決着つけようぜ
「で、なぜ校舎から丸見えのこの場所なんだ?」
「その方が、ミリィ様にもお前の惨敗する姿がよく見えるからだ。ふん、俺に呼び出しをくらって怯えない事は褒めてやろう。死ねぇ!」
いきなり剣を構えて切りかかるゴシュナ。まだ燈馬は自分の武器を構えていない。どうやら本気で殺すらしい。滅多な事では驚かない燈馬だが、不意打ちは応えたらしい。顔の前で腕をクロスさせてガードした。しかし、相手は剣。燈馬の腕が切られる事は必須だ。観衆からもブーイングと悲鳴が聞こえる。
「何!?」
しかし、ゴシュナは驚く。燈馬の腕は切られていないのだ。しかも自分の剣をガードしている。
「あぁ、そっか。俺、体に魔力纏えるんだっけ。んじゃ、反撃するか。」
悲鳴が歓声に変わる頃、燈馬はゴシュナの剣をはじき返した。その上で、自分の武器を取り出す。鞘から展開する様に現れた刀身。誰も使えなかったと言うあの大型ナイフだ。ゴシュナが唖然とする。
「そ、それって…。あの武器!?」
「そんなに有名なのか、これ?まぁいいか。ちょうど練習台がほしかったし。」
「え、ちょっと待ってください。そのナイフで俺を刺すんですか?そ、それだけはやめてくれません?」
「心配するな。魔力弾少し打ち込むだけだから。」
ナイフを展開させ、銃の形態にする燈馬。容赦なくゴシュナに打ち込んだ。