表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/103

#39

「よぉおっし―――行っくぜえ~!」

≪究覇猛炎剣≫!


「払います―――!」

≪阿頼耶識;猛炎・南方朱雀≫!


「うっひょお~☆   皆さんやっるう~☆   じゃあ―――私もぉ~~……」

【水の力よ、流れ出すものよ、我に力を】―――【流渦閃陣】




えっ?




「お―――おいっ! バカかあんた!!   折角オレ達が、“(エネミー)”の弱点である、炎系のスキルや術式展開してるって時に……   それを打ち消すヤツがあるかあ~~っ!」


「ふえええ~~?   す……すみませえ~ン!   てか私……水系のスキルや魔法しか、持っていないんですけどぉ~~」


「(なんっ……だ、と?!)ちょ―――ちょっと待ってくれ?   ……て、ことは―――なにか??」


「『ミス・マッチング』……の、ようでしゅね。(ムゥゥ~)」


「……と、言うより、ダガーファング・ウルフが、仲間を!」


「しょれに……状況的には、かなりまずいのです。   あの“自称”天使騎士様のスキルで、周りは“水浸し”……   これでは、迂闊に雷系の魔法は―――」


                -☆ピ キン☆-


「むっ?! 今のはもしや……『フラグ』ですね!?   よろしい! 今こそ、我が隠された実力を見せつける時!」

〖轟け雷鳴よ、一条の稲光よ、其を穿ち払い撃て〗―――〖サンダー・ボルト〗


「え? あの……コーデリアさん?   今のササラ様のは、そういった意味ではなくて……」





しかしながら、その制止の言葉は、いかばかりか遅すぎた……

とは言え確かに、魔獣の群れ数十体は、錬金術師の攻撃魔法により、全滅はさせたのです。



―――が・・・



味方全員も、術者であるコーデリアを除いて……




絶賛麻痺中―――




だからこそ―――の、『判定:B』だったわけなのです。





「う゛あ゛~~~……   なんだか、まだ身体中が、“ピリッピリ”してるわ゛ぁ゛~~……」


「それに……こんなに痛い目に遭って、報酬がたったの―――」


()()で『1万リブル』でしゅか……   割に合っていませんよね―――(ムヒ~~)」


「シェラがまともに見えてきたの……私だけ?」


「いやは~~私も、まーさかこんなになるとは、思っても見なかったにゃりん☆   ゴメンネゴメンネ~~☆(テヘペロ)」





「(なんんっ……だか、すっごい怒りが、肚の底から込み上げてくるんですけど……。)」


「(我慢しようぜ―――こいつらとの縁も、街まで戻れば……)」


「(そうですよね……街まで戻れば……)」


「(ですけど、なんだかヤな予感しか、しないのデスメタル……(ムヒ~))」





反省―――しているのか、していないのか……

その軽々しい態度に、憤慨するメンバーも一部現れたようです。

{*誰とは言いませんがw}


しかしながら、この共同協力体制も、街まで戻らないと切れないようで―――それまで“じっ”……と我慢―――の、ようですが??






#39;“水”は 高キ処から 低キ処に 流るる






その異変は、すぐギルドに知れ渡ったのです。





「マスター・ノエル、大変です!」


「どうしたのです、そんなに慌てて。」


「実は―――……」


「(!)なんですって―――?   この(タウン)周辺で、不可解な死因の、魔獣の遺体?」


「はい―――   まだ現場は、そのままにしてありますので、至急ご確認を……」





急変を知らせる為に―――と、ギルド職員が血相を変え、ギルドマスターであるノエルに報告をした事例……


それは―――近くの(タウン)である『シャングリラ』から、『マナカクリム』までに通ずる“経路”……

その、マナカクリム側に程近い場所で、なんとも言い表し様のない、魔獣の遺体が発見された―――との事でした。


その報を知り、自らも装備を整え、現場へと向かったノエルが見たものとは……





「(この遺体……?!)一体―――何をどうしたら、こんな風になるの?」


「判りません……   ただ―――現場は、見ての様に“水浸し”で、未だ乾ききっていません。   それに、ここ数日の天気の記録を見れば、この地域一帯に『雨が降った』との記録は……」


「(……)ない―――   だけれど……」


「はい―――あなた様もお感じの様に……」





不思議と、その場所()()()、不自然に『水の気に溢れて』いた……

しかしこの事は、ある出来事の証明にもなり得ていたのです。




そう―――……


この場所で……何者かが……


それも、極大な『水の気』を操れる者が現出し―――自らに宿る権限(チカラ)を解放した……の、だと。


しかも……その地点は、“乾燥”をしている地域でもあっただけに、現存する水系の最大級の魔法を行使したとしても、自分達が確認しにくるまでは、水は全て干上がっているはず……



それが―――未だ干上がっていない……とは?



そこも気になる処なのですが。


やはり気になったのは―――

『タイラント・タイガー』……討伐難度『AAA』の魔獣―――数十体の遺体の在り方……



ある遺体は、不自然なまでに潰され―――

ある遺体は、力の負荷がどう加われば、一体そんな風になるのか……と、疑わしいまでに、捩じ切れていた―――

それに、ある遺体に関しては、身体中の水分が失われているし―――

またある遺体に関しては、鋭利な刃物で斬り裂かれている様にも見えた……


そう……いるのです―――


少なくとも、“神の域”に近しい権限(チカラ)を持ちし者が、自分達の(マナカクリム)の近くに―――……


そんな、ノエルの心配とは裏腹に―――“鬼の郷(スオウ)”から戻ってきた彼女は……





「いやあ~~やっぱ、マナカクリムが一番ダヨネ~~♪   スオウも、まあ……悪い処じゃないんだけど……   あ~の2人の(しご)きは、私にはまだちょっと早いかなぁ~~て、言うか~~w」





どうやら、あの2人の“可愛がり(シゴキ)”に耐え、(一時)戻ることを許されたシェラザード。


そこで彼女は、自分がいない間……惚れ込んでいる相手と、|必要以上に緊密になっていないか《不届きな事には、なっていないか》を確かめる為、所属しているクランに顔を出したところ……





「お~い、ただま―――」


「あっ……シェラ?!   良く戻ってきてくれました―――!」


「(は……はい?)あ―――はい……   てかなんだ? 期待外れ……って言うか―――」


「あなたの“期待外れ”がなんなのか―――は、この際、部屋の隅にでも置いておきましょう……」


「な―――なんダヨ……それ。   気持ち悪い表現の仕方、止めてくんないかなあ~?」


「そう思うのも仕方がありませんが……   あなた様がいなかったばかりに、私達は少し酷い目に―――」


「はあ~~ん? よく言うわ―――   私をハブったくせにさあ~~」


「シェラっ―――!   その事に関しては、本当にすまんっ―――!   オレ達が悪かったっ―――!!」


「(……)い―――いやまあ~~?   ヒヒイロがそう言うんなら……許してやらんことも……ない―――ぞよ?」


「(……)なによそれっ―――!   ヒィ君の時だけ、態度をコロッと変えちゃってえ~~!」


「まあ―――まあ―――   この際ですから、無益な争いは止めましょう(ムヒ☆)   それよりも……です、ここ数日―――私達の間で、何があったか……それをお知らせしておきましょう。」





普通通りに、ギルドマスターから、お願いされた“お使い”をこなし、街へと帰ってきただけ……なのだから、またもや意中の異性を巡っての、『第○次大戦』勃発になるものだと思いきや―――


一番の喧嘩相手から、戻ってきたことを歓迎されてしまった……


これが、シェラザードの『期待外れ』だったのでしたが。


自分をのけ者(ハブ)にして、他の者達は“お愉しみ”しているものだと思っていただけに、少しばかりの嫌味を言うと、PTのリーダーからは、(てい)よく謝られてしまった……


しかも、態度を掌を返すが如くにしてしまったが為に、反発も買いもするのでしたが……


けれど、そこでシェラザードは、自分がいなかった数日間、このクランに何があったのかを、知る事となったのです。





つづく





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ