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第三話:傲慢皇子〜あいつの名はアルベルト〜
さて、最後の一人を紹介しなきゃいけない。
僕の平穏だった子供時代を根底からひっくり返した最大の元凶。その名は——アルベルト皇子!
お家事情で命を狙われ、一時的にわが家で預かることになった、正真正銘のロイヤル・トラブルメーカーさ。
「おいシオン、何を突っ立っている。……ふん、鯉の件ならリナに唆されただけだ。俺は一ミリも悪くない」
見上げてごらん、あの上品な庭園の木を。そこに泥まみれの高級な服で居座っている金髪の美少年が、件の皇子様だ。
子供ながら博識、剣術も一流の天才。だけど、性格は救いようのないクソ野郎。……あ、今の言葉は読者の君と僕だけの秘密だよ?
そして、そんな彼の横暴を横で見て「まあ、素敵! 自由な魂を感じるわ!」なんて拍手を送っているのが、さっきのリナ姉さんだ。
無敵の美貌を持つ「歩く天災」と、権力を持った「傲慢な天才」。
この二人がタッグを組んだ瞬間、僕の苦労は一気に跳ね上がった。
やれやれ、トホホ。
僕の人生、この先どうなっちゃうんだろうね?




