悪の洞穴6層です3
ハウステントを使ったとはいえ、久しぶりのダンジョンの中での一泊。階段前で夜警としてゼルセを配置してはあったがどこかで心配な気持ちはあったようで、いつもよりも早く目が覚めた。
「ゼルセ、昨晩はありがとな。追加の肉いるか?」
「ガァ」
ぱっと見で怪我はなさそうなゼルセから肯定の返事がくる。以前にお試しで作っていた、俺の頭より大きなサイズの焼いた骨付き肉を渡すと嬉しそうに齧り付いた。うまくできたようだ。
「んー……既にダンジョンに吸収されてないって前提にはなるが、襲撃は2回ってところか? 広場がなかったから移動するとなるとここを通過することになるんだな」
自身の側に置かれた圧縮岩石の武具が三つと、壁際に乱雑に置かれた武器の山。モンスターの死体はないが、焼いたと思われる跡は端のほうに見えた。残された武具の数は群れ一つにはやや多いように見える。
早々に骨ごと肉を食い尽くしたゼルセに聞くと、その通りだと頷いた。ゼルセは自分の物だと側に置いていた大剣、大盾、金砕棒を担ぎ上げると、それごと俺の魔力に帰っていった。というか金砕棒持ってる個体なんていたの?
俺が回収するだろうとゼルセが気をきかせてまとめておいてくれた圧縮岩石の武具たちを片付けていると、だんだんと他の仲間たちも目を覚まして出てきた。
「おはよう。ゼルセはもう帰したんだね。随分とまあたくさん集まってるみたいで」
「おはよう。襲撃は二度あったらしい。お気に入りをいくつか回収していったよ」
「ゼルセが気に入るようなのも見つかってたんだ剣と盾?」
「あと金砕棒」
「金砕棒!?」
「おはようございます。どうしたのですか?」
「おはようじゃ。随分独特な悲鳴が上がっておったの」
「おはよう。俺も結構びっくりしたからな。そんなの持ってる奴いたんだって」
全員が起きてきたのを確認し、ハウステントをアイテムボックスに収納する。他の従魔に警備を頼んで朝食を中で食べてもいいが、そうそう長居するつもりもないから軽めに済まして進んでいこう。
「それは見て見たかったのう。今度ゼルセと鍛錬する時に使ってもらうのじゃ」
「俺も使ってるところ見たいわ。それよりも使ってたモンスターを見たいけど……」
「大柄なモンスターだったんじゃない? 死体はなかったの?」
「ゼルセが焼いて処分してくれてたよ。スケルトン系ならどこかに固めるだけで終わらせるだろうから多分ゾンビがメインだったんだろう」
「くさいのはゼルセも嫌ってことだね」
「来た時にはスケルトン系ばかりだったし、今日行く通路にはゾンビ系が多いのかな?」
「ヒメはともかく、みぃちゃんはきついかもしれないな」
「そうなると今日は私は歩いた方がいいですね」
「みぃちゃんの体調次第だな。実際本当にそうと決まったわけじゃないし」
「みぃちゃんのことはメイよりもよくわかっているだろうし、無理を隠してそうならすぐに密告するようにね」
「いや密告て」
「わかりました!」
「んー……わかるなとか言っていいものかどうか」
「そこは従魔の健康のために力を発揮してくれるキャラビーへ感謝でよいのではないか?」
「そんなもんか。まあ俺もみぃちゃんの様子には気をつけておくから。とりあえず飯食べて通路を進もうか」
通路からくるモンスターたちを警戒しながら、俺たちは朝食タイムに移った。
朝食を終え、昨日のとは別の通路に突入した俺たちではあったが、最初の曲がり角に差し掛かってすぐにその足を止めることになった。
「昨日全くなかったってのに早速か」
「……」
「お主でもわかるレベルの罠とは逆に珍しいのではないか?」
「それは褒めてるのかけなしてるのかどちらだ?」
「どちらでもないのじゃ。しかし、わしらでわかるレベルの罠がここに来てやってくるというのも変な話じゃの」
「仮にも七層に続く階段の側だもんね」
「まあ罠のレベルもランダムなんじゃないか? それでたまたま最低値を引き当てたみたいな」
「だとよいがの」
「終わりました!」
「お、ありがとな。それじゃ先に行くか」
『探知』で周囲を確認しながら、俺たちは再び通路を進み始めた。
「……」
「これはおかしいだろ」
「そういうスタンスなんじゃろうな」
「このままの感じがずっと続くとなるとキャラビーがかなりしんどいよね。メイは解除できそうにない?」
「んー『罠解除』レベル1で解除できると思う?」
「戦力外通告でーす」
「解せぬ」
「やってみないとわかりませんが、感覚的にはレベル1ではさすがに厳しいかと……」
通路に突入して既に十回目になる罠解除タイム。幸いゾンビ系の登場はないのでみぃちゃんに乗って移動については楽ができているが、罠の解除だけでキャラビーの疲労がかなり心配になってきた。
「ここまで戦闘がなくて罠だらけとなると、多分このまま最後までずっとこうだよね。引き返す?」
「私なら大丈夫です! どこかで休憩はいただくかもしれませんが……」
「それは当然の権利だ。少しでも疲労を感じたら言ってくれ。むしろ疲れたと思う前に言ってくれ」
「無茶を言うでない。まあ戻ったらたっぷりねぎらってやるのじゃな」
昨日進んできた六層からの階段から続く通路。そこは罠が一切ないモンスターだらけの通路であったが、今日こうして進んできた通路はその真逆。モンスターが存在せず、ひたすら罠がありまくる通路だった。
罠のレベル自体は六層までと比べても低いものが目立ち、俺の『罠察知』スキルでもなんとか拾うことができる物もあったが、少し進むたびに罠が出てくるせいで解除を行うキャラビーの負担がかなり大きくなっている。
「いっそ魔法でも放って力技で解除してみる?」
「罠の種類にもよるがそれも選択肢としてありかもしれないな。一応誰もいなさそうだし」
「ここまで解除してきた中には道を崩落させるようなタイプもありましたし、毒ガスを発生させるタイプもありました。魔法にのみ反応して通路の広範囲を落とし穴に変えるような罠もありましたから、やるとしても最後の手段とした方がよいかと」
「そっか……そうなるとメイがスケルトン作ってデコイとして突っ込ませるとかもだめそう?」
「結局それも罠の内容次第だな。突然槍が飛び出してくるみたいなタイプの罠ならそれでいいけど、発動したら周囲に被害が出るタイプはだめだ」
「そっか……もう少し物理罠関する魔法がないか調べてこればよかったかな。魔法系の罠についてはどうにかできるんだけど」
「それをやるくらいなら俺の『罠解除』スキルを鍛えていった方が早い気がする。ヒツギを取り戻してから一人で『善の洞穴』に潜って鍛える時間を作るかな」
「適材適所とは言え、これから七層を目指すとなるとこの罠だらけの通路かモンスターだらけの通路かいずれかを選択して毎回越えねばならん。どちらかに専念できると言えば聞こえはよいが、冒険者泣かせじゃな」
「できれば七層、八層は転移陣の探索も含めて一~二度で決めたいな。鍛錬目的ならこの通路は使えそうだが」
「それをするくらいなら宝箱狙いもかねて六層のボスに挑んだ方がよいじゃろうて。昨日も思ったが、この階層は不思議なほど宝箱が出ん」
「そこはまだ行っていない通路に期待ということでよいのではないでしょうか?」
そんな風におしゃべりしている間にキャラビーの休憩もできたということで、俺たちは再び通路を進み始めた。
その後も何度となく罠をキャラビーに解除してもらいながら進み続けること数時間。俺たちはようやく通路の終わりへとたどり着くのだった。
どうもコクトーです。
『刈谷鳴』
職業
『最大
ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)
盗賊 (50) 剣士 (50) 戦士 (50)
魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)
冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)
狂人 (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)
神官 (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)
龍人 (20) 死龍人(20) ローグ(70)
魔導士 (90) 精霊使い(40) 舞闘家(70)
有効職業
聖魔??の勇者Lv26/?? 大鬼人 Lv29/40
上級獣人Lv20/30 魔人 Lv18/20
探究者 Lv47/99 狙撃王 Lv21/90
上級薬師Lv21/80 上級龍人Lv6/30
死霊術師Lv49/100 アーマーナイトLv14/99
剣闘騎士Lv14/99
非有効職業
呪術師 Lv1/80 死龍王Lv1/30
盗賊王Lv1/100 大魔導士Lv1/100
上級精霊使いLv1/50』
先週はすみませんでした。外でスポーツをしなくなってから暑さにやられるのは久しぶりでした…
ではまた次回




