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24 それぞれの能力

「じゃあ、まずは茉奈ちゃんから」


俺はそう言って、《鑑定》を発動した。


意識を向けた瞬間、情報が頭の中へ流れ込んでくる。


===============================================

名前:御厨 茉奈  年齢:11歳

職業:運搬屋   能力:神速の宅配師

レベル:2

固有スキル:次元収納、念動収納

受動スキル:なし

武器スキル:弓

(チャージショット)

魔法スキル:時空魔法、生活魔法

===============================================


思わず眉をひそめた。


予想していた内容とかなり違う。


まずレベルだ。


ほとんど戦闘に参加していないはずなのに、既にレベル2になっている。


戦闘に直接関わらなくても、同じパーティとして参加していれば経験値が入るのだろうか。


それに《念動収納》。


初めて見るスキルだ。


武器スキルは弓。


だが今の茉奈はナイフを使っている。


さらに魔法まである。


情報量が多すぎる。


俺は内容を二人へ伝えた。


雪乃さんも茉奈も、最初はぽかんとしていた。


だが途中で茉奈が「あっ」と声を上げる。


「そういえば……」


何かを思い出したらしい。


「この世界に来て最初の食事の時なんですけど」


「どうしても余ったパンを持っておきたいって思ったんです」


「これからどうなるか分からなかったので……」


そこまで言って、少し恥ずかしそうに続ける。


「気付いたら収納されていました」


俺と雪乃さんは顔を見合わせた。


それはつまり。


「《念動収納》かもしれないね」


俺が言うと、茉奈はこくりと頷いた。


その後はスキルを使わない方がいいと思い、何も試していなかったらしい。


武器についても事情があった。


色々な武器を試しているうちに時間切れになり、最後に持っていたナイフがそのまま登録されたという。


恥ずかしそうに語る茉奈だったが、あの状況では仕方ない。


むしろ冷静だった方だろう。


俺は少し考えてから言った。


「武器は早めに変えた方が良さそうだね」


「弓なら後衛で戦える」


「敵に近付かなくて済むのは大きい」


茉奈が真剣な顔で頷く。


俺は続ける。


「それと《念動収納》」


「これも旅の途中で練習しておいた方がいい」


「どれくらい離れた場所まで使えるのか」


「何を収納できるのか」


「容量に限界があるのか」


「その辺りは確認しておきたい」


「はい」


今度は力強い返事だった。


「魔法については今後の課題かな」


「若葉さんや真紀さんに、それとなく聞いてみよう」


「でも焦らなくていい」


「できる範囲で少しずつね」


そう言うと、茉奈はほっとしたように笑った。


「ありがとうございます」


俺も笑い返す。


そして視線を雪乃さんへ向けた。


「じゃあ次は雪乃さんだね」


雪乃さんが苦笑しながら肩をすくめる。


「よろしくお願いします」


俺は再び《鑑定》を発動した。


===============================================

名前:鈴木 雪乃  年齢:28歳

職業:斥候   能力:千眼の先見

レベル:4

固有スキル:気配察知、気配遮断

受動スキル:千里眼、電光石火

武器スキル:小剣

(カットイン、ホークブレイド)

魔法スキル:なし

===============================================


こちらは比較的予想通りだった。


内容を伝えると、雪乃さんが納得したように頷く。


「そういえば」


「最近、遠くまでよく見えるんです」


「それに身体も軽い気がします」


なるほど。


《千里眼》と《電光石火》の効果だろう。


言われてみれば、戦闘中の雪乃さんは明らかに動きが速かった。


周囲への気配りも尋常ではない。


《気配察知》だけでは説明できない部分があったが、これで納得できる。


「武器は合っているみたいですね」


俺が言う。


「この《カットイン》と《ホークブレイド》を使えるようになると、かなり強そうです」


雪乃さんも笑う。


「明日から試してみます」


そこで話は一段落した。


そして自然と視線が自分へ向く。


さて。


問題は俺だ。


俺自身を《鑑定》するにはどうすればいいのだろう。


鏡を見るように、自分へ意識を向ければいいのか。


そんなことを考えながら、自分自身について思いを巡らせる。


すると――。


突然、頭の奥へ情報が流れ込んできた。


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