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『無限転生した俺、最弱辺境村から“神殺し”へ至る〜継承スキルで世界最強になったので、滅びの運命を変えます〜』  作者: Y.M
第1章

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強制処理

 空が“折れる”。


 今度はひびではない。破損でもない。


 世界そのものが、意志を持ってレインへと圧し掛かってきた。


 ――ゴォォォォッ!!


 音ではない圧力。


 空気でもない重さ。


 存在そのものが「そこにいることを許さない」と言っている。


 レインの膝がわずかに沈む。


「……重っ」


 ミナが叫ぶ。


「レイン!!それ、踏ん張れるやつじゃない!!」


 セリアが魔法陣を展開するが、すぐに崩れる。


「構造が固定できない……!」


 リシアが歯を食いしばる。


「世界が“拒否”に対して反応してる……!」


 ネアは静かに言った。


「違う」


「“拒否”そのものを潰しに来てる」


 空白が再び形を変える。


 今までの“問い”でも“選択”でもない。


 ただの一つの結論。


『拒否因子:排除』


 その瞬間だった。


 レインの拒絶核に、ヒビが入る。


 ――パキン。


「っ……!」


 ゼノスの声が鋭くなる。


『来る』


「何がだよ!」


『世界そのものの修正だ』


 レインの足元に“線”が走る。


 それは床ではない。


 世界の“ルール”の境界線。


 その線が、レインを囲い始める。


 ミナが叫ぶ。


「囲まれてる!!」


 セリアが震える声を出す。


「空間封鎖じゃない……“存在領域の切断”!」


 リシアが息を呑む。


「そこにいたことごと消す気……!」


 ネアの声が低くなる。


「もう“戦い”じゃない」


「処理」


 レインは剣を握り直す。


 だが腕が重い。


 拒絶核が“維持限界”を超えかけていた。


「ゼノス」


『なんだ』


「これ、どうやって止める」


 ゼノスは少し沈黙した。


『止まらない』


「即答やめろ」


『今のこれは“世界側の最終処理プロトコル”だ』


 空白が淡々と告げる。


『拒否構造:破壊対象確定』


『実行』


 線が収束する。


 レインの存在領域が、切り離される。


 ミナが叫ぶ。


「レイン!!逃げて!!」


 だが逃げる場所はない。


 セリアが叫ぶ。


「転移できない!!空間が全部“無効化”されてる!!」


 リシアが涙目で叫ぶ。


「やだ……!」


 ネアは小さく呟く。


「まだ」


「終わってない」


 レインは息を吐く。


 そして――笑った。


「いいよ」


 空白が一瞬止まる。


 その“予測外”に反応する。


 レインは剣を持ち上げる。


「消すなら消せよ」


「でもな」


 義腕が光る。


 蒼黒が“内側”から燃え上がる。


「俺の“拒否”はまだ終わってねぇ」


 ゼノスが静かに言う。


『今だ』


「何がだよ!!」


『お前の起源を使え』


 レインの頭に、あの“映像”が蘇る。


 外側の誰か。


 世界の外。


 鍵を投げた存在。


「……ふざけんな」


 だが同時に理解する。


 これが“拒否の核”の正体。


 この世界だけじゃない。


 もっと外。


 もっと前。


 もっと深い場所。


 レインは剣を握る。


「だったら」


「全部まとめて返す」


 空白が収束する。


『実行確定』


 その瞬間。


 レインは叫んだ。


「《終律・起源拒絶》!!」


 蒼黒が爆ぜた。


 拒絶核が“世界”ではなく――


 “世界を作った起点そのもの”へと伸びる。


 空間が止まる。


 空白が揺れる。


 そして初めて――


 向こう側が、動揺した。


 世界の“奥”が、わずかに歪む。


『……異常』


 その声は、今までと違っていた。


 初めて“感情に似たもの”が混ざる。


 レインは笑う。


「やっとかよ」


 蒼黒の光が、空白のさらに奥へと突き刺さる。


 世界は、今度こそ本当に“核心”へと届き始めていた。




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