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祝15万PV達成 『親ガチャ失敗・俺の親、泥棒ですが何か!』 怪盗紳士は『スチール』極めて成り上がる。  作者: 米糠


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第31話 油断

第30話時


 赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル3

 職業    怪盗紳士

 HP    9→10(+1146)

 MP    0   (+968)

 力     9→10

 防御外皮  9→10(+464)

 知力    8→9 (+963)

 速さ    9→10(+457)

 器用さ   13→14

 スキル   スチール(ユニーク)レベル3

       スライムの胃袋(791)レベル2

       消化液(557)レベル2      

 魔法    スライムバレット(111)レベル2

 装備    なし


 アイテム  リュックサック 

 金 約21万



 


 石神公園まで歩き、バス停に向かった。

 エンジン音を響かせて停まったバスに乗り込む。


 揺れるバスの座席に身を沈めながら、窓に映る自分の顔をぼんやり眺める。

 その間も、頭の中はかーちゃんのことでいっぱいだった。


 家出?

 駆け落ち?

 事故で入院?


 今日も帰って来ないとなると、本当に俺は一人で生きていくのかな?


 池袋西探索者ビルに着き、ダンジョンに入る。


 ぷるぷると揺れる半透明の魔物が、蛍光石に柔らかく照らされ蠢いていた。


「よし! 狩るぞ!」


 スライムを狩り始める。


 次々と流れ作業のようにスライムを狩り続ける。

 慣れた作業だ。


 突然、ぴしゃりと空気を裂く音とともに、消化液の弾丸が飛んできた。


 集中力が足りなかったのか、突然飛ばされた消化液の弾丸に意表を突かれた。

 スライムの水魔法・スライムバレットだ。


 2メートルの距離を取っていたので、何とか回避できたがぎりぎりだった。

 背中を冷たい汗が伝い、シャツが肌に張りつく感覚がはっきり分かった。


 ……やっべ。この辺からレベル3のスライムが出るんだったぜ。

 集中力が切れてたな。

 戦いに集中しないと大けがをするぞ。


 俺は、一度深く息を吸い、足の位置を確かめる。

 意識を切り替え、余計な考えを振り払って戦闘だけに集中せねばと、スライムを睨みつける。


「スチール!」


 スライムバレットを狙って、始めにスチールで敵の攻撃力を奪う。


 スライムバレットをスチールしました。 

 消化液1をスチールしました。


 ……よし。


「スチール!」


 速さ2をスチールしました。


 スライムの動きが止まった。

 レベル3のスライムの速さは2だ。

 もうこいつは動けないはず。


 続いて慎重にMPを狙う。


「スチール!」


 MP2をスチールしました。


「スチール!」


 MP2をスチールしました。


 もう一度。


「スチール!」


 MP1をスチールしました。

 知力1をスチールしました。


 よし、MPはなくなったな。

 これで魔法で攻撃されることはないはず。

 俺は、緊張をゆるめない。


 消化液を物理攻撃で飛ばされないように消化液を奪う。


「スチール!」


 消化液2をスチールしました。


 これで消化液もないはずだ。


 待て、レベル3と決めつけるのは良くないかもしれない。

 もしレベル4だったら?

 ほとんど可能性はないはずだが、ゼロとは言い切れない。


 念のために消化液を狙ってもう一度。


「スチール!」


 スライムゼリーをスチールしました。


 スライムの胃袋1をスチールしました。


 よしこれで、確実に消化液はない。

 やっぱりレベルは3だろう。


「スチール!」


 スライムの胃袋2をスチールしました。


「スチール!」


 スライムの胃袋2をスチールしました。


 スライムの胃袋は5個のはず。


「スチール!」


 防御外皮2をスチールしました。


「スチール!」


 HP1をスチールしました。


 知力1をスチールしました。


「スチール!」 


 知力2をスチールしました。


「スチール!」 


 知力1をスチールしました。

 HP1をスチールしました。


「スチール!」


 HP2をスチールしました。


「スチール!」


 HP1をスチールしました。


 スライムの体が支えを失ったように崩れ落ち、ちゃぷんという音を立てて水たまりに変化する。中央には魔石だけが残る。


 よし! 倒したぞ。


 魔石を拾おうとしたときメッセージが流れる。


 スチール(ユニーク)のレベルが4に上がりました。

 一度に4つのものをスチールできるようになりました。


「おお! 凄い!」


 今まで一度に2つ盗んでいたが、今度から4つ盗める。

 労力が半分で済む感じ?


 レベル1のスライムなんて、一度にいろんなものを狙わなくてはならないのか?


 うーん。


 全部スチールできなくても、そこは気にしないでいこう。

 でも、4つ思い浮かべる練習はしよう。


 とりあえず、この辺りはレベル2か3のスライムの生息地だ。


 レベル3を想定して、

 スライムバレットと消化液を3つ。

 MP4、

 MP1と速さ2とスライムゼリー、

 スライムの胃袋4、

 スライムの胃袋1と防御外皮2と知力1、

 知力4、

 HP4、

 HP1、

 の順で狙うことにしよう。


 とにかく、スライムバレットは最優先でスチールだ。


 次のスライムから3メートルの距離を取ってスチールを始める。


「スチール!」


 消化液2をスチールしました。

 HP1をスチールしました。

 防御外皮1をスチールしました。


 オッと、どうやらこいつはレベル2のようだ。

 スライムバレットを持っていない。

 消化液は全部盗んだ。

 次の狙いはMPと速さだ。


「スチール!」


 MP3をスチールしました。 

 スライムゼリー1をスチールしました。


 よし。

 これでMPは切れたはず。


「スチール!」


 スライムの胃袋3をスチールしました。 

 HP1をスチールしました。


「スチール!」


 知力3をスチールしました。 

 HP1をスチールしました。


 スチール4回目の脳内のメッセージが鳴りやむころには、スライムは死んで魔石になっていた。


 レベル2ではスチール4回ですべてを盗めるということ。

 今までより、半分の回数で倒せるようになった。


 ヒャホー、楽勝だぜ!


 俺はスライムを狩り続ける。


 続けるにつれてレベル3のスライムばかりになっていく。


「ここから先は、まだ入ったことないゾーンだな」


 今まで潜った最深部に到達し、俺は立ち止まった。

 最深部って言っても、第一階層のだけどね。


 引き返すか、先に進むか思案する。

 今、引き返すなら晩飯時には家に戻れるし、引き返さないなら徹夜を覚悟で進めるところまで進もうと思う。

 朝帰りコース。


 この先にはレベル4、レベル5のスライムがいるのだろうか?


 多少の興味は、あるにはある。


 レベル4でも、レベル5でも、強さにそれほど差はないかもしれないけどね。

 スライムは、同じスライムだし。

 多分スライムのレベルを見分けてるのって、俺くらいかもしれない。

 普通、レベル1でも3でも竹槍の一撃で倒してるだろうから。


 弱いスライムしか出ないとされる第一階層に、何度も何度も足しげく通う奴なんているはずもない。


 誰だって、第一階層なんて適当にスルーして、第二階層に行きたくなるはずなんだ。


 でも、俺は十五歳になるまで第二階層にはいけないことになっている。

 いやでもこの階層を知り尽くす以外、やることがないのだ。


 俺は、結局先に進むことにした。






 

レベル3のスライムのステータス

 HP    5

 MP    5

 力     0

 防御外皮  2

 知力    5

 速さ    2

 器用さ   0

 スキル   

 スライムの胃袋 5

 消化液 3

 水魔法・スライムバレット(消化液を弾丸として飛ばす。消費MP1)

 スライムゼリー 1個 


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