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『無限転生した俺、最弱辺境村から“神殺し”へ至る〜継承スキルで世界最強になったので、滅びの運命を変えます〜』  作者: Y.M
第1章

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赤眼の群れ

村の外へ出た瞬間。


 血の匂いがした。


「っ……」


 レインは顔をしかめる。


 森の入口付近では、村の男たちが簡易 barricade を作っていた。


 だが全員、顔色が悪い。


 視線の先。


 森の暗闇の中で、無数の赤い光が揺れていた。


 目だ。


 魔物たちの。


「数、多すぎるだろ……」


 ガルドが低く吐き捨てる。


 レインも息を呑んだ。


 十や二十じゃない。


 少なくとも百はいる。


 しかも。


【異常個体を確認】


【黒月汚染進行中】


 頭の中に文字が浮かぶ。


「黒月汚染……?」


 セリアがこちらを見る。


「見えるの?」


「え?」


「普通は感知系魔法でも分からない」


 レインは黙る。


 どうやらまた、自分だけが見えているらしい。


 すると。


 ガサッ。


 森から、一体の魔狼が現れた。


 以前戦った個体より小さい。


 だが目が異様に赤い。


 そして。


 その体には、黒い筋のような模様が浮かんでいた。


「気をつけて」


 セリアが静かに言う。


「普通の魔物じゃない」


 次の瞬間。


 魔狼が消えた。


「なっ!?」


 速い。


 以前より明らかに。


 レインの目がギリギリで動きを捉える。


【身体強化型】


【推定脅威:通常個体の3.4倍】


 魔狼が村人へ飛びかかった。


「うわぁぁ!?」


 男が腰を抜かす。


 だが。


 キィン!!


 レインの剣が間に入った。


「グルァァァッ!!」


 重い。


 腕が痺れる。


 以前よりパワーも増していた。


「レイン!」


「大丈夫!」


 レインは踏み込み、魔狼を弾き飛ばす。


 だが。


 森の奥で、赤い目がさらに増えた。


 ぞわり、と寒気が走る。


「……来る」


 セリアが杖を構えた。


 直後。


 森から大量の魔物が飛び出した。


 狼。


 猪。


 猿型。


 全部、目が赤い。


「迎撃しろぉぉ!!」


 ガルドの怒号。


 村人たちが武器を構える。


 戦いが始まった。


 レインは突っ込んできた魔狼を斬り伏せる。


 だが。


【継承可能】


 文字が浮かぶ。


 瞬間、嫌な感覚がした。


 吸収できる。


 力を。


 でも。


 継承するたびに、自分が壊れていく。


「っ……」


 一瞬迷う。


 その隙を、猿型魔物が狙ってきた。


「危ない!」


 ミナが飛び込み、短剣で弾く。


「ボーッとしてる場合!?」


「ご、ごめん!」


 ミナは素早く動き回りながら敵を引きつけていた。


 小柄だが動きが速い。


 獣人特有の身体能力だ。


 しかし。


「ミナ、後ろ!」


 レインが叫ぶ。


 死角から、巨大な猪型魔物が突進していた。


 間に合わない。


 だがその瞬間。


 ズドォォォン!!


 氷柱が降ってきた。


 猪型が地面へ叩き潰される。


 セリアだった。


 彼女は冷静に次々と魔法を放っている。


「下がって」


「助かった!」


 ミナが息を吐く。


 だがセリアは険しい顔だった。


「……おかしい」


「何が?」


「魔物が統率されてる」


 その言葉に、レインは周囲を見る。


 確かに。


 普通の魔物なら、ここまで連携しない。


 まるで誰かが操っているような動きだった。


 その時。


 森の奥から、低い笑い声が聞こえた。


「――ククッ」


 全員の動きが止まる。


 暗闇の中。


 そこに、人影が立っていた。


 黒いローブ。


 痩せた男。


 そして。


 両目が、赤く染まっている。


「……人間?」


 ミナが呟く。


 だがセリアの顔色が変わった。


「違う」


 彼女は杖を強く握る。


「あれは“侵食者”」


「侵食者?」


 男はゆっくり笑った。


「見つけたぞ、継承者」


 レインの背筋が凍る。


 まただ。


 夢の中の影と同じ。


 “見つけた”と言った。


「お前……誰だ」


 男は赤い瞳でレインを見つめる。


 その視線だけで、嫌な寒気が走った。


「我らは黒月の使徒」


 男の口元が歪む。


「世界を終わらせる者だ」


 瞬間。


 森の奥から、さらに巨大な気配が現れた。


 木々が倒れる。


 地面が揺れる。


 レインは目を見開いた。


【高位個体反応】


【危険度:極大】


「またかよ……!」


 暗闇の奥。


 そこから現れたのは。


 三つ首の巨大な黒狼だった。

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