13、(;・∀・)
☆
俺は目の前の唯華に迫られている。
その事に「オイ馬鹿。唯華!」と慌てる。
するとそんな唯華に手で口を塞がれた。
そして「お兄。煩いよ」と言う。
俺はもがいてから手を退ける。
「どうしてこんな俺を好きになったんだ」
「とっくの昔から。私は小学校時代から恋に気がついていたよ?」
「そ、そうなんだな」
「だからお兄を食べちゃおうって思って」
そういう問題ではない。
食べられる訳にはいかない。
思いながら俺は唯華の腕を止めようとした。
すると滑った。
そしてドサッとベッドに俺が押し倒す形になる。
俺は慌てた。
「アハ。お兄。やる気になった?」
「ならない。お前らは妹なんだ。大切な大切な。だから手出しはしない」
「でもお兄。現に私を押し倒したよね」
「お前の部屋が散らかり過ぎだ」
そして俺は唯華と見つめ合う。
すると唯華が「良いんだよ?お兄。私を襲って」と言う。
俺は「しない」と話した。
それから俺は唯華から離れる。
「ったく。ジョークでも激しすぎだ」
「お兄。ジョークじゃないよ。私は本当にお兄が好き」
「お前な」
そんな話をしていると唯華の部屋のドアがゆっくり開いた。
それから「お兄ちゃん、唯華ちゃん」と声がする。
俺は「!」となりながら「美弥か?」と言う。
美弥は「……うん」と美弥は重たい返事をした。
これはマズイ。
まさか見られていたのか?
「唯華ちゃん」
「久しぶりだね。美弥ちゃん」
「久しぶりじゃないでしょ。何をしているの」
「聞こえてたんだ」
「見ていたし聞こえてた」
その美弥の威圧に肩を竦める唯華。
それから「私、見て分かる通り。聞いて知った通り。お兄が好きなんだよね」と言ってから肩を竦める唯華。
俺は「お前な」と言う。
「どうしてそんな吐出した真似をするの?昔は協力していたよね」
「協力?」
「私達がみんなお兄ちゃんが好きなの知っているよね。仲間として」
「私は違う。私はお兄を異性として見ている」
ギュッと拳を握ってから「そんなのないよ」と言う。
唯華は薄ら笑いを浮かべた。
そして「昔とは違う」と言う。
俺は「お前ら。喧嘩するな」と怒る。
するとじわっと美弥が涙を浮かべてから「そんな真似するんだ」と言う。
「私はどんな真似をしてでもお兄を手に入れるよ」
「私はそんなやり方は許せない。嘘を吐いたの?」
「嘘は吐いてない。真面目に病気ではある。……でもそうだね。半分は偽りかもね」
「唯華の馬鹿!」
そして美弥は駆け出して行く。
俺は絶句しながら唯華を見てみる。
唯華は「あーあ」と言う。
こんな意地悪な女の子じゃなかったぞ。
昔の唯華は。
「オイ。唯華。お前な」
「私、お兄が好きだからさ。どんな真似でもするよ」
「だがこれは流石に」
「美弥と未来は敵の様なものだよ」
そんな言葉に俺は盛大に溜息を吐く。
それから俺は「……美弥を追いかけてくる」と言ってから部屋を後にした。
そして心配しているおばさん達を見てから俺は表に飛び出した。
☆
「美弥」
「どうしてここが分かったの」
「1年ぐらいお前らを見た結果だな」
そう。
美弥はいつも。
そんな美弥は近所の公園の遊具の中で丸くなっていた。
その姿に俺は苦笑しながら横に腰かける。
美弥は動かない。
喋らない。
すると1分ぐらい経ってから美弥が話した。
「……恋ってそんなに人を歪ませるものなの?」
という感じで、だ。
俺は「それはどういう意味だ」と聞いてみる。
すると美弥は「唯華ちゃんってお兄ちゃんが好きなんでしょ?」と聞く。
俺は「まあそうだな。好きって聞いたよ」と隠さずに言う。
美弥は俺に向いた。
その赤い顔に俺は「?」となる。
「美弥?」
「私だってお兄ちゃんが好きなのに?」
「え」
「私、お兄ちゃんが異性として好きだから」
その言葉に「え」とまた絶句する。
そして美弥は「危険を冒して救ってくれたヒーローを好きにならない訳無いよね」と言いながら赤面で告げてくる。
俺は「美弥……」となる。
「私はお兄ちゃんが世界の誰よりもすきだよ」
俺は美弥の告白に「そうか」とだけ言った。
そして「アイツにも言ったがお前らとは付き合う気は無い。俺は保護者だから」と言ってから「それに俺はうつ病を患っているし」と言う。
美弥は「知ってるよ。だからこそ私は」と俺の頬に手を添えてくる。
「こうして告白したんだから」
「お前な」
「世界で一番お兄ちゃんが好きなんだ」
その言葉に俺は何も言えなくなる。
そして俺は空を見上げる。
入道雲が見える。
これはいけない。
「雨が降るぞ」
「戻りたくない」
「美弥。俺達は傘を持ってない」
「嫌だ!」
拗ねる美弥。
激しく頭を横に振る。
俺は「オイ馬鹿。戻らないと雨が降ったりしたら打たれるぞ」と言う。
美弥は「お兄ちゃん。私は唯華が許せないから。戻りたくない」と話す。
「ったく。分かったよ」
そんな拗ねる美弥に俺は溜息を盛大に吐く。
それから俺は立ち上がるのを止めてから腰かける。
すると美弥が俺に寄り添って来た。
まるで映画館の恋人の様に。
「私はお兄ちゃんが好き。そして多分未来もお兄ちゃんが好き。だったら今は少しくらいわがままでも良いじゃん」
「いやそういう問題かよ」
「取られたくない」
「いやだから俺は」
俺は妹としてしか見れない。
だから美弥や唯華が俺にアプローチしてもなびかないんだ。
それは分かってほしい。
そう考えながら俺は外を見ると予想通り雨が降り始めた。
そして雷が鳴り響き土砂降りになる。
俺は「あちゃー」と言う。
「ね。お兄ちゃん」
「何だよ」
「キス、しても良い?」
その言葉に俺は「お前な。無……」とそこまで言った時。
全身で体当たりされた。
それから倒れた俺に美弥が跨る。
こ、コイツ!
「えへ。主導権は私が握ったね」
「お前な!」
「私はお兄ちゃんが好き。大好きだから」
仮にも、じょ、女子高生になんて事をされてんだ。
俺は慌ててもがく。
だが美弥は必死に押さえていた。
そして美弥はあろう事か上着のボタンを2個外した。
胸の谷間が見える。
クソッタレ!?




