第58話 スマホ契約
第53話終了時
赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル4
職業 怪盗紳士
HP 11(+6042)
MP 0 (+5811)
力 11
防御外皮 11(+1657)
知力 10(+5806)
速さ 11(+1650)
器用さ 15
スキル スチール(ユニーク)レベル5(8個)
スライムの胃袋(6724) レベル3
消化液(3225) レベル3
水魔法 スライムバレット(876) レベル2
火魔法 ファイアバレット(218)
装備 なし
アイテム リュックサック
金 十五万六千円
口座 千四十七万三千三百円
「中学生の契約は可能ですか?」
店員は少しだけ表情を改め、ちらっと道造さんを見る。
「未成年のお客様の場合、原則として保護者様の同意が必要になります。ご一緒にいらっしゃる方は……」
「血縁はないが、保護者代わりじゃ」
道造さんが答える。
「あ、俺は探索者で口座も持ってます。稼ぎもけっこうありますよ。未成年でも、一人前の社会人なんですけど」
俺は、探索者通帳を店員にみせる。
若い店員が通帳を受け取り表書きから照合をかける。
中の金額は見ない。
見たら、腰を抜かしていたかもしれないぜ、……千万だからな。
「確認が取れました。探索者は、優遇措置が取られています。通帳があれば、契約は可能です。ですので、こちらの書類にご記入をお願いします」
探索者は、優遇措置?
通帳引き落としができるから、いいだけなんじゃない?
書類に記入って難しいかな?
差し出された紙は、思っていたよりも分厚かった。
ひえー!
まじかよ!
名前。
住所。
生年月日。
チェック欄に、ひたすらチェック。
自分の情報を、こんなに書くのは初めてだ。
「これでいいですか?」
「はい。大丈夫です。色はなにいろにしますか?」
「じゃあ、白で」
「分かりました。在庫はありましたので大丈夫です」
なかったら黒にするけど、あってよかったわ。
「暗証番号の設定をしてください。四桁の数字です」
言われた通り、四桁の数字を入力する。
「それでは、開通手続きを行いますので、少々お待ちください」
店員が目の前で設定を始めた。
その後もいろいろあったが、俺はついにスマホを手に入れた。
ニコニコ顔でカウンターを離れる。
それにしても、探索者口座を持っていて良かったぜ。
これもプラチナ塊を手に入れられたおかげと言える。
……人生って、運が一番大切なのかも。
「あとは、証券口座じゃな」
道造さんが、眉根を寄せてアドバイスをくれた。
保護者としての出番がなかったことに、ちょっと不満なのかも。
……十分、ありがたかったですよ。
「そうですね」
俺は、笑顔で答える。
でも、道造さんの言う通り、まだ道のりの半分。
俺はまだ、デイトレードができるようになっていない。
さっそく俺は、スマホでネット証券会社の口座開設を行った。
周りに客がいたから、店内で突っ立っているのは、ちょっと迷惑だったかな。
手続きはすぐに終わったが、後日手続き用紙が郵送されてくるらしい。
それを書いて、必要書類を送付すれば口座が開設される。
そうすれば、ネットで株取引ができるようになる。
ついに、デイトレーダーデビューだぜ!
「うむ。一応これでよいと思うが、ただ、スマホの画面は小さくて見にくい。タブレットがあったら、大きな画面で見れるから、あった方が良いと思うぞ」
……この前も、そう言ってたな。
「じゃあ、買っていきましょう」
タブレットも同じ三階に売り場がある。
白い棚が幾列も並ぶ一角に薄い板のような端末が、角度を揃えて立てられている。
スマホと同じメーカーの最新モデルを選んだ。
……これが一番、画面が大きかったんだよね。
「これなんかどうですかね?」
道造さんに意見を求める。
俺は十六万くらいのタブレットを指さした。
俺の手持ちの金は、十五万だ。探索者口座の黒いカードがここで使えなかったらこのタブレットは日を改めて買いに来なくてはならない。
面倒くさくても、良い物を買っておいた方がいいよね。
お金はあるし。
「ここまでスペックが高くなくても大丈夫じゃ。そのぶん値段も高くなるしのう」
……そうなんだ。
最新の、ハイスペックのタブレットが良いのかと思ってたぜ。
「じゃあ、道造さんのお薦めはどれですか?」
「画面の大きさと、メモリをどの位積むかによって値段は大きく変わるんじゃが、デイトレ専用なら、そこまでメモリは必要ない。画面も10インチ程度あれば十分じゃ」
道造さんは顎を手でこすりながら、陳列された商品を見比べる。
「天心は、デイトレ以外にも使うつもりはあるのか? 例えば映像を見るとか、画像編集をするとか?」
「別に、絵を描いたりはしませんし、見るのはテレビで間に合ってますね」
学校には貸し出されているパソコンがあるけど、家にはパソコンもタブレットもないんだよね。
だから、趣味でパソコンを使うことはない。
「最近の若者は動画サイトとか、見るじゃろう?」
「あ……俺、そういうの見られる環境じゃなかったんで、見なかったですね」
確かに同世代の人たちは、テレビ離れが進んでいるのだろう。
みんなが当たり前に見ているものを、俺は知らない。
でも、別に羨ましいと……思ったことはないな。
みんなが、見ているアニメやドラマの話をしていても、俺はその輪に入ることはなかったし、これからだってたぶん入れない。
話題についていく必要はないし、もし知っていたら、かえってその輪に加わりたくなっちゃうかもしれない。
だから、俺は見ない方がいいんだ。
「これからも、そうなんじゃったら、これでよかろう」
道造さんが三万台のタブレットを指さした。
たぶん、かなり安い部類に入るタブレットだ。
――これからも、そうなんじゃったらって、……これからもそうだよね。
他の使い方をする未来の自分が、想像できんわ。
「そんなに安いのでいいんですか?」
「他の使い方をしないなら、これで十分じゃな。古いモデルではないしのう」
「じゃあ、それでいいと思います」
デイトレード専用機!
なんだかカッコいいじゃん。
俺は店員さんを呼び、三万円台のタブレットを買いたいと告げた。
店員さんは嬉々として、レジカウンターに俺を案内し、会計と商品の受け渡しを行った。
家に帰ったら、タブレットも使ってみよう。
「天心よ。タブレットは携帯とWi-Fi接続せにゃ使えんぞ。やり方はわかるかの?」
……Wi-Fi接続ね。
設定をすればいいのかな?
「たぶん大丈夫です」
携帯は開通してるし、すぐに使えるはずだ。
「それじゃあ、わしはパチンコをしに戻るぞい」
「じゃあ俺は、家に帰ってタブレットをいじってみます。それに探索にもいくつもりですしね」
「晩飯は、ちゃんと食べているのかの?」
「はい。探索者ビルの二階が食堂になってるんで」
「そうか。怪我をせぬように気を付けるんじゃぞ」
「分かりました。それじゃあ、今日はこれで」
俺はパチンコ店の前で道造さんと別れて自宅に帰った。
第58話終了時
赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル4
職業 怪盗紳士
HP 11(+6042)
MP 0 (+5811)
力 11
防御外皮 11(+1657)
知力 10(+5806)
速さ 11(+1650)
器用さ 15
スキル スチール(ユニーク)レベル5(8個)
スライムの胃袋(6724) レベル3
消化液(3225) レベル3
水魔法 スライムバレット(876) レベル2
火魔法 ファイアバレット(218)
装備 なし
アイテム リュックサック
金 十二万円
口座 千四十七万三千三百円




