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悪の洞穴6層です5


 広場に飛び出し、中央のリッチと周りのスケルトンたち全体を含んだ『死龍のブレス』は、こちらを把握していたらしいリッチの放った大量の人魂と、肉壁として立地を阻んだスケルトンやゾンビたちを破壊したことが戦闘開始の合図となった。


 『不死殺し』の効果も合わさって、人魂もアンデッドでできあがった壁もすべて消し飛ばすことができた。しかし、消し飛ばした際に発生した軽い爆発によりその奥までは届かなかった。


「気づかれてる! すまん無傷で新手!」


「ありゃ。ひとまず溜めてる分は撃っちゃおうか!」


 向けられた杖から放たれたレーザーを『空蹴り』で空を走って避けつつ、リッチの周囲に描かれた魔法陣から追加の敵が出てくるのを確認した。すぐにマナの放った光魔法の光線が天から雨のように降り注ぎ、出てきた魔法陣もろとも消し飛ばす。


「やっ……てねぇな、下からくるぞ!」


 実体がないのをいいことに地面に潜って光線の雨を躱したリッチの気配がマナたちの方に向かう。


「ユウカ準備しといて、サーチ……ショッククエイク!」


 マナが地面に手をついて知らない魔法を放つ。先に使った魔法で探り当て、ピンポイントで地面の下を進んでいたリッチに衝撃波を当て、突き上げるように地面からリッチが飛び出した。そこにすかさずユウカが斬撃を合わせる。


「カカカ、キーア」


 マナの魔法でダメージを負いながらも、まだまだ元気なリッチは氷の盾を生み出してきた。ユウカの斬撃はその程度で止められるようなものではないが、スピードは緩んでしまったようで、重力を操り真横に急加速したリッチを切り裂くことはできなかった。


「『黒槍の雨』『黒雷』」


 リッチの動きを追いかけながら上下から大量の闇の槍を放つ。しかし縦横無尽に宙を舞うリッチを捉えきれない。


「ヘルフレイム!」


 リッチの逃げ道を塞ぐようにマナの魔法が放たれた。すぐにすべては避けきれないと判断したリッチは、それまでの高低を利用した逃げ方から低空飛行に切り替えて、地面に杖を先端を突き付ける。

 コンとわずかな時間打ちつけられた杖の先から広がった魔法陣から、塊になったアンデッドが出現する。現れてすぐにヘルフレイムと闇の槍を大量に受けて消失した。


「カカカ、カージカー」


 逃げるばかりだったリッチだが、俺たちの魔法を召喚したアンデッドウォールに受けさせ、こちらに氷の礫を飛ばして反撃を開始した。

 いくらアンデッドたちに闇系統への耐性があると言っても、速攻で召喚できる程度の低ランクでは『不死殺し』が乗ったスキルに耐えられず、上位属性であるヘルフレイムも同様だった。

 しかし、ゾンビやスケルトンが無理矢理おし固められてできたアンデッドウォールは倒れても尚死体がその場に残される。俺は地面の下に逃げられないように『黒槍の雨』と『黒雷』を使っているために死体を消すことができず、ヘルフレイムの火力でも焼き尽くすには時間がかかるため、宙を自由自在に飛び回るリッチに対し、俺たちの攻撃は少しずつ残された死体に阻まれる機会が増えていた。


「メイ、死体を片付けるからそのまま継続して!」


「地味にやりづらいモンスターじゃの!」


 マナがいったんヘルフレイムを止めて、死体を浄化してかき消すための魔法に切り替えた。誤って俺がくらえば大ダメージは必須ということもあり、一撃で全方位に働きかけるようなことはできていないが、一発放つごとに壁際まで横幅数メートル単位の空間が出来上がる。

 アンデッドウォールに止められないように普段よりも力を込めて斬撃を放つユウカの負担も激しそうで、既に額には汗が浮かんでいた。


 上下からの闇の槍の他に、トラップ的に未発射状態で壁際に仕掛けた『サンダーランス』を警戒しているために防げているが、このまま戦いが続いてしまえば、魔力の低下か召喚できるアンデッドが少なくなった時、この個体はおそらく逃げる。というか今既に逃げようと画策している可能性が高い。

 もしこの場で取り逃がしてしまったら、次のチャンスがいつやってくるかわからず、下手すれば階層を越えて外まで逃げるだろう。宝箱を回収したりとダンジョンに縛られていないこいつであれば『善の洞穴』の方に移動して大暴れする可能性もある。この2つのダンジョンには大量のアンデッドがいるから補充はいくらでもできるし、数の力はある程度の実力ならば余裕で覆してしまうだろう。


「頼む黄龍! 逃げられないようになんとか拘束してくれ」


「あいあいさー!」


 拘束にまで手が回らない俺に変わって、黄龍にリッチの拘束を頼む。すぐに蛇のように地面を突き進む雷がリッチめがけて走り始めた。

 リッチも黄龍という敵が追加されたことで勝ち目は完全になくなったと判断したのか、ダメージ覚悟で地面に潜ろうとした。しかし。俺が未発射状態で構えていた『サンダーランス』の一つが、制御を乗っ取った黄龍の手により放たれ、地面に潜りかけたリッチを空中に引き返させた。そしてまだわずかに死体の残る地面をするすると抜けた雷の蛇が次から次へと絡みついてく。

 そもそもが黄龍の操る魔法であるためにリッチが霊体であることなど関係なく、三十秒と経たずに全身が雷の蛇に覆いつくされた。


 動きが止まったリッチはただの的でしかなく、ユウカの斬撃と俺の魔法を受けて霊体が消えだした。


「カカカカカカカカカカカカカカ」


 リッチは、最後の抵抗とばかりにわずかに残った命と魔力をすべて使って、地面に杖を叩きつけた。いつの間に仕掛けたんだと言いたくなる、幾重にも重ねられた魔法陣が浮かびあがる。完全にその体が消え去った後、杖につけられた水晶が割れ、その魔法陣を起動させた。


『ドラゴンゾンビウォール』


 魔法陣から出現したのは広場の7割は埋め尽くそうかという巨体のアンデッド。その体はさらに膨張し、こちらに迫ってくる。


「メイ、余波はちょっと痛いだろうけど我慢してね。『裁きを』ジャッジメント」


 特殊個体のリッチの最後っ屁として放たれ、圧死させんと迫ってきたドラゴンゾンビウォールだったが、余波という名の俺へのフレンドリーファイアと引き換えに、マナの魔法によってこの世から消滅した。


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40) 舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv26/?? 大鬼人 Lv29/40

 上級獣人Lv20/30   魔人  Lv18/20 

 探究者 Lv47/99   狙撃王 Lv21/90

 上級薬師Lv21/80    上級龍人Lv6/30

 死霊術師Lv49/100   アーマーナイトLv14/99

 剣闘騎士Lv14/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

先週はすみませんでした。木金で夜勤からの終日研修と久しぶりに無茶したせいか、眠気と体調不良でほぼ寝てまして…


ではまた次回

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