29 初野営③
===============================================
名前:神代 勇樹 年齢:18歳
職業:剣士 能力:剣聖
レベル:8
固有スキル:武神降臨、万物両断
受動スキル:冷徹な一撃
武器スキル:大剣、小剣、刀
(兜割り、唐竹割り、空刃斬、横一文字)
魔法スキル:風魔法
===============================================
攻撃特化型――そんな印象を受けた。
太陽君が守りを担う盾なら、神代君は敵を倒すための矛だろう。
二人が前線に並べば、かなり強力な組み合わせになりそうだ。
それにしても使える技が多い。
やはり剣士だからだろうか。
大剣、小剣までは分かる。
だが、刀という項目が気になった。
この世界にも刀が存在するのだろうか。
そんなことを考えながら、俺は鑑定結果を神代君へ伝えた。
神代君は目を丸くする。
「神託の宝珠に触れなくても、自分の情報が分かるんですか?」
「それにしてもレベル8って……まだこっちに来て三日ですよ?」
驚くのも無理はない。
俺だって自分のレベルを見た時は驚いた。
神代君はさらに続ける。
「固有スキルとか受動スキルって何なんですかね?」
「これで何ができるんでしょう?」
俺は苦笑しながら肩をすくめた。
「そこまでは分からないんだよ」
「俺の《鑑定》は、あくまで見るだけみたいだからね」
「でも、名前を見る限りじゃ攻撃系のスキルっぽいな」
「武神降臨に万物両断だろ?」
「いかにも強そうじゃないか」
そう言うと神代君は苦笑した。
「確かにそうですね」
「でも、よく分からない技もありますし、風魔法まで使えるみたいです」
「俺、魔法なんて使った覚えないんですけど」
「技については明日からの戦闘で試してみたらどうかな」
「魔法については俺も分からないから、若葉さんたちに聞いてみるのがいいかもしれない」
そう助言すると、神代君は大きく頷いた。
「佐伯さん、ありがとうございます!」
「これを早めに知れただけでも、だいぶ動き方が変わると思います」
そして少し躊躇うような表情を見せた後、口を開く。
「できれば、他のみんなも見てもらえませんか?」
「もちろん構わないよ」
俺は即座に頷いた。
「ただし、こっちの人たちには知られないようにね」
「分かってます」
神代君も真剣な表情で頷く。
「みんなにも上手く伝えておきます」
そんな話をしているうちに、見張りの交代時間がやって来た。
俺たちは次の当番だった騎士たちを起こし、焚き火の前を離れる。
揺れる炎を背に、自分たちの寝床へ戻る。
明日もまた戦いが待っている。
そう思いながら、俺は静かに横になった。




