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祝35万PV達成 『親ガチャ失敗・俺の親、泥棒ですが何か!』 怪盗紳士は『スチール』極めて成り上がる。  作者: 米糠


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第207話 情報交換


 月曜が来た。

 朝になっても、やっぱりとーちゃんが帰って来ていない。


 綾華が迎えに来る前に回収しておかなくちゃな。

 本当に、手のかかるとーちゃんだぜ。


 捜しに行くと、いつもの所にとーちゃんが寝ていた。

 背負って家まで連れ帰る。


 この調子じゃ、渡した300万円は使い切っているんだろうな……。

 布団に寝かせて枕元に帯封された札束で500万円を置く。

 

 盗まれても知らないよ。

 俺はこのまま出かけちゃうから、そこまで面倒は見切れない。

 俺としては珍しいけど、一応家のカギを閉める。


 前の道路まで出て、綾華の車が迎えに来るのを待った。


 ほどなくして、俺の目の前に黒塗りの高級車が止まった。

 急いで乗り込む。


「おはよう、綾華。お迎えありがとう」


「おはよう、天心君。『白銀の双翼(そうよく)』初めての指名依頼、楽しみだね」


「ああ、そうだね。昨夜、ネットで新宿C級ダンジョンのことを調べたんだけど……」


「うん」


「第1階層が、危険度Cのミノタウロス。第2階層が、危険度Bのコカトリス。第3階層が、危険度Aのレッドオーガが出るみたいだよ」


「そうなのね。ミノタウロス、コカトリス、レッドオーガかー。その魔物たち、強いのかしら?」


「綾華なら、油断しなければ問題ないと思うよ。ただ、コカトリスは爪と嘴に石化毒を持っているから、戦う前には石化毒の中和薬を飲んでおく必要があるみたいだけどね」


「石化毒の中和薬? 何それ。美味しいの?」


「飲んだことがないから分からないけど、薬だから不味いんじゃないの」


 綾華が嫌そうに表情を歪めた。

 うえーという声が聞こえてきそうだ。


「そのお薬、新宿探索者ビルで売っているのかなー?」


「たぶん売っていると思うんだけど……」


 売っていないと困るんだけど?


 新宿探索者ビルに行ったことがないから分からないけど、池袋西探索者ビルと同じなら売っているはずだ。


 新宿C級ダンジョンの第2階層に行く探索者は必ず使うはずだから、売れ筋商品のはず――売っていないわけがない。


「じゃあ、新宿探索者ビルで買っていけば大丈夫ってことね」


「そうだね。たくさん買って、俺が収納しておくよ」


 2時間ごとに飲まなくてはいけないから、かなりたくさん必要なはずだ。

 第2階層でどのくらい活動する予定なのか、確認しておいた方がいいかもしれない。


「ありがとう。天心君、やっぱり頼りになるわ!」


 夕べネットで確認しておいて良かったぜ。

 綾華に頼りになるなんて言われてしまった。

 えへへのへ。

 俺は、照れ隠しで頭を掻いた。


「今まで戦ってきた魔物の強さを参考にすると、脅威度Cはオーク、脅威度Bはファイアウルフの群れ、脅威度Aはサイクロプスだよ。ミノタウロス、コカトリス、レッドオーガは、ざっくりオーク、ファイアウルフの群れ、サイクロプスと同じくらいだと思えばいい」


「だいたいイメージできたわ。教えてくれてありがとう」


「ネット情報だから、あくまで参考程度だけどね」


 そうそう。

 ネット情報は、時々間違っていることがある。

 過去の情報が載っていることに気付けないなんてこともあるしね。


「分かったわ! あくまで参考程度にしておく――」


「沙織さんの知り合いのSランクパーティ『ブラックキャット』ってどんな人たちなんだろうね?」


「あ! それ、昨日帰りに沙織さんに少し聞いたわ。

 メンバーは、リーダーの小島二千華(こじまにちか)島村真季(しまむらまき)山口満菜美(やまぐちまなみ)のSランク探索者3人よ。

 小島二千華(こじまにちか)さんは、世話好きで思慮深い人なんだって。

 島村真季(しまむらまき)さんは、明るく元気で積極的な人。

 山口満菜美(やまぐちまなみ)さんは、口数は少なくて気弱そうに見えるけど、実は頑固で負けず嫌いなんだって」


 沙織さんに聞いたのね。

 パーティ名が『ブラックキャット』っていうわりには、ブラックなところも、キャット的なところもなさそうじゃん。

 ブラックで、キャット的だったら困っちゃうけどね。


「なかなか、頼りになりそうな人たちみたいだね」


島村真季(しまむらまき)さんは友達になりやすいし、小島二千華(こじまにちか)さんは、頼りになるって」


 山口満菜美(やまぐちまなみ)さんは?


山口満菜美(やまぐちまなみ)さんはいい人らしいよ」


 いい人ねー。山口さん……なんだか微妙。


「おじいちゃんにも、色々聞いちゃったんだけど……」


 おじいちゃん情報は当てになりそう。

 何を聞いてきたのかな?


「今回のレイドに参加するのは、私たち『白銀の双翼(そうよく)』と『ブラックキャット』、Aランクパーティ『ドラゴンの牙』、Aランクパーティ『お宝見つけ隊』の4パーティ、11人だって」


 ということは、『ドラゴンの牙』と『お宝見つけ隊』で6人ってことか。

 3人-3人か、4人-2人ってことだな。


「Aランクパーティ『ドラゴンの牙』、Aランクパーティ『お宝見つけ隊』は、どちらも男子3人のパーティ。

『お宝見つけ隊』の3人は、探索者歴5年のベテラン。

『ドラゴンの牙』は探索者歴3年で、Fランクからのたたき上げなんだって」


『お宝見つけ隊』の3人は、Fランクからのたたき上げではないってことか?


 俺達みたいに初めから特殊探索者だったとすると、――初めからバフ装備を身につけていた金持ちか、強力なスキルの持ち主かってことだよな。


 探索者歴5年ということは、ダンジョン発生当時からの探索者。 


 ダンジョン産のバフ装備は見つかっていないだろうし、もちろんバフ装備を製造する技術も開発されていなかったはず。


 強力なスキルの持ち主ってことで、間違いないな。


『ドラゴンの牙』は探索者歴たったの3年で、FランクからAランクまで上ってきたことを踏まえると、かなりの廃探索者か、強力なスキルを隠し持っているかのどちらかだろう。


 なんだか会うのが楽しみになってきたぜ。


「どんな人たちかまでは聞いてないよね?」


「おじいちゃん情報は、履歴書とか報告書とかに書いてあるようなことしか分からないんじゃないかな? どんな人たちかまでは聞いてないよ」


 だよね――。


 優しい人だとか、性格とかは書いてないわな。

 怖い人じゃなければいいんだけど。


 何か事件を起こしていたり、犯罪歴があったりしたら、綾華に知らせてくれるだろうし、その前に、そういう輩は孫娘と同じレイドに参加させないように動いてるよな?


 アイアムルールのおじいちゃんだもん。


 つまり、そこそこまともな探索者とのレイドだと思っていいはず。

 ……いいはずだよね。


 まあ、油断はしないつもりだけど。

 ダンジョン内では人間が一番怖いということもあるらしいからね。


 そうこうするうちに、門松さんの運転する高級車は安全運転で新宿探索者ビルの立体駐車場に着いた。


 

 

 

 













 

 

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