声援
今の王龍の里は危機に瀕している。
里長である父親を殺され、挙句の果てに里が支配されかけている。
そんな状況でも、負けじと抵抗をしようとする真っ直ぐな眼差し。
その戦士の願いを否定する行為などありえない話であった。
「色々あったけど、これも何かの縁。もちろん、協力させてもらいます。」
「ルパートさん・・。」
「友達の頼みですもん、断る事なんて出来ません。」
「ウズタマも助けないといけないし、こんな仕打ちをした奴らを痛い目に合わせないとな!」
「アリア、ティーム君・・。」
マーサの目が潤み始める。
零れ落ちそうな涙を拭いて、再度ルパート達を見つめる。
「皆、ありがとう!皆には、助けてもらってばかりだ!」
緊張が解けたのか、マーサの表情が柔らかくなる。
一時ではあるが笑顔を見せたマーサに安心するルパート達であった。
「うおおお!さすが、フレア協会の皆さんだ!皆もそう思うだろう!?」
「はい!思います!!感動しました!!」
一方のバウアーは、先程の光景を見ていて感嘆の声を上げながら涙ぐんでいる。
それは分かっていたのだが、気づくと周りには人だかりが出来ていた。
「うおっ!い、いつの間に・・!?」
驚くルパート達を差し置いて、マーサが一際高いテーブルの上に乗る。
「皆、聞いたか!フレア協会の冒険者パーティー、クロノス・クロスの戦士達が里の危機を救うために立ち上がってくれた!」
・・・うおおお!!・・・
「我々は誇り高きドラゴンライダーである!龍と共存していき、龍と共に生きていく!権力に溺れて龍と人を支配しようとする悪には屈しない!」
・・・うおおお!!・・・
「亡き里長ドルトンの後継者として、王龍の里の民として!そして、ドラゴンライダーとして!力のある限り、奴らに我々の力を示すぞ!!」
・・・うおおお!!・・・
・・・やってやる!!・・・
・・・マーサ戦士長!!・・・
響き渡るマーサの鼓舞に湧き上がる戦士達。
その光景を見て少々圧倒される。
「・・大したもんだ。」
ポロっと言葉が出てしまうルパート。
さすがは、里長の娘と言ったところである。
演説を終えたマーサは、テーブルから降りる。
「よし、丁度机もあるんだ。ここで作戦を伝える。誰か!里の地図を持ってきてくれ!」
「はいっ、ここに!」
「ありがとう!皆、持ち場に戻る様に!声援ありがとう!」
「「はいっ!」」
「切り替え早いな。」
手際の良さにツッコミをいれてしまうティーム。
マーサの掛け声で、ぞろぞろと人だかりが散っていく。
このスピード感もさすがと言ったところか。
「じゃあ、皆揃っているな・・では、作戦について話す。」
お読みいただき、ありがとうございました!
王龍の里を救うべくマーサの考えた作戦とは…?
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