24 それぞれの能力
「じゃあ、まずは茉奈ちゃんから」
俺はそう言って、《鑑定》を発動した。
意識を向けた瞬間、情報が頭の中へ流れ込んでくる。
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名前:御厨 茉奈 年齢:11歳
職業:運搬屋 能力:神速の宅配師
レベル:2
固有スキル:次元収納、念動収納
受動スキル:なし
武器スキル:弓
(チャージショット)
魔法スキル:時空魔法、生活魔法
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思わず眉をひそめた。
予想していた内容とかなり違う。
まずレベルだ。
ほとんど戦闘に参加していないはずなのに、既にレベル2になっている。
戦闘に直接関わらなくても、同じパーティとして参加していれば経験値が入るのだろうか。
それに《念動収納》。
初めて見るスキルだ。
武器スキルは弓。
だが今の茉奈はナイフを使っている。
さらに魔法まである。
情報量が多すぎる。
俺は内容を二人へ伝えた。
雪乃さんも茉奈も、最初はぽかんとしていた。
だが途中で茉奈が「あっ」と声を上げる。
「そういえば……」
何かを思い出したらしい。
「この世界に来て最初の食事の時なんですけど」
「どうしても余ったパンを持っておきたいって思ったんです」
「これからどうなるか分からなかったので……」
そこまで言って、少し恥ずかしそうに続ける。
「気付いたら収納されていました」
俺と雪乃さんは顔を見合わせた。
それはつまり。
「《念動収納》かもしれないね」
俺が言うと、茉奈はこくりと頷いた。
その後はスキルを使わない方がいいと思い、何も試していなかったらしい。
武器についても事情があった。
色々な武器を試しているうちに時間切れになり、最後に持っていたナイフがそのまま登録されたという。
恥ずかしそうに語る茉奈だったが、あの状況では仕方ない。
むしろ冷静だった方だろう。
俺は少し考えてから言った。
「武器は早めに変えた方が良さそうだね」
「弓なら後衛で戦える」
「敵に近付かなくて済むのは大きい」
茉奈が真剣な顔で頷く。
俺は続ける。
「それと《念動収納》」
「これも旅の途中で練習しておいた方がいい」
「どれくらい離れた場所まで使えるのか」
「何を収納できるのか」
「容量に限界があるのか」
「その辺りは確認しておきたい」
「はい」
今度は力強い返事だった。
「魔法については今後の課題かな」
「若葉さんや真紀さんに、それとなく聞いてみよう」
「でも焦らなくていい」
「できる範囲で少しずつね」
そう言うと、茉奈はほっとしたように笑った。
「ありがとうございます」
俺も笑い返す。
そして視線を雪乃さんへ向けた。
「じゃあ次は雪乃さんだね」
雪乃さんが苦笑しながら肩をすくめる。
「よろしくお願いします」
俺は再び《鑑定》を発動した。
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名前:鈴木 雪乃 年齢:28歳
職業:斥候 能力:千眼の先見
レベル:4
固有スキル:気配察知、気配遮断
受動スキル:千里眼、電光石火
武器スキル:小剣
(カットイン、ホークブレイド)
魔法スキル:なし
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こちらは比較的予想通りだった。
内容を伝えると、雪乃さんが納得したように頷く。
「そういえば」
「最近、遠くまでよく見えるんです」
「それに身体も軽い気がします」
なるほど。
《千里眼》と《電光石火》の効果だろう。
言われてみれば、戦闘中の雪乃さんは明らかに動きが速かった。
周囲への気配りも尋常ではない。
《気配察知》だけでは説明できない部分があったが、これで納得できる。
「武器は合っているみたいですね」
俺が言う。
「この《カットイン》と《ホークブレイド》を使えるようになると、かなり強そうです」
雪乃さんも笑う。
「明日から試してみます」
そこで話は一段落した。
そして自然と視線が自分へ向く。
さて。
問題は俺だ。
俺自身を《鑑定》するにはどうすればいいのだろう。
鏡を見るように、自分へ意識を向ければいいのか。
そんなことを考えながら、自分自身について思いを巡らせる。
すると――。
突然、頭の奥へ情報が流れ込んできた。




