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祝10万PV達成 『親ガチャ失敗・俺の親、泥棒ですが何か!』 怪盗紳士は『スチール』極めて成り上がる。  作者: 米糠


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第63話 1学期最終日

第60話終了時


 赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル4

 職業    怪盗紳士


 HP    11(+6642)

 MP    0 (+6411)

 力     11

 防御外皮  11(+1777)

 知力    10(+6446)

 速さ    11(+1770)

 器用さ   15


 スキル   スチール(ユニーク)レベル5(8個)

 スライムの胃袋(7824)   レベル3

 消化液(3525)   レベル3  

 メタル化1(体を金属に変える。消費MP2)

 水魔法    スライムバレット(896)  レベル2

 火魔法    ファイアバレット(318)  レベル2


 装備    なし

 アイテム  リュックサック 


 金 十三万六千円

 口座 千四十七万三千三百円


 それから特に何事もなく、俺は金曜日を迎えた。

 明日から、夏休みである。


 1学期最終日は給食も出ず、半日で終わる。

 松本先生に軽く挨拶をしてから学校を出て、池袋西探索者ビルに向かう。


 この1週間、探索のほうも順調だった。

 1日三万円以上は稼げているし、昨日はスチール(ユニーク)のレベルが5(8個)から6(16個)に上がった。


 レベルが上がる度に、盗める数が倍になっている。

 レベル7になったら、たぶん32個盗めるのだろう。

 一回でHPを16盗めるということは、攻撃力16と同じ意味? ――ちょっと違うか。


 そろそろヒューマンとしてのレベルが上がってもいいんじゃないか、と最近思っている。

 はっきり言って、スチールで奪った分は人外だ。

 ヒューマンのレベルで増えるステータスは、普通だけど。


 探索者ビルに入り、二階のパーラーで昼食を済ませる。

 昼時のパーラーは探索者たちでそこそこ賑わっていて、金属の食器がぶつかる音や雑談が絶えない。


 俺はさっさと食事を終え、ゲートへ向かう。


 ゲートをくぐろうとするとマッチョの指導員さんがいるではないですか。

 なんでこんなところにいるんだろうね――。 


 腕を組んでこちらを見ている。


 ……あれ、どう見ても待ち構えてるよね?


「やあ、赤嶺君。ちょっと良いかな?」


 ……やっぱり、俺に用があるのね。


「はい。大丈夫ですけど……なんでしょう」


「特殊探索者チームに入ってもらうって言ったのは、覚えているよね」


「はい」


「特殊探索者チームのメンバーが、君に会いたいって言ってるそうだ。明日から夏休みだろう。一度会ってみてくれるかい?」


 俺は一瞬だけ首をかしげる。


「9月からチームを組むんでしたよね。別にかまいませんけど、9月に合えばいいんじゃないですか?」


 マッチョの指導員さんは苦笑いを浮かべた。


「事前に会っておきたいらしい」


 ……事前に会ってどうするのかね?

 もうチームを組むこと自体は変えられないんでしょ?

 まあ、断る理由もないけどね。

 

「分かりました。夏休み中はいつでも都合をつけますよ」


「すまないな。明日はここに来るのかい?」


「はい。明日からだいたい毎日来るつもりです。たまには休むかもしれませんが……」


 夏休みといっても、俺にとっては探索の稼ぎ時だ。

 学校がない分、むしろ潜る時間は増える。


「なら、明日の10時に二階のパーラーで引き合わせよう。相手もその日は夏休みだからこれるそうだ」


 相手も学生ということね。


 もしかしたら同じ中3かな?

 いや――高校生でも夏休みは、同じか。


 パーラーの窓際の席が頭に浮かぶ。

 昼時には探索者で混むが、10時ならまだ空いているだろう。


「明日の10時に二階のパーラーですね。了解しました。今日はそれだけですか?」


「ああ、それだけだ。ダンジョンに潜るなら行っていいぞ」


 俺は軽く頭を下げ、振り返って一歩踏み出そうとすると――


「ああそうだ。今日は何時くらいまで潜っている予定だい?」


 呼び止められて、俺は肩越しに振り返る。


「今から潜ると、8時くらいに出てきてパーラーで晩飯にする感じですかね?」


 この時間に潜れば、大体いつもそのくらいだ。

 潜って、狩って、換金して、最後に飯。

 それから家に帰って9時、風呂に入って寝るのにちょうどいい。


「分かった。相手の都合が悪かったら、その時伝えよう。八時ころにパーラーだな」


「特に何もなければ、そんな感じになると思います」


 探索が、完全に予定通りに行くとは限らない。

 第一階層とはいえ、ダンジョンには不確定要素というものが、少なからずあるものなんだ。

 スライムキングに出会ったり、メタルスライムと遭遇したりね。


 ……まあ、こういう不確定要素は、むしろ大歓迎なんだけど。


 俺はそんなことを考えながら、ゆっくりとロッカールームへ歩き出した。


 ――そのとき、ふと後ろで指導員さんの声が聞こえた。


「まったく……」


 小さな独り言だった。


 え! 「まったく」って何だよ。

 俺、ちゃんと受け答え……できてたよなあ。

 なんか、失礼なこと言っちゃっただろうか?


「あのお嬢様には、ほとほと……」


 ふ――俺のことを言ってるのじゃなかったみたいでよかったわ。


 でも、「お嬢様」って?

 

 もう一人の探索者がお嬢様ってこと?

 

 探索者なんて仕事は、お嬢様がするような仕事ではない。

 社会の底辺の人間がする危険で汚い仕事なのだ。


 ない、ない、ない。


 よく分からないが、マッチョの指導員さんは、たぶん俺とは無関係なことで愚痴をこぼしているのだろう。


 俺はそれ以上考えるのをやめてロッカールームで運動着に着替える。

 そしてダンジョンへ向かった。


 ダンジョン入り口の扉を開けて中に入ると、その奥にもう一つ扉がある。

 その扉を開けて、中に入ると鍾乳洞の入り口のような穴が岩壁の中央に開いている。

 この二つの扉は、探索者協会によって安全のために作られたものだ。

 魔物がダンジョンから出れないように、二重の防御扉で守っているのである。

 鍾乳洞の入り口のような穴こそが、本来のダンジョンの入り口である。


 俺は、その入り口の穴から続く、所々電灯で照らされた下り坂を降り、3分くらいで明るいところに出た。   


 そこには入口からの通路より、かなり開けたスペースがあり、左右の岩壁は蛍光石らしく、柔らかくあたりを照らしている。


 ここが第1階層。


 足元は比較的平らで、天井までは5メートルくらい。

 遠方を見渡すと所々に大きな岩がそびえている。


 見える範囲で最も奥の大きな岩の周りにぷよぷよした水まんじゅうのようなスライムが飛び跳ねているのが見えた。


 でも、俺の狙いはこいつじゃないんだよね。

 こいつはレベル1の普通のスライム。

 俺の狙いはオレンジ色のスライム。

 火魔法・ファイアバレットを盗みたいんだぜ。


 俺は、オレンジ色のスライムがいるゾーンに向かって走り出した。

第63話開始時


 赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル4

 職業    怪盗紳士


 HP    11(+9202)

 MP    0 (+8971)

 力     11

 防御外皮  11(+2289)

 知力    10(+9006)

 速さ    11(+2282)

 器用さ   15


 スキル   スチール(ユニーク)レベル6(16個)

 スライムの胃袋(12464)   レベル4

 消化液(4805)   レベル3  

 メタル化1(体を金属に変える。消費MP2)

 水魔法    スライムバレット(992)  レベル2

 火魔法    ファイアバレット(734)  レベル2


 装備    なし

 アイテム  リュックサック 


 金 二十七万三千円

 口座 千四十七万三千三百円

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