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26 武器変更

翌朝、食堂へ向かうと、すでに全員が揃っていた。


しばらくするとヨシュアが前へ出る。


「みなさん、次はセル村へ向かいます」


「到着までは二日ほどかかるため、途中で野営を挟みます」


その言葉に高校生たちが歓声を上げる。


「キャンプか!」


「楽しそうじゃん!」


などと盛り上がっているが、果たして本当にそうだろうか。


この世界の文化水準を考えると、現代日本のような快適なキャンプを想像するのは危険な気がする。


そんなことを考えていると、茉奈がこちらを見ていることに気づいた。


そうだった。


俺は茉奈を呼び、二人でヨシュアのもとへ向かう。


「申し訳ありませんが、彼女の武器を変更したいのですが、よろしいでしょうか」


ヨシュアは怪訝そうな顔を浮かべた。


「理由を伺っても?」


「彼女はどうしても魔物と正面から対峙することが難しいようです」


「ですが、戦いたくないわけではありません」


「後方から支援という形であれば貢献できると考えています」


「そこで、素人考えではありますが弓を勧めたところ、本人も了承してくれました」


「本日から弓を使わせたいのです」


ヨシュアは露骨に面倒そうな表情を浮かべたが、最終的には許可してくれた。


俺は礼を言い、雪乃さんと共に荷馬車へ向かう。


茉奈は弓を手に取り、何度か構えてみる。


弦を引き、感触を確かめる。


やがて大きく頷き、嬉しそうに笑った。


《鑑定》の結果に納得したのだろう。


その後、村長へ挨拶を済ませ、俺たちはルト村を後にした。


セル村への道中。


茉奈は何やら小声でぶつぶつと呟いている。


おそらく《念動収納》の練習だろう。


一方の俺は、道端の草木へ《鑑定》を使い続けていた。


すると途中で薬草を発見する。


俺が雪乃さんへ目配せすると、彼女は《気配遮断》を発動し、人目を避けながら薬草を採取した。


そして茉奈へ手渡す。


茉奈はそれを受け取ると、《念動収納》で収納した。


自然な流れだった。


まだ拙いながらも、少しずつ俺たちなりの連携が形になり始めている。


もちろん、その間も魔物は容赦なく現れる。


今日の戦闘で特に目を引いたのは茉奈だった。


昨日は後方で震えながら戦闘を見ているだけだった。


だが今日は違う。


同じく後方に位置取りながらも、弓による援護射撃を行っている。


百発百中とはいかない。


それでも驚くほど命中率が高かった。


矢は次々と魔物へ突き刺さり、高校生たちの戦いを支援している。


やはりスキルに適した武器を使うと違うらしい。


俺は素直に感心した。

 

「昨日は震えていただけだったのにな」


もちろん、俺も何もしていないわけではない。


相変わらず棍棒を振り回しながら、しっかり前線で働いている。


地味ではあるが、これも立派な仕事だ。


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