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魔王の娘〜元神獣と父探し冒険記〜  作者: 蜂蜜餡子
いざ世界へ。 バランディアの町編
45/99

45話 新たな主 中編

誤字脱字は時間があるときに修正します。


時間の関係で44話のタイトルを変更して、前、中、後の3構成に変更しました!

申し訳ありません。


 馬の姿に戻っているナシタは口を開く。


「申し訳ありません。何分この体の勝手がまだ分かっていないので・・・御見苦しい物をお見せしてしまったようで・・・」


「ち、ちょっとびっくりしただけだから・・・大丈夫・・・」


「それよりもまず、タシタよ。お前の能力をリエルにも見せて確認させるが問題ないはないか?」


 人化の術を解いた状態のミヤビが口を開く


「はい。私はリエル様の僕でございますから、断る理由などございません。いかようにでも」


「ではリエルよ。まずこれを確認してもらう」


 そういうとミヤビは【天眼】で見えている物を以前の様にリエルに見せる。


「【ダンジョンキーパー】ってスキルはないけど・・・【魔王の僕:リエル】?」


「うむ。従魔契約ではなく僕としての契約じゃから、それがお主とナシタの繋がりの印なんじゃろう。それと・・・ナシタは【形態変化・Ⅰ】スキルも獲得したようじゃぞ」


「【形態変化】?あぁ、これの事ね」


「口で説明するよりは実際やらせた方が早そうじゃな。ナシタよ。貴様が今変化出来る物はどれくらいあるんじゃ?」


「申し訳ありませんが、私もこの姿になったばかりですのでそれ程多くはありません。精々この辺りに存在する魔物程度です。例えば・・・」


 そういうとナシタは人化の術を使った時と似たような光を発しながら、体を変化させていく。それが終わると馬の姿からミヤビ程のサイズの犬の様な姿へと変化した。


「ふむ。【フォレストウルフ】じゃな。まぁダンジョン核が持っていた情報が元になっているのじゃろう。真の姿が先ほど見せていた馬の姿という事じゃな?」


「その通りです。リエル様のお役にたち、ご迷惑をおかけしない事を考えた結果、このような姿を取らせて頂きました」


「確かにそれなら移動にも便利だから助かるわね」


「それに【形態変化】を使えば、町の中でも場所を取らん。今の様に【フォレストウルフ】の姿を取ったりしてな」


「そうね。ミヤビが1匹増えたみたいな物だから馬の姿より目立たないからちょうどいいかも」


 心配だらけだった契約ではあったが、思いの外いい結果に終わりほっとするリエルは、ナシタに守ってもらわないといけない事を続けて話始める。魔王の娘である事を秘密にする、町では暴れない事、他の人の前では喋らない事などだ。ナシタはそのまま狼の姿を維持したままリエルの説明を聞いている。


「ところでナシタはあたし達と念話はできるの?」


「はい、問題ありません。リエル様はもちろん、契約をしている他の方でも念話でやり取りできるようです」〖このような感じですね。聞こえになりますか?リエル様、ミヤビ様〗


 〖うむ。問題ない〗


 〖聞こえるわ。これなら町の中でも大丈夫ね。他には・・・確認する事はもうないかしら?〗


 〖取り敢えず今必要な物はこれくらいで大丈夫じゃろう。そういえば採集依頼は終わったのか?〗


 〖ええ、必要な量はそろってると思う〗


 〖ならばもうここには用はないな。さっさと帰って飯でも食うぞ〗


 〖はいはい。改めてナシタ。よろしくね〗


 〖誠心誠意、お仕えさせて頂きます!よろしくお願いします!〗


 〖うむ、妾を楽させてくれると助かるぞ〗


 話の済んだ一人と2匹は帰り支度を始める。リエルは忘れ物はないか周囲を見渡し一つ気が付いた事があったのでナシタへと喋りかける。


 〖貴方が持っていた斧。あれ溶けちゃってるけどそのままでいいの?〗


 〖別に特別な物ではありませんから、リエル様がお好きにして頂いてかまいません〗


 〖リエル。それはチェストリングへしまっておけ。使い道があるかもしれん〗


 〖じゃーしまっておくわね。他には・・・〗


 他に忘れている物がないかを最後にもう一度確認し、それが終わるとリエル達は森の入り口を目指して歩き始める。途中ミヤビがサンドイッチを食わせろとせっついてくるので、サンドイッチの包みを取り出し、一つをミヤビの口元へと運ぶ。それを一口で口の中へと納めると満足そうに咀嚼している。更にもう一つの包みを取り出すと、今度はナシタの口元へと運ぶ。

 主であるリエルよりも先に自分が食事をするのは仕える者として不適切だと断ってくるので、リエルが無理やり口にねじ込もうとすると、ナシタも観念してミヤビの様に口に納める。するとナシタは初めて食べる料理に驚いたのもつかの間、嬉しそうに口をもぐもぐと動かし始める。

 二匹がサンドイッチを美味そうに咀嚼しているのを確認したリエルは笑みを見せると、最後の一つを取り出して、歩きながらそれを食べ始めるのだった。


 しばらくすると森の入り口が見えてくる。


 〖リエル。ちょっと止まるのじゃ〗


 不意にミヤビがリエルを制止する。


 〖どうたしたの?〗


 〖何者かがこの先で待ち構えておる・・・まだこちらには気づいておらんようじゃが・・・ちょっと待っておれ〗


 ミヤビは耳をピンと立てて何やら探り始めている様子。


 〖私の出番ですか!リエル様に害をなそうとしているならこのナシタ!容赦はしません!!〗


 〖ナシタ。ミヤビが何か確認するみたいだからちょっと待って〗


 やる気に満ちていたナシタであったが、リエルに制止されてガックシと肩を落とす。その間も様子を探っていたミヤビが再び喋りはじめる。


 〖ふ~む。どうやらアラーナ達にようじゃが・・・これは・・・〗


 〖アラーナさん達?依頼か何かかしら〗


 〖話にはミノタウロスがどうとか言っておるのが聞こえるが?〗


 ミヤビはナシタを見ると、ナシタも何となく察したらしく、口を開いた。


 〖もしかすると、私が今日見かけた人間が知らせた結果、その者達がここに来たのかもしれません〗


 〖え、それってちょっとまずいんじゃないの?〗


 〖殺しますか?〗


 〖妾は別にそれでもかまわんが、結局根本の解決にはならんぞ?〗


 〖殺すってダメに決まってるでしょ!貴方達物騒すぎるわ!〗


 〖う~む・・・。そうじゃ!ナシタよ。貴様ミノタウロスの姿を取る事はできるのか?〗


 〖はい。それは可能ですが、どうするおつもりですか?〗


 〖それはな・・・〗


 二人に考えている事を説明しているミヤビ。その説明を聞いたリエルは何とも言えない表情で頷くのだった。


 ――――――――――――――――-


 森から姿を現したリエルを見たアラーナ達が声を上げる。


「リエル!」「リエルさん!?」「リエルちゃん!!よかった!無事だったのね!」


「え、え~と?ど、どうしたんですか?こんな所で」


 リエルは言葉を返す。その様子に少し違和感を感じたが、それよりもリエルの無事が確認できた事が大きかったのだろう。気にする事なくアラーナ達は口々にまくしたてるように話を始める。


「この森にミノタウロスが出たって報告があってな。ギルドからそいつの討伐とお前を連れ戻す様に依頼されたんだよ」


「そうよ!よかったー!リエルちゃんが無事で本当によかったわ!怪我とかしてないわよね!?」


「ミ。ミノタウロスですか?そ、それってもしかするとですね・・・」


 リエルはちらりと後ろの林へと顔を向けるとそこからミヤビと一緒に、もう一匹の獣が姿を現す。


「ミヤビさんと・・・あれは【フォレストウルフ】ですか?なんか大人しいですけど・・・どうしたんですかあれ?」


 その姿を見たミルドがリエルに問いかける。


「えっと・・・あたしの新しい従魔です。森でテイムしました。それでなんですけど・・・この子、どうやら普通の個体じゃないみたいなんです」


「・・・まぁミヤビちゃんの事があるから、リエルちゃんがテイマーなのはわかるけど、普通じゃないっていうのはどういう事なの?」


「え~とですね・・・この子、他の生物を模倣して姿を変える事が出来るみたいなんですよ・・・」


「・・・なんだって?そんな【フォレストウルフ】は聞いた事ねぇぞ?本当なのか?」


「は、はい。見てもらった方が早いと思います。ミヤビ、お願い」


 リエルがミヤビへと声をかけると、ミヤビがフォレストウルフに何やら鳴き声を発している。するとフォレストウルフは光を纏い始め、その姿をミノタウロスへと変化させる。それを見ていた三人はそろって声を上げてしまう。


「なんだって!?」「ミ、ミノタウロス!?」「リエルさん、離れて!」


 今にも攻撃を仕掛けてきそうなミルドを見たリエルは、すぐに声を張り上げる。


「だ、大丈夫ですから!こ、これ、見た目だけの様なんです!!だから全然危なくないですから!」


「・・・は?」


 カルツが呆れたような声を上げる。他の二人も同様、リエルの言葉を理解しきれていないせいか固まってしまっている。


「えっと、どうやら外敵から身を守る為に、見た目だけを変化させる能力を持っているみたいなんです。その証拠に・・・」


 リエルはミノタウロスの元へと近づいて、おもむろにその足の片方を両方で抱えると・・・。


「はい、見た目だけなので重さもこの通りです。あたしでも持ち上げられるだけの重量しかありません。張りぼてみたいな物なんですよこれ」


 両手で足を抱える様にしてミノタウロスを持ち上げているリエル。


「・・・つまり・・・ミノタウロス騒ぎはそいつの仕業って事か?」


「お、驚いたわね・・・そんな変わった能力を持ってる【フォレストウルフ】なんて・・・」


「変異種って事・・・なんですかね・・・?」


 リエルはミノタウロスを地面に下ろすと、それは再び光を放ち、フォレストウルフの姿へと戻ってしまった。


「そういう訳で原因はこの子みたいです。あたしは森の中でミノタウロスなんて見てませんから大丈夫だとおもいます。心配かけてしまったみたいでごめんなさい」


 ぺこりと頭を下げるリエルを申し訳なさそうに見ているフォレストウルフ。その姿はどう見ても強力なミノタウロスとは思えない物だった。

お疲れさまです。

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

楽しんで頂ければ幸いです。


次の後編で区切りがつくと思います。

時間がたりませんっ!でもがんばりますっ!

おかしな部分があったら教えて頂けると助かります。

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