7話:白竜の住処へ
「…ルナが…僕に…教えてくれた…秘密の部屋…。」
レオンさんの言葉に、私はドキドキしながら部屋を見回した。薄暗い部屋の中央には、古びた石碑が置かれ、その周りには奇妙な文様が刻まれている。壁には、古い書物が並べられた本棚。部屋の隅には、小さなテーブルと椅子。埃っぽい空気は、この部屋が長い間使われていなかったことを物語っている。
「…この部屋…ルナと来たことがある…。」
私は、レオンさんにそう伝えた。
「…そうなのか…。」
レオンさんは、少し驚いた様子で言った。
「…ルナは…君にも…この部屋を…見せたかったんだね…。」
「…でも…どうして…?」
私は、ルナの意図がわからなかった。ルナは、一体何を考えているんだろう? 私に、この部屋で何を見せたかったんだろう?
レオンさんは、私の隣に並んで立ち、石碑を見つめた。その表情は真剣で、どこか不安げだった。
「…わからない…。…でも…きっと…この部屋には…何か…重要な意味があるんだと思う…。」
レオンさんの言葉に、私は、石碑に刻まれた文様をじっと見つめた。それは、見たこともないような、複雑で不思議な模様だった。
すると…
文様が…
…光り始めた…!
「…わぁ…!」
私は、驚いて声を上げた。
光は、どんどん強さを増し、部屋全体を包み込んだ。まるで、部屋全体が光に満ちた、別の世界に変わってしまったかのようだった。
「…エリア…!」
レオンさんが、私の手を握りしめた。
私は、レオンさんの手を取り、ぎゅっと握り返した。レオンさんの手の温かさが、私の不安な気持ちを和らげてくれる。
光が最高潮に達したその時、石碑が音を立てて崩れ落ちた…!
「…え…?」
私は、驚いて、崩れ落ちた石碑を見つめた。
石碑があった場所には…何もなかった…。ただ…床に…ぽっかりと…穴が…開いていた…。
穴の底からは、まばゆい光が溢れ出し、部屋全体を照らしている。
「…これは…? 」
私は、レオンさんに尋ねた。
レオンさんは、穴を覗き込み、真剣な表情で言った。
「…どうやら…これは…。」
レオンさんは、深呼吸をしてから、言った。
「…アルカディア様の…住処へと続く…扉…みたいだ…。」
「…アルカディア様…? 」
私は、レオンさんの言葉に、聞き返した。
アルカディア様…?
それは…
ルナの…
師匠…?
「…ああ…。」
レオンさんは、頷いた。
「…ルナは…僕に…この部屋のこと…そして…この扉のこと…教えてくれたんだ…。」
「…ルナが…? 」
「…ああ…。」
レオンさんは、頷いた。
「…ルナは…僕に…言ったんだ…。」
レオンさんは、ルナの言葉を真似て言った。
「…《いつか…エリアを…アルカディア様の…元へ…連れて行く時が来る…》…と…。」
「…私を…? …アルカディア様の…元へ…? 」
「…ああ…。」
レオンさんは、頷いた。
「…そして…その時は…きっと…君が…《特別な力》…に…目覚める時…。」
レオンさんの言葉に、私は、自分の胸に手を当てた。
私の…
特別な力…?
一体…?
私は、穴から溢れ出す光を見つめながら、
深い森の奥深くに住むという白竜、アルカディアのことを考えた。
アルカディア様は…
一体…
どんな方…?
そして…
私を…
何のために…
呼んでいる…?




