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52話

できれば明日も投稿する予定です

「リーン君!頼まれてた、アクセサリー持って来たよ!」


「おっ、助かる。ありがとな、アリス」


 夏季休校が終わり、アリスと学園に行く途中、アリスは頼んでいたアクセサリーを持って来てくれたようだ。

 鈴をつけるなら、チェーンとかブレスレットとかか?

 アリスがバッグから、丁寧に包装された箱を渡して来た。あれ、結構大きいな‥‥何か嫌な予感がする‥‥。


「はい、どーぞ」


「こんな大きいアクセサリーなんてあったか?」


「まあまあ、早く開けてみてよ」


 俺が箱を開けると、そこにはチョーカーが入っていた。ん?チョーカーって女性が付けるもんじゃないのか?


「‥‥一応聞くが、何でこれを選んだんだ?」


「えっ、リン君にピッタリでしょ?ちなみに私が作ったんだよ?色はリン君の髪と一緒の黒色だよ!ちなみに、私は色がお揃いのブレスレットを付けてます」


 アリスはドヤ顔で、腕に付けているブレスレットを見せて来た。

 えー‥‥俺もそっちの方が良かったんだけど‥‥まあ、頼んだのは俺だからしょうがないか。俺はチョーカーに、鈴をくっつけて首に付けた。


「キャー!!リン君、カッコいいね!凄く似合ってるよ!!」


「お、おう‥‥」


 何かペットみたいで釈然としないが、アリスが喜んでいるなら良しとしよう。


「アリスも鈴をつけておけ」


「えっ、良いの?リン君がそう言うなら付けるけど」


 アリスに鈴を渡すと、嬉しそうにブレスレットに付けていた。万が一アリスが近くで襲われそうになっても、俺がいれば共鳴できるからな。それに、アリスは俺の動の魔力に慣れているから動きも鈍る事はないだろうし。


(えへへ、リン君と鈴までお揃いになっちゃった。それに、私が作ったチョーカーをリン君が付けてるなんて‥‥もうリン君は私のと言っても過言じゃないね!)


 真面目に考えていたリンクと、頭の中がお花畑のアリスは仲良く登校した。


 はぁ〜チョーカーを付けているせいか、周りの視線が鬱陶しいな。教室に入る前に、ジュンに会ったらペットになったのかって言われるし災難だな。

 それにしても、ジュンのあの死んだ目は何だったんだ?やたら赤い物にビクビクしてたし‥‥。


「おはよう、リンク。城で会った時以来だね」


「おっ、ハオか。うっす。何か元気なさげだけど大丈夫か?」


 若干目の下にクマができているな。もしかしたら、禁術魔法の本の件でハオも手伝ってるとか?何かあったら頼って欲しいが‥‥。


「うん、心配ありがとね。ところで、そのチョーカーはどうしたんだい?」


 ぐっ、やっぱ聞かれるか‥‥俺は本日三度目の説明をしたら、ハオは爆笑していた。こ、この野郎‥‥‥。

 俺が恨めしそうにハオを見ていたら、その視線に気付いたのか話を変えてきた。


「プッ‥‥クックッ‥‥リ、‥ック!リンクは今日の授業はどうするんだい?ップ、ハッハッハッ!ごめん、我慢できないや!」


「いつもからかいやがって!いつか覚えとけよ!ったく、今日の授業って何かあんのか?」


「えっ、聞いていなかったのかい?今日は魔法の実技があるんだよ?」


「は?」


 何だそれ、聞いてないぞ!いや、別に魔法は使えるようになったから問題はないんだが、魔法を使わずに序列一位になるって決めたしな〜。まっ、最悪全てを無に帰す一撃(オールロスト)を射てば問題ないか。


「その反応を見ると、聞いてなかったんだね‥‥今日の最初の授業から始まるんだけど、自分の得意な魔法を先生に見せるんだ。リンクの場合は全てを無に帰す一撃(オールロスト)を討てば問題ないんじゃないかな?」


「奇遇だな、俺も全てを無に帰す一撃(オールロスト)を討とうとしていた。魔法じゃないけど大丈夫かな」


「う〜ん、先生次第じゃないかな。まあ、この学園は実力主義だから問題ないとは思うけどね」


 見てくれるのが、アイゼン先生とか優しい先生だったら嬉しいんだけどな〜。

 そう思っていると、アイゼン先生が教室に入って来た。


「皆さん、おはようございます。クラス全員が無事なら過ごせてなによりです。早速ですが、夏季休校前に言った通り、今日は魔法の実技授業を行います」


 くっ、全然聞いていなかった。やっぱり夏季休校前に言っていたんだな。

 アイゼン先生は何か言いづらそうな顔をしていた。ん?もしかして担当はアイゼン先生じゃないのか?


「はぁ‥‥本来は私が皆さんの魔法を見る予定だったのですが、このクラスだけ担当したいと言う人が現れまして、急遽別の人に変わりました。その人は、入学式の時に使った修練場にいるので、そこに向かって下さい」


 そ、そんなぁぁ!誰だ、そんな非道なことをした奴は!許せん!


 俺たちが修練場に行くと、見覚えのある後ろ姿が見えた。


「キャーー!!」

「後ろ姿だけでカッコいいわ!」

「今度こそ殺す殺す殺す殺す‥‥‥」

「くっ、イケメンは後ろ姿だけでカッコいいのか!ちくしょう!」


 あ、あの銀髪は!女子の黄色い声と、男子の恨みのこもった声が聞こえてくる。くそっ、カッコいいからって調子に乗りやがって!あと物騒な事を言っている奴がいるが、俺も同じ気持ちだぜ!

 銀髪の人は、俺達の声に気づいたのか振り向いて声をかけて来た。はぁ、やっぱりこの人か。


「やぁ!今日の魔法の実技を担当する、シュウ・アーノルドだ。入学試験以来だね!今日はみんなの成長を見に来た、頑張ってくれよ!」


 シュウさんはそう言いつつ、ニヤニヤしながら俺の方を見ていた。俺はムカついたので目を逸らすと、ハオに話しかけられた。


「変な先生じゃなくて良かったね。シュウさんなら大丈夫じゃないかな」


「そうだな、心配して損したぜ。ハオは何の魔法を見せるんだ?やっぱり影魔法か?」


 俺が質問すると、ハオはニコニコし始めた。不気味な奴だな‥‥急にどうしたんだ?


「いや、闇属性の魔法だけど影魔法じゃないよ。人前でやるかまだわからないけど、人前でやるんだったらそれまで楽しみにしてて」


「影魔法じゃない?まあ、そう言う事なら楽しみにしてるよ」


 そう言い、ハオとの会話が終わった。う〜ん、気になるな。実技が人前でやらなかったら後で聞きに行こう。


「よしっ!最初の30分はイメージトレーニングなり、魔法の練習をしてくれ!」


 シュウさんがそう言うと、みんな散り散りになり、魔法の練習をし始めた。数人の女子がシュウさんの所に行ったが、軽く足なわれていた。

 ん?シュウさんがこっちに来ている?ってか、何で女子にこんなに睨まれているの?


「リンクだけ睨まれてないかい?また、何かしたの?」


「何もやってねえ。あと、いつもやらかしているみたいな言い方は辞めろ」


 こっちまで来たシュウさんは、爽やかなに微笑んで挨拶して来た。チッ、これだからイケメンは。


「やあ、リンク君久しぶりだね。ハオ君も元気かい?」


「はい、今日はよろしくお願いします」


「ども。女子に睨まれているんですけど、何か言ったんですか?」


「ん?リンク君に用があるから退いてくれないか、って言っただけだよ?」


 サラッと、とんでもない事を言ったな。馬鹿なの?さらば俺の青春。ハオは笑っているが無視だ無視。


「次からは、もう少し言い方を考えてください。本当、マシなのは顔だけですね」


 シュウさんは顔を引き攣らせていた。このくらい言わないと、次も変な事を言いそうだからしょうがないよね。うん、俺は悪くない。別にイケメンだからって僻んでるわけじゃないし。本当だし。


「し、辛辣だね。まあ良いや。話したい事があるんだ。ハオ君にも関係してる事なんだけと」


「僕もですか?」


 俺達は隅っこの方まで移動し、シュウさんが念のために防音の魔法を使った。

 ハオも関係しているとなると、十中八九、禁術魔法関連の事だな。何か進展があったのか?


「裁翼の騎士団、団長のヒューレ・フィルルが禁術魔法の本を持ち込んで姿を眩ませた」


「なっ!」


「ヒューレさんが‥‥」


 俺の予想を裏切り、シュウさんから放たれた言葉は、最悪の知らせだった。悪い方向に進展しやがったな。


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