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悪の洞穴5層です1


「……すまん前言撤回。他のやつに取らせるわけにはいかなくなった。潰してくる!」


「え、ちょ、メイ!?」


 全身を様々な武具で覆いつくす二体のスケルトンチャンピオンたち。

 その能力を調べるための偵察戦の予定だったのだが、『アーキテクト』の面々が厄介だと言っていた光属性を無効化する盾。それを『鑑定』した結果を見て、他の人に取られるわけにはいかないと感じてついつい走り出してしまった。


『聖魔??の盾』


 名前の一部が確認できない装備。俺も今2つほど手にしているが、おそらくは過去に地球を含めた異世界よりこの世界に召喚された人たちのために世界が用意した装備たちだ。

 当然のことながら、召喚された時に目の前に現れたりするわけではないために、本人に出会うことなく埋もれていくものもあるだろう。実際俺の豊??地のガントレットは守護龍様の用意した試練の報酬としてダンジョンに組み込まれていたし、『暴食の王』の暴走によってなくなってしまった風?空?のマントもそうだった。あれこそ本来の持ち主に会うことなくこの世から消えてしまった物の筆頭と言えるかもしれないな。


 世界にいくつあるのかはわからないが、俺の聖魔??の勇者のための装備の一つが今目の前にある。ボス部屋に入った時から少し違和感は感じていたが、実際にその名前を見たことでそれは確信に変わった。

 そんな状況で、今この場を逃したら、他の冒険者に持っていかれるかもしれず、場合によってはダンジョンに喰われてそれでおしまいの可能性もある。そんなことを考えてしまったばかりに、一度退くという選択肢が頭から抜け落ちてしまった。


「相手はスケルトンなわけだし、切るより殴り殺すとしようか『強鬼化』『ダークネスナックル・纏』」


 いつもよりも思考が筋肉に偏っている気がしなくもないが、物理火力の上昇に重きを置き、グラウコスを下げて体を変化させた。『強鬼化』は多少体もでかくなるし、このサイズなら……いやまだあの盾を使うには小さいか。

 スケルトンチャンピオンたちも、それまで大量に展開した盾やら結界やらの内側にこもってばかりだったのに、突然自分たちに向かってきたことに驚いている様子は見せながらもすぐに近接戦闘へと意識を切り替えていた。


 まずは牽制にと纏ったのとは別に『ダークネスナックル』を飛ばしてみると、聖魔??の盾を構えたスケルトンチャンピオンがその効果を発動させた。光属性を無効化すると聞いていたそれだったが、盾を中心に貼られた結界の端が過ぎ去ると、あっさりと拳に纏わしていた物と共に霧散してしまった。


「そりゃ聖魔なら闇系もだめか! 他のならどうかな」


 光がダメならと先日コルクが持ち帰ってくれた様々な属性のナックル系スキルを展開して打ち出した。拳を固めて走る俺に先行するように、無数のパンチがスケルトンチャンピオンたちに飛んでいく。


「カタカタカタカタ!」


 二体のスケルトンチャンピオンは盾の後ろに隠れて拳を防ぎながら、上から雷を振らせてきた。当たりそうになる数本に対して『サンダーレーザー』で迎撃し、まっすぐがダメなら横からと追加で円を描くような軌道のナックルを飛ばす。残念ながら直当てじゃないから感触はわからないが、うまく当たったようで何かのアクセサリーが一つ飛んでいった。


 もう拳で殴れそうなくらいの距離まで近づいた俺を弾き飛ばそうと、聖魔??の盾によるシールドバッシュが迫る。真正面から受けてもいいが、対格差もあるので『鬼の一撃』を側面に叩き込み、スケルトンチャンピオンの体勢を力づくで崩す。しかし、待ってましたとばかりにもう一体のスケルトンチャンピオンが二本の魔剣を突き出してきていた。


「『骨死体操作』『グラビティプレス』」


 こちらに届く前に重力と操作の合わせ技で突き出された魔剣の軌道を逸らして地面に突き刺させた。ただ、不意打ちだからうまくいったが、さすがにボスというだけある。完全に操作するのは無理そうだ。


「『破壊の一撃・付与』『ブレイクショット』『ウインドレーザー』『アクアハンド』」


 空中を蹴って伸び切った腕にまで到達すると、火力重視の『ブレイクショット』でその腕を殴り砕いた。同時に体勢が戻り切っていない方のスケルトンチャンピオンを風で吹き飛ばし、殴り砕いた手が握っていた二本の魔剣を『アクアハンド』で壁際まで投げ飛ばした。


 視線が投げ飛ばした魔剣の方に向いたのも一瞬で、すぐに残った腕で腰に下げていた別の魔剣を取り出してこちらに切りつけてきた。


「『魔力盾』」


 宙に浮かべた盾で剣を防ぐ。すると明らかに動きと盾にあたる音がずれていた。あ、これ幻影の魔剣か。


「カタカタ」


 風で飛ばした方のスケルトンチャンピオンから杖の効果による回復魔法が飛んでくる。さすがに砕けた腕が生えてきたり逆再生したように元通りになるということはなく、ヒビがそれ以上入ることがなくなる程度で済んでいた。


「『グラビティプレス』『ファイアナックル』」


 アンデッドなので折れた腕も動き出すだろうと上からファイアナックルをぶつけて粉砕しておいた。急に後ろから腕だけで飛んでくるということは何度か経験済なのだ。


「メイ、ジャンプ!」


 後ろから聞こえたマナの声に従って地面を蹴った。俺が宙に浮いたと同時に地面が凍りつき、そのままスケルトンチャンピオンたちの下半身を固めきった。


「ナイスアシスト! 『鬼の一撃』」


 移動を封じられたスケルトンチャンピオンたちめがけて宙をかけ、そのままの勢いでお目当ての盾持ちの頭を殴り壊した。


「こっちはわしがやっておくのじゃ」


 いつのまにか背後まで来ていたユウカの手による唐竹割りで、残ったスケルトンチャンピオンが縦に割れる。かなり力を込めていたのか、魔装具の防御も関係なく一撃で片が付いた。

 片や頭を潰され、方や真っ二つになり力尽きたスケルトンチャンピオンたちが消え去る前に目的の物をしっかりと回収する。『ダークハンド』だと盾の効果で霧散してしまうため、『アクアハンド』と『アクアチェーン』でがんじがらめだ。逃すと思うなよ。


 理想としては全部残ってくれたらよかったのだが、さすがに長いこと身につけていたせいか魔装具のほとんどはスケルトンチャンピオンの死体とともにふっと消え去り、広場の真ん中に宝箱が二つあらわれる。俺が倒した個体は目的の盾と回復魔法の杖。ユウカが倒した個体はアンクレットと幻影の魔剣を残していった。


「想定とは違ったが、無事五層突破じゃの。メイよ、わかっておるな?」


「はい」


 俺は『強鬼化』を解除してその場に正座する。

 ボスを乗り越えた後に待っていたのは勝手な判断でボス戦を始めた俺に対するお説教タイムだった。


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40) 舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv26/?? 大鬼人 Lv29/40

 上級獣人Lv20/30   魔人  Lv18/20 

 探究者 Lv47/99   狙撃王 Lv21/90

 上級薬師Lv21/80    上級龍人Lv6/30

 死霊術師Lv49/100   アーマーナイトLv14/99

 剣闘騎士Lv14/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

GW中にもう一話は無理でしたが更新です。

友人の結婚式+その後で久しぶりに酒かっくらったらそりゃ翌日死んでますよね…


ではまた次回

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