愛
未來王の四大弟子のひとり、
極等級ウィザード・イレーズ。
未來王に問う。
「未來王……、
真実の愛って、
存在しますか?」
未來王、
ネオ・トレジャン・ヴェルセント・マイタレイヤ、
返答する。
『ポジティブ思考の場合、
有る、と言えます。
しかしネガティブ思考の場合、
不可能、と言えます。
人間には七欲七情、七つの大罪、
それらが存在するからです』
「うん。
人間の心はコロコロ変わる。
欲望に支配されている。
ずっと理性的でなんていられないよね?」
『世界中の文献書籍、
映画やドラマ、漫画やアニメ、
様々なコンテンツがありますが、
真実の愛を得ること……、
憧れのようですね』
「それってさ?
無いものねだり?」
『そうではありません。
そうでありたい……、
そうあるべきだ……、
理想形を目指して、
日々、努力しているのだと思います』
「だけどさ?
空腹には耐えられないよね?
目の前のご馳走……、食らいつくよね?
美しいもの……、心奪われるよね?
だから簡単に裏切る……、
それが人間だよね?」
『渇望すること……、
それは生きるエネルギーに繋がります。
本能剥き出しは憐れですが、
人間は学び有智者になることができます。
もしも真実の愛を掴めたとしたら……、
それはこの上なく幸運な出来事です』
「ふうん? そんなものかな?
俺たちは欲が薄いからさ?
絶対を言い切ることができる。
だけどさ?
生きてる人間に絶対はないよね?」
『そうですね。
絶対はありません。
その言葉、大変信用できません』
「うん、同感!
だけどさ?
どうやったら真実の愛に辿り着くのかな?」
『世界の神話に目を通すと、
神々でさえも不誠実です。
惑わされて失敗ばかりです』
「確かに!
ひどいよね?」
『愛し抜きたいたったひとりと巡り合う……、
それはかなりの果報者といえます。
確率は低いですが……』
「そうかもね?
真実の愛を得た!
なーんて……、喜んだとしてさ?
だけどそれって思い込みでさ?
陰ではなにしてるか……、
分かったもんじゃないよね?
ま、バレなきゃ無罪、ってさ?
そんな浅薄思考なんだろうね?」
『ハハ、恋愛はそれぞれです。
十人十色でいいのです。
そもそも、
自分自身で決定した結論行動です。
ですから、その後がどうなろうかなど、
知ったことではありません』




