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第二話 暴食

 第二話 暴食


 俺がいるこの世界は剣と魔法の世界と統合されてしまった。理由は分からない。

 しかし、統合された時に統合後の世界についてのことが記憶の中に組み込まれいた。

 まず、統合時に付与された指パッチン式能力端末、通称パチ(たん)は名の通り指を鳴らすと出てくる端末である。端末と言っても、浮遊していて自由に大きさを変えられる。このパチ端で自分のステータスや現段階での集団の勢力圏などが描かれた地図などが見れる。ちなみにパチ端は誰にでも使える。

 次に、世界の統合についてだ。統合された世界はモンスターや人間などの生物や遺跡、建物は出現するが、地形は余り変わらないらしい。統合時のベースがこの世界だからだそうだ。

 そして、集団について。集団にはランクがあり、ランクは三段階で国、組織、派閥で、これらの規模の大きさ順だが、一番大きいのが国、一番小さいのが派閥、真ん中が組織だ。それと、集団の出来方だが、派閥でいうとその都道府県でランダムに出てくるボスモンスターが倒された場合、派閥ができる。ちなみに派閥のボスはボスモンスターを倒した者、もしくはその者を倒した者がなる。そして、組織は地方を制覇した派閥の事、国はそこの国土全てを制覇した組織の事である。パチ端では派閥や組織の名前などを表示できず、国になってから初めて名前を設定できる。ちなみに派閥や組織はそこのボスの名前とスキルが表示される。

 あとは、スキルについてだ。スキルは一人に一種類ずつ、人類の約八割が付与されるらしい。ちなみにスキルは強さによってランク別される。表に表すとこうだ。


 神話級(ゴッズ)スキル

 数………七種

 おおよその強さ………伝説級(レジェンド)スキル保持者を瞬殺。


 伝説級(レジェンド)スキル

 数………約百種

 おおよその強さ………超巨大隕石が何個か降ってきても難なく対処可能。


 上級(じょうきゅう)スキル

 数………約一万種

 おおよその強さ………核爆弾並みの攻撃を放つ事が可能。


 中級(ちゅうきゅう)スキル

 数………約一億種

 おおよその強さ………完全武装をした軍人100人を相手できる。


 下級(かきゅう)スキル

 数………約五十五億種

 おおよその強さ………自分より素の力が少し強い者に喧嘩で勝てる程度。


 ほとんどの人はこんなの世界、すぐに壊れてしまうではないかと思うだろう。

 しかしながら剣と魔法の世界と統合された今の世界では元々の十倍くらい頑丈になっているらしい。剣と魔法の世界はものすごく頑丈という事が分かった。

 それと、スキルの発動条件は右手の手のひらにある魔法陣を右目に近づけ、瞬くと発動する。発動した後、両目に一文字ずつ能力の名前が描かれる。もしかしたら邪神のあの目もスキルの影響なのかもしれない。目の色はスキルの属性や系統で決まる。例えば炎属性のスキルは赤色、水属性のスキルは青色だ。このようにスキルは一目である程度の情報が得れる。

 肝心な俺のスキルは『暴食(ぼうしょく)』だった。効果などを表に表すと、


暴食(ぼうしょく)

 属性・系統………大罪系

 ランク………伝説級(レジェンド)スキル

 効果………倒した相手のスキルを奪う事ができる。大罪武器『暴食刀(ぼうしょくとう)』を出現できる。

 武器効果………命令によりなんでも”喰べる“ことができる。


 正直言ってラノベとかで有名な大罪系スキルは嬉しい。

 とまぁ、説明はこれくらいにしよう。

 今俺は街中にいる。

 街ではゴブリンやオークが集団で徘徊し、人を襲っている。

 建物のガラスは()られていて、たまに看板や電柱の下敷きになっている人もいる。

 そこら中には死体があり、幼い女の子がお母さんと叫んでいる。

「よし、試してみるか。」

 俺はゴブリン達をスキルで試し狩りしようかと思った途端、

「燃え尽きろ!」

 という声がした。

 刹那、大きな炎が見え、それに触れたゴブリン達が燃え尽きていた。

 そこには金髪でツインテールの髪型をした同い年くらいの少女がいた。

 少女は次々にゴブリン達を燃やし、全員いなくなったのを確認すると去って行った。

 (あーあ、今ので俺の分がなくなってしまった。)

 そう思い、他をあたろうとすると。

「オイ、イマノハナンダ。」

 空から一匹の雷を帯びた大きなドラゴンが降りてきた。

「イマノハオマエカ?」

 多分、東京のボスモンスターサンダードラゴンだろう。

「違うが、あれ放った奴より俺の方が強い事は確信を持って言い切れる。」

 俺は右手を右目に近づけ、瞬き、スキルを発動した。

 そして、左手にどこからか日本刀が出てきた。暴食刀だろう。

 俺は刀を鞘から抜いた。刀身が紫色に輝いている。

「ソノメ、ボウショクカ。タシカニキサマハツヨソウダ。アキラカニホカノウゾウムゾウトハチガウ。」

 (そんな迫力出してたっけ?)

 ドラゴンはそう言うと口から雷のブレスを放ってきた。

 俺はとっさに高く跳び攻撃を回避した。

「ホウ、ソノシンタイノウリョクハスキルカ?」

「いいや、違うね。これは俺自身の身体能力だ。」

 そう呟き、俺はドラゴンの頭を目掛けて刀を振り落とした。

「マサカ、ニンゲンニスノチカラデコンナシンタイノウリョクヲモッテイルモノガイタトハオドロキダ。」

 そう言ったドラゴンはとっさに回避し、雷を纏った爪で俺に攻撃した。

 俺は体を捻って回避し、地面に着地した。

 そしてドラゴンに素早く近ついたが、ドラゴンは俺を引き離すように範囲的な攻撃を放ってきた。そしてそれを避ける。

 武器が刀しかないため近づけなければ攻撃ができない。少し面倒だ。

 (強いな。少し頭を使おう。)

 俺はそう思い、日本人ならほとんどの人が騙されないあの嘘を吐いた。

「あっ!見てUFO!」

「エッ!ドコドコ⁉︎」

 マジか。普通、突然の行動に驚き、一瞬だけ隙を作るはずだが……これは隙を作りすぎだ。そして異世界にもこの嘘が通じるとはな。

 俺は素早く懐に入り込み腹を裂いた。

「グァ、ヒキョウダゾ!」

 そう言ってドラゴンは怒り苦しんだ。

 俺はその言葉を無視して後ろに回り込んで跳び首を切断し倒した……はずだった。

「はぁ、この姿になるのも久しぶりだな。ていうか、UFOってなんだっけ?」

 そう、ドラゴンはラノベによくある”人型化“していたのだ。

 髪は金髪で角が生えている。そして、雷を纏った『ドラゴンの鎧』みたいな物を着ていた。おまけに結構イケメンだ。

「首を切断する前に体を人型化させて避けたか。しかも切ったはずの腹も治っている。」

「まぁ、俺たちドラゴンは再生能力を持っているからな。最悪切断されてもお前の刀に取り込まれるだけだろうが。」

「へぇ、つまりスキルになるのか。」

「ボスモンスターとかの上位種は倒された後、魂がそのまま倒した者のスキルになるんだよ。そのおかげで意識は保っていられる。」

「それは『暴食(ぼうしょく)』を持ってなくてもか?」

「あぁ。だから人間共は俺らを狩りに来る。だが俺は俺が認めた相手なら倒されてもいい。」

「じゃあ、やりますか。」

 俺は地を蹴ってドラゴンに近づいた。

 ドラゴンはすぐさま後ろに跳びながら雷を手から放つ。

 俺は雷を全て避けドラゴンに刀で一撃を入れようとするが、右手で受け流され、そのまま左足で蹴り飛ばされた。

「おい、お前本気出してないだろ。」

 ドラゴンが怒った表情でこちらを睨む。

「あぁ、そうじゃないと楽しめない。」

「舐めるな!本気をだせ!」

「分かった。分かった。スキルだけ本気を出してやる。」

 俺はそういうと刀をドラゴンに向けた。

「“刀よ、先の方向にある物質全てを思いっきり喰らい尽くせ。”」

 俺が刀にそう命ずると刀は黒い邪悪なオーラみたいなのを周りに回転させた。

 そして、ドラゴンは吸われるように刀に引きつけられた。

「クソ、抗えないか。はは、それでいい。これからよろしくな。(マスター)。」

 そして、ドラゴンは刀に喰われたのであった。


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