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緋華の追憶  作者: 浦 かすみ
紫の龍

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洸兌と美蘭 番外編

番外編です。

紫の竜の章はこれで終了です。


「家族になって下さい…これはおかしいな。もう家族みたいなもんだしな~」


はああ…いざとなったら緊張するなぁ。


手には先程、隗兌から奪って来たチビ特製の術札。早くこれを渡して美蘭の身の守りを完璧にしておきたい、もし美蘭に


「どうして私が狙われるの?」


と聞かれた場合、これをきっかけに告白しよう…。そうこれしかない!ちょっとセコイけどあのキモイおっさんを理由に美蘭との関係を進めよう。


俺が勢い込んで詰所に入ると美蘭は台所で芋の皮を剥いていた。


「美蘭ちょっといいか?」


「あ、うん?何~」


手を拭きながら、俺の傍に近づいてくる美蘭は本当に綺麗だ…。ああ早く俺の嫁さんにしておかなきゃヤバい。禁軍の同僚にめっちゃ狙われているのが、もう我慢ならない。


「こっち…」


美蘭を詰所の裏庭の更に人気の無い草陰に誘う。全然疑いもせずについて来る美蘭。


不用心過ぎる…。早く術札渡そう。


「美蘭、これ。術札…ちょっと厄介なヤツに美蘭が狙われるかもしれないから…」


「まあ…私、軍人ではないけど、女官でも狙われるの?」


やっぱりそう聞いてきたか…。俺は掻い摘んで事情を説明した。


「その頭のおかしなおっさんが…俺と俺の家族を狙ってくるかもしれないからさ、だから美蘭に持ってて欲しいの」


美蘭は術札を受け取りながら少し寂しそうな顔をした。


「私も凛華ちゃんみたいに戦えたら良かったな…。そうしたら洸ちゃんの邪魔にはならないのに…」


ああっ違う違う…えっと。


「一緒に戦えなくてもいいんだよ。美蘭は…俺の傍にいてくれるだけでもいいんだ。その…出来れば一生俺の傍にいて欲しいんだけど…」


俺がそう言うと美蘭は目を見開き、顔を真っ赤にして俯いた。


「ダメ…かな?」


美蘭は首を横に振った。うん?了承って意味か?


「美蘭?」


「ほ…んと?私でいいの?」


美蘭は声を震わせている。俺はソッと美蘭に近づくと優しく抱き締めた。柔らかい美蘭の体と優しい霊質が俺の体内に入って来る。


「愛してる美蘭」


俺の腕の中で美蘭は体を震わせた。そして俺の背中に美蘭の手が回る。美蘭の手、震えてる。


「言っておくけど…私の方がずっとずっと子供の時から洸ちゃんの事大好きだったんだからぁ…」


やばい…。嘘だろ?てか、すごい告白の後に美蘭は泣き出してしまった。


泣いている美蘭の顔を強引に上向かせて、目頭、瞼、鼻先…口づけを落としていった。ついでに涙も舌で舐め取る変態行為をしてしまったのは許して欲しい。


美蘭が可愛すぎる。


泣きながら目を何とか開けて俺を見てきたので、両手で顔を挟み込んで、ゆっくりと口づけをしていった。


「洸ちゃ…洸…大好き」


「美蘭…んっ…つ…俺もだ」


ちょっと、興奮し過ぎて、美蘭が立てなくなるまで攻めすぎたのはマズかったと思っている。


兎に角俺の幼馴染兼妹は、俺の嫁さんになった。



次回より白き竜の章に入ります。

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