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父と子のコミニュケーション?

今日も野郎がお話のメインです。

 昨日は男同士の親睦を深めた日であった。ドワーフがいることで治安も守られることには驚いたな。魔法を教え。鍜治をしてもよし。獣も撃退。ドワーフが凄すぎて、もうあいつ一人でいいんじゃないか? なんて思ってみたりしてみたり。ここにエルフが加わったらどうなっちゃうんだろう。想像したらキュンキュンくるぜ! そんなキュンキュンさせてくれる俺の嫁(予定)こと師匠をキュンキュンさせる為に今日も俺は自身の可能性を模索する日々だ。



 「ふう。今日も朝から清々しいじゃないか。人に感謝される事がここまで気分を向上させてくれるとはな」

 前の世では、ありえなかった事だ。

 こう身の内から溢れ出る自信と言おうか。

 漲る力が溢れ出て、こうグッと……。


 グッと握った左手の甲の石がどうも変だ…。

 なんだっけこれ? 神の…なんだっけ?…。


 ああ。神の石(笑い)だったな。

 草を生やしても良いけど、やりすぎるとあの幼女の怒りが落ちる様な気がして(笑い)に留めている。それこそがわたくしの小市民っぷりを遺憾なく発揮しているようだ。


 それはさておき。この石なのだが、なんだか変なのだ。

 前は無かった物がある。

 前は薄黒いただの石だったはずだ。


 だが今は石の中に数字が見える。

 これはあれか。俺の願いをちゃんと聞いてくれたという事か。

 しかし『徳』の数字が貯まっているのはなんでだろ?


 魂[000/100]

 徳[0006/1000]


 誰かの為に何か出来たってことか?

 最近した事と言えば…双子、ドッド、後は師匠の事か?

 だけど2足りないな。

 誰だ? もしやマザーとダディとか? まさかな。

 とにかくそれくらいしか、した覚えがないよな。

 これで一応は幼女の言った頼みが出来ている事の証明になるだろう。

 魂が貯まってないのはしょうがない。



 そうして人の感謝と神の石の変化を確認して俺の朝が始まる。



 今日は何をしましょうか? ダディに付いて行ってみようかな。

 狩りの仕方等をご教授願えないだろうか。


 「お父さん。今日も狩りに行くんでしょ?」

 「そうだよ。クラウス」

 「僕も付いて行っていいかな?」

 足でまといなら辞退するが。


 「そうか。付いて来たいか」

 なんだ? ダディが良い笑顔してるぞ。


 「クラウスが付いて行きたいって言うから嬉しいのよ?」

 マザーの笑顔のが百倍良い笑顔。


 「ディア。直ぐバラすのは感心しないな? 意地悪だぞ?」

 と言いながらも。あんま~い声ですぜ旦那。


 「ふふふっ。最近忙しくて構ってくれないからですわ。だ・ん・な・様?」

 あーこれは、あかん。夫婦の時間が始まった。

 俺は後ろを見るぜ。




 そして時間が経った。

 俺は再度交渉をした。


 「お父さん一緒に行っていいでしょ?」

 「ああ。構わないよ。今日はクラウスに狩りの仕方を教える日だ」

 随伴のお許しが出ました。


 「二人共楽しそうでいいわね。私も一緒に行きたいわ」

 少し拗ねた感じのマザーもなんだか新鮮だ。

 母性があるのはいつもの事だが、少し幼さが垣間見える。


 「今度三人でお出かけしよう。お父さんとお母さんと僕の三人で」

 「それはいい考えだな」

 すかさずダディが賛同する。


 「なら。美味しい物を作らなきゃね」

 どうやらマザーの機嫌も直ったみたいだ。

 しかしダディの顔にキスマークが付いているのは指摘してあげるべきだろうか?





 今、俺達がいる森は鬱蒼としており陽の光も届かぬ見通しの悪い…なんて事は無かった。

 村近くの林が今回の戦場のステージだ。

 マイクの代わりにナイフを手にしている。

 念の為とは言え幼児にナイフはどうなのだろうか?



 「クラウス。あれが見えるかい? あの右上の木の枝に止まっている鳥」

 枝に止まっている鳥? どこよ。


 「どこ?」

 「ほら、右上の。葉っぱの切れ目」

 「ん? んん? ん?」

 どこ? 俺には見えないんだけど。


 「いいかい? この腕の先まっすぐだ見えるはずだよ」

 ダディの腕の先?…。あっあーあれね。


 「分かったよ。お父さん」

 「クラウスはまだ背が低いから視点がずれていて見えなかったのかな?」

 確かにな! 俺まだ子供だし? 小さいよ。


 「よし。周りには危険な獣はいないな。」

 ダディは眼光鋭く周囲の警戒を終えた。


 「クラウス。試しに近づいてごらん」

 「うん」

 さて、抜き足、差し足、忍びあっと。


 「あーあ。逃げちゃった」

 忍び足に行く前に気づかれてしまったようだ。


 「ふふふっそうそう上手くはいかないかな?」

 結果が分かっていたみたいだ。


 「どうして?」

 「鳥は周囲の変化に敏感なんだ。人がいくら気を付けて近づいても逃げられてしまうんだ」

 敵は空の上にあり。

 我交戦不能。


 「だから近づくより弓で射る方がいいんだよ」

 どうやら動物の習性と狩りの道具の有用性を教えてくれているみたいだ。


 「分かった」

 「うんうん。クラウスは素直だね」

 ダディの手は優しく俺の頭を撫でてくれる。


 その後、獣道やその近くにある野草の見分け方。

 木のしるし等色々教えてもらえた。

 木に新しい傷があると近くに獣の縄張りがあるんだとさ。

 あとは糞の乾燥してるか湿ってるか等など。


 「前はここら辺まで熊が出た事もあるんだ。今はドッドさんのおかげで殆んど見ないかな」

 「さすがドワーフだね!」

 全自動獣撃退ドワーフは便利すぐる。


 「あの大斧なら真っ二つだね」

 「なんだクラウスは見せてもらったのかい?」

 「うん! 凄い大きな斧だったよ?」

 「確かに見事な大斧を持っていると言ってたね」

 村長あたりが言ったんかね?


 「さて、そろそろお昼になるから今日はここまでかな?」

 「はーい!」


 今日の収穫は、兎一羽に野草が三束と少ない。

 しかしあれだね。身体能力の低さや、背の低さがここまで不利になるとはな。

 これをカバーする為に何か魔法でも考えようかね。

 鳥とかよく見える様にとか。

 気づかれない様にとか。


 色々な課題を残し今日の狩りは終わった。

 あっ魂の獲得は自力でないと駄目なようだ。

果たして狩りに使う魔法とは?



え? 竹と磁石はどうしたって?

ソノウチデマスヨ?


明日もお会いしましょう。

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