第49話 順調順調?
レベル5のオレンジ色のスライムのステータス
HP 10
MP 10
力 0
防御外皮 2
知力 10
速さ 2
器用さ 0
スキル
スライムの胃袋 20
消化液 5
火魔法・ファイアバレット 2(火球を同時に2発、弾丸として飛ばす。消費MP2)
スライムゼリー 1個
第44話終了時
赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル4
職業 怪盗紳士
HP 11(+4802)
MP 0 (+4571)
力 11
防御外皮 11(+1409)
知力 10(+4566)
速さ 11(+1402)
器用さ 15
スキル スチール(ユニーク)レベル5(8個)
スライムの胃袋(4464) レベル3
消化液(2605) レベル3
メタル化1(体を金属に変える。消費MP2)
水魔法 スライムバレット(832) レベル2
火魔法 ファイアバレット(14)
装備 なし
アイテム リュックサック
金 十万三千円
口座 千四十七万三千三百円
池袋西探索者ビル。
中に入って、そそくさとゲートをくぐる。
守衛さんは、俺に何も言わなかった。
この人は、いざという時の戦闘要員なんじゃないだろうか。
魔物が出てこようとしたときに、それを抑える役目だろう。
ロッカールームで運動着に着替え、腕時計をチェックする。
今日は、オレンジ色のスライムを集中的に狩るつもりだ。
所々で電灯に照らされた薄明るい坂道を下り、第1階層に入ると、入口からの通路よりかなり開けた空間が現れる。
蛍光石の大きな岩と左右の岩壁は、穏やかな光であたりを照らしている。
ノーマルのスライムが散見されるが、スルーして、オレンジ色のスライムの生息地に走った。
走った方がスライムに攻撃される確率は低い……と思う。
第1階層の奥には、俺がまだ探索していない場所がある。
オレンジ色のスライムを倒していくと、その先には何が待っているのだろうか?
走っていると、前方にオレンジ色のスライムを発見。
走るのをやめて、静かに近づく。
「スチール!!」
今の俺は、一度に八つ盗むことができる。
ファイアバレット2をスチールしました。
消化液5をスチールしました。
スライムゼリー1をスチールしました。
攻撃力を奪うためにファイアバレットと消化液5は最初に狙った。
「スチール!!」
速さ2をスチールしました。
MP6をスチールしました。
速さを奪って動きを止める。
念のためにMPも先に削る。
「スチール!!」
MP4をスチールしました。
スライムの胃袋4をスチールしました。
「スチール!!」
スライムの胃袋8をスチールしました。
「スチール!!」
スライムの胃袋8をスチールしました。
これでスライムの胃袋も全て奪ったはず。
「スチール!!」
知力8をスチールしました。
「スチール!!」
知力2をスチールしました。
防御外皮2をスチールしました。
HP4をスチールしました。
あとはHPを削り切ればおしまいだ。
「スチール!!」
HP6をスチールしました。
スライムがどろりと広がりながら煙を上げて、魔石と水たまりを残す。
俺は、魔石を拾い上げた。
まずは一つ目。
俺は、次々にオレンジ色のスライムを狩りだした。
「スチール!!」
「スチール!!」
「スチール!!」
先に進みながら、オレンジ色のスライムを倒していると、とうとう最奥に来たらしい。
目の前は、岩壁で行き止まりだ。
これで、第1階層は全部探索し終わった。
あとは、スライムを倒し続けるのみだ。
俺は、最奥から引き返しながら、オレンジ色のスライムを倒し続ける。
オレンジ色のスライムゾーンを抜け、ノーマルのスライムゾーンでも狩り続ける。
第2階層との分岐点に近づくと、引き返して、また発生したスライムを探した。
遠くで、別の探索者の足音が反響している。
俺がスチールでスライムを倒す瞬間を見られたら、不思議に思われるに決まっている。
どうやって倒したのか、気にされるだろう。
それはつまり、俺のスキルを知られるということだ。
自分のスキルは、他人に知られないに越したことはない。
だから、たまにとは言え他人が通る第2階層に続く道では、できれば狩りをしない方がいいのだ。
他人が通るのを気にしながら狩りをするのは疲れるからね。
時計を見ると午後の8時。
腹もかなりすいている。
……そろそろ飯を食って帰ろうかな。
俺は、ロッカールームに戻ると、リュックにゼリーと魔石を詰め込んだ。
魔石とゼリー60個ずつだとリュックもいっぱいいっぱいだ。
クロークで買い取りをお願いする。
お姉さんはいつもの営業スマイルで、指導員さんを呼びに行く気配はない。
今日は、何事もなく済みそうだ。
まだあとで、何か言われないとも限らないが、ホット安堵する。
『特別な探索者認定』にはまだなっていないのかな?
買い取り金額は、三万六千円になった。
口座に入金するのではなく、現金でもらう。
手持ちの金だって、もっとあった方がいいからね。
差し出された紙幣を財布にしまった。
飯を食うために、二階のパーラーにむかう。
午後8時は客が多い。
食事をする者と、酒を酌み交わす者が半々くらいだろうか?
遅くなればなるほど、酔っぱらいは増えそうだ。
周囲の笑い声がやけに明るいが、俺はひとりで晩飯を食べる。
俺は、一人が好きなんだよ。
他人と関わり合うのは面倒過ぎるんだ。
食べ終えて家に帰る。
玄関を開けると真っ暗で、スイッチを押すと蛍光灯が一瞬遅れて白く瞬いた。
靴を脱ぐ音が、やけに大きく響く。
……やっぱり誰もいないのかよ。
風呂に入って湯船に沈む。
ぷはー!
髪の毛をぐしゃぐしゃに掻き、シャンプーを刷り込む。
今日一日は何事もなく終わったな。
委員長に絡まれたけど、そんなことは大したことじゃない。
かーちゃんがいなくなったことにも、もう慣れたし、マッチョの指導員さんにも会わなかった。
ま、とりあえず順調と言えるよな?
換気扇の低い音が、途切れずに回り続けていた。
俺は風呂から出ると、バスタオルで体を噴き上げ、部屋に戻って布団に入った。
冷えた布団が、ゆっくり体温を吸っていく。
電気を消すと、天井も壁も闇に溶けた。
目を閉じる。
疲れがたまっていたのか、眠りはすぐにやってきた。
朝。
目覚ましの電子音が、やけに無機質に響く。
カーテンの隙間から、白い光が細く床に伸びていた。
そう言えば最近、飯を炊いてないなー。
炊飯器は冷えたまま置かれていた。
かーちゃんがいなくなってからというもの、朝飯抜きが続いている。
昼、ちゃんと給食が食えるので、まったく苦にはならないぜ。
今日も飯を食わずに学校に向かった。
第49話終了時
赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル4
職業 怪盗紳士
HP 11(+5402)
MP 0 (+5171)
力 11
防御外皮 11(+1529)
知力 10(+5166)
速さ 11(+1522)
器用さ 15
スキル スチール(ユニーク)レベル5(8個)
スライムの胃袋(5564) レベル3
消化液(2905) レベル3
メタル化1(体を金属に変える。消費MP2)
水魔法 スライムバレット(852) レベル2
火魔法 ファイアバレット(114)
装備 なし
アイテム リュックサック
金 十三万八千円
口座 千四十七万三千三百円




