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どうしたんだろ?
先ほどから、ずっと同じパターンの攻防戦が続いている。カーラが消えたと思えば、次の瞬間には燈馬がカーラの攻撃を避けている。
「なんでよ、何で当たらないのよ!」
「ちょっとしたトリックだ。勝てたら教えてやる。」
「べ、別に私は聞きたいなんて思ってないんだから。ふん!そこまで言うならコテンパンにして、あなたのその上から目線的な鼻を折ってやるわ!」
再び転移をするカーラ。心なしか、速度が速くなっている。それに対して燈馬は、ナイフをしまって目を閉じている。
「トーマ、どうしたんだろ?」
「さぁ。でも、トーマ君のことだから、きっと何かあるんだよ。」
燈馬の後方斜め右にカーラの姿が現れた。すでに薙刀を装備しており、一振りすれば一気に型が付くだろう。薙刀の刃が発光し、カーラは燈馬に振りかぶった。
「これで、終わりよ!」
「甘いな。」
ガシッと言う音と共に、燈馬は素手でカーラの薙刀の刃を掴んでいた。
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