白蛇
ゆらゆらと灯りが点滅している。
光と影が交互に行き来をする。
その空間には数人の男女が揃っていた。
「何をしているんだ、モドックは。」
「さあね。どうせ、しくじったか死んでるかのどちらかもね。」
「縁起でもない事を言うな、あれでも我々の同士なのだ。」
「ハッ!どうかね?何を考えているか分からないんだ。奴がそう思っているかも怪しいぜ。」
お互いの顔が見えにくい中で会話をする者達。
普通の人間であれば、この様な空間で喋ろうなどしないだろう。
そんな場所に向かい、歩いてくる音が聞こえてくる。
「噂をすれば何とやらだ。」
「・・何だ、俺の話か。」
歩み音が止まり、薄暗い影の中からモドックが現れる。
「なんだ、お前。傷だらけじゃないか・・さては、しくじったな。」
「察しがいいな、正解だ。邪魔が入った。」
「ただ卵を持ち帰るだけなのにか?とんだ無能が帰ってきたもんだな。」
「・・何だと。」
「ハハッ!事実だろ!それとも何だ、言い訳をするか?」
男の言葉にモドックが苛立ちを見せる。
寡黙な人間を煽る男に周りの人間は呆れている。
「よせ、子供たちよ。」
重く低い一声が響き渡る。
口元だけ見える白い蛇の仮面を着けた男が暗闇から現れる。
周りの人間は一斉に立ち始める。
「ボス、お疲れ様です。」
モドックや他の面々は頭を下げる。
「モドック、失敗した様だな。」
「・・!申し訳ございません、邪魔が入りまして。」
「知っている。男と女、子供の三人組であろう。」
「・・さすがは、ボス。その通りです。」
「奴らは、フレア協会の人間だそうだ。手こずるのも無理はない。」
「フレア協会・・!」
モドック達は驚いた様子を見せる。
「フレア協会!?王国直属の冒険者ギルドが、なぜこの里に・・。」
「もしかして、計画が漏れている・・?」
「漏れていたとしても、計画に変更はない・・そうだろ、ボス?」
男がボスと呼ばれる男に尋ねる。
「当然だ・・ただ。」
喋りを止める。
暗闇の空間に向けて手で合図をする。
「計画の一部に追加、だ。」
合図に反応する様に暗闇から人間が現れる。
黒スーツ姿の男性が二人組。
「・・ボス、そいつらは?」
「紹介しよう、彼らは暗殺教団。」
只者ではない雰囲気を醸し出している。
薄っすらと見えた目元に狂気が垣間見える。
「白蛇は神になるために、死神の力を借りる。」
「・・どうも、よろしく。白蛇の皆様。」
薄暗い灯りの中で危険な笑みが見えていた。
お読みいただき、ありがとうございました!
闇の中で白蛇が髑髏を巻いて獲物を狙っている・・。
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