじゃが?」

 「そう言わずにさぁ~まだあるんでしょ?」

 言いながら幼女神に触ろうとして、その手が空を切った。


 「馬鹿者が、我に触れられるはず無かろう」

 なにぃ!? 今のがあの有名な『残像だ』か!? いや狼狽えてる場合じゃない!


 「ちょっと待って下さい! お願いします! まだ要求は残ってるんですよ? 私の夢と希望を奪わないでぇえ!!」

 まだだ! まだ終わらんよ! 諦めてなるものか。諦めたらそこで終わる! かのホワイトへアー○デビルも言ってたじゃないか『まるで成長してない…』俺か…いや違う! そうだ! 諦めたらそこで試合…。







 「漸く眠りについたか、馬鹿者め。手間を掛けるでないわ」

 溜息をつきながら自称女神は呆れていた。


 「しばしの別れじゃな。まぁ死なぬとは思うが…最悪あの頭の悪さに磨きがかかるくらいか」

 そうやって別離と毒づく事を同時にした後に、ふと思い至ったようだ。


 「そう言えば一番重要なことを伝え忘れたな。この本の通り振舞ってみたが…まぁよかろう次起きた時にでも伝えればよいか。」

 片手に本を持ちながら口角上がった笑顔は、とても女神には見えなかった。


 「おやすみ。我が愛しき契約者よ。次目覚める時を楽しみにしているぞ?」

 そして辺りは暗闇に没した。



 後には半壊した部屋も。自称女神も何もかも消えてなくなっていた。


誤変換すらネタにする精神です。

勝てば官軍。負ければ敗残の将

利用できれば何でも使います。

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