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29話

本日は2話投稿です!次は18時くらいに投稿予定です。

 アリスが序列戦の勝利を収めた頃、リンク達は早めに寝たせいか、2時間ほど寝たら目が覚めてしまったので反省会をしていた。


「いや〜エンシェントドラゴンの魔力弾は予想外だったな。てっきり魔法でゴリ押しかと思ったよ」


「あ〜確かに。俺も撃たれるまで気づかなかった。リンクのおかげで助かったぜ」


「私なんて一回見たのに、地面に撃たれて足場が無くなっちゃったよ‥‥」


「あの時はシュウさんが助けに来なかったらヤバかったな」


「うん。(タイプ)天使(イヴ)を解かなきゃ良かった‥‥」


「あれは凄かったよな。普通飛ぶのって飛行魔法じゃ無いのか?」


「どの属性も工夫すれば飛べると思うよ。難しいのは水と光と闇くらいじゃ無いかな?それに魔法を使わなくても魔力で飛んだりもできるしね」 


「魔力で飛べるの!?」


 あ〜そういえばマナさんも銃を利用して飛んでたな。あれを、飛んでるって言っていいかわからんけど。


「マナさんが魔力で飛んでたぞ」


「まじ?俺も飛べるようになりてえな」


「マナちゃんは驚くよね〜魔力の消費が激しいって言ってたもん」


「そりゃそうか。あれを維持する為にずっと魔力を消費してるもんな」


「基本的に使うのは緊急回避だけって言ってたよ。そもそも、マナちゃんは飛ばなくてもその状況にさせないと思うし」


「全然話についていけねえ‥‥‥」


 まあジュンはマナさんを見てないからな。絶対驚くと思う。


「結論からすると、工夫次第でできる事がいっぱい増えるのと、あまり相手に有利な状況にさせたらダメってことだね」


「「はーい」」


 ふぅ、結構反省点があったな。まだまだ強くなれそうだ。

 反省会も終わり、ボーッとしているとクララさんの様子がおかしいことに気づいた。


「なあジュン」


「んぁ?どうした?」


「クララさんの顔赤くないか?」


「確かに赤いな。熱でもあんのか?クララさーん。大丈夫か?」


「てい!」


 バシィ!

 ポッセがクララの熱を測ろうと、クララの額に触れようとしたら手を叩かれてしまった。


「いってえ!え!?」


 ん!?そんな強く叩くか!?


「ポッセ君はダメェ〜、リーン君♪」


「うぇ!?」


 クララさんがそう言い。俺に馬乗りになった。

 酒臭っ!この人ちゃっかり飲んでやがったな!酒癖悪すぎだろ!ジュンはジュンでしょんぼりしてるし‥‥ざまあみやがれ!!


「な、なんで俺だけ‥‥」


「ふっ、坊主にはまだ早かったってことさ」


「うるせえわ!同い年だろ!」


「リーーンくん。頭撫でてぇ」


 俺は要望に応えて頭を撫でる。い、良い匂いがする!


「はっはっは。君にはこれが出来るかね?ジュジュンジュンジュジュン」


「ジュが多いんだよ!うがぁぁ!!!ムカつくからそのドヤ顔をやめろ!」


「悪いな。辞められねえんだ」


「えへへ〜リン君のナデナデは気持ちいいね〜」


「まあ、天才なんで」


「カッコつけてんじゃねえ!なんなんだこの雰囲気は!」


 俺がナデナデを堪能していると扉が開いた音がした。ん?誰か来るって言ってたっけ?


「リンク君、アリスさんを連れてお見舞いに‥‥‥」


「どうしたんだいイオナ?リンク君はいないのか‥‥い‥‥じゃ、邪魔したようだね。それじゃ!」


 ピッシャーーン!

 イオナとハオがこのカオスな光景を見て、すぐに扉を閉めてしまった。


「イオナー!ハオー!置いていかないでくれー!!」


「や、ヤバい!誤解される!」


「お前の場合誤解じゃねえだろ!」


「そうだそうだ〜」


「やかましい!クララさんまでノリに乗るな!同罪だぞ!」


 ん?待てよ‥‥イオナの奴、今なんて?アリストイッショニ??ま、まずい!本当にまずいぞ!


「イオナちゃん!ハオ君!なんで扉を閉めたの!リン君がいるんじゃないの!?」


「い、いたんですけど‥‥」


「アリスさんは見ない方が見ない方が良いんじゃ‥‥」


「どういうこと!?リン君そんなに酷い怪我をしたの!?」


「いや、そういう訳じゃ‥‥」


「むしろ癒されてたというか、ニヤニヤしてたというか‥‥」


 扉の向こうで聞きたくなかった会話が聞こえてきた。

 ハオの奴、余計なことを言いやがって!

 ど、どうしよう。取り敢えずクララさんをどかす!


「ク、クララさん。一回離れて!」


「え〜何で〜?」


「い、良いから!お願いしますぅぅぅ」


「いや〜」


 そう言いクララさんは馬乗りの状態で抱きついてきた。む、胸が!嬉しいけど今はヤバい!俺もいやぁぁぁぁ!


「がっはっは!ざまあみやがれ!」


 くっ!ジュンと立場が逆転してしまった。だが今はそんな事は良い!早くこの状況を‥‥


 パァン!

 勢いよく扉が開かれた。


「ア、アリスさん!待って!」


「リン君!だいじょう‥‥‥ぶ‥‥」


 お、終わった‥‥ヒィッ!ア、アリスさーん?顔が怖いですよ〜?


「よ、よお‥‥」


「序列戦が終わって、イオナちゃん達に事情を聞いて急いで来てみたら‥‥何してるの?」


 これは確実に怒っている!い、言い訳をしなければ‥‥


「い、いや‥‥これはそのぉ‥‥」


「リン君に頭を撫でて貰ってたのぉぉ」


 クララさんの発言に場の空気が凍る。

 何言ってんだこのポンコツ!


「皆どうしたの?」


 そう言い、ポンコツは俺に近づく。


「な、何してるの!ちょっと!早く離れて!」


「いや〜リン君の側が良い〜」


 アリスがクララさんを引き剥がそうとするが、クララさんの抱きしめている力は強くなり、胸が余計に当たる。大事なことなのでもう一度、胸が余計に当たる。


「そんな卑猥な物をリン君に押し付けないで!あとリン君って言っていいのは私だけなんだから!」


「でもリン君喜んでくれたもーん」


 今の発言はまずいですよ!?確かに喜んだけれども!


「リン君?気を遣っただけだもんね?喜んでないもんね?」


「リン君は喜んでたよね〜?」


 これが修羅場ってやつか!どうすれば‥‥‥


「ジュ、ジュン!」


 俺がジュンを呼んだと同時に、ジュンとイオナとハオは一緒に影魔法でどこかへ消えた。

 あ、あいつら逃げやがった!それでも友達か!


「ねえ、早く答えてよ」


「優柔不断は良くないよ〜?」


「まあ嬉しかったと言えば嬉しかったし、嬉しくなかったと言えば嬉しくなかったし‥‥」


「もう、どっちなの!っていうか早く離れてぇぇ」


「絶対いやぁぁ」


「痛い痛い痛いぃぃぃ!!」


 30分ほど修羅場が続いたが、疲れていたのか酔っていたのか知らないがポンコツが寝て収まった。

 もうこんなのはゴリゴリだ‥‥


「はぁ‥‥もう、話を聞いて心配したんだからね?」


「ご、ごめん。まあ今は怪我を治してもらってこの通りピンピンだよ」


「良かった‥‥死ぬんじゃないかと思った‥‥‥」


 アリスが泣きながら抱きしめてくる。

 罪悪感が凄いな。でも死にかけはしたけどそんなに心配する事か?今は怪我も治って元気だし。


「もう心配させないよう強くなるよ。俺、形状変化ができるようになったんだぜ?」


「そうなんだ‥‥‥良かったね、リン君。でもね、リン君はまだ死ぬことについて軽く考えてない?」


「そんなことは‥‥」


 アリスが真剣な目でこちらを見てくる。


「あるよ。強くなるとかじゃないの。無茶をしないで?今回はシュウさんと学園長だけで本当はエンシェントドラゴンを倒せたんじゃないの?リン君が死んだら‥‥ううん、死ななくても怪我をするだけで悲しむ人だっているんだよ?」


 アリスの言葉に俺は何も返せなかった。

 確かに心のどこがで強くなればなんとかなると、死ぬ事はないんじゃないかと軽く考えていた。それに俺がいなくても学園長とシュウさんなら倒せていたかもしれない。


「少なくとも私はリン君が死んだら、リン君の後を追う自信があるよ」


「そんな事、駄目に決まってんだろ!自分を大切にしろよ!あっ‥‥‥」


「わかった?私が言いたいのは、リン君も自分の事を大切にして欲しいの。できれば危ない目にあって欲しくもない。リン君も逆の立場だったら心配するでしょ?」


「あぁ‥‥」


「わかってくれたなら良いの。次からは気をつけてね?」


「ん‥‥」


「ふふっ、拗ねないで?リン君、ほら撫でてあげる」


 そう言いアリスは俺の頭を撫でてくる。この幼馴染にはいつまで経っても頭が上がらないな‥‥

 気づいたら俺はアリスに抱かれたまま眠っていた。


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