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勇者とメイドさん その79
珍しく三本立てでした。
「魔物との共存ですか」
「うん、どうだろ」
「到底叶うものではありませんね」
「やっぱりか」
魔物の課題に挟まれた話、人間と魔物は共存できるのか。
「お互いに教育の段階で、『魔物、人間は倒すべき敵だ』と刷り込みがされていますからね。戦場で合間見えたとしても、お互いに言葉が理解出来たとしても、戦う中で飛び交う言葉は罵詈雑言だけでしょうし。もはや受け入れざるを得ない常識ですよ」
「まあそんな相手とわかりあえたら、その神経を疑うよね」
「それに憎しみを生みますから。人にも魔物にも、産み親や家族はいます。身内や子供が殺されれば、それこそ許すことなど出来ないでしょう」
「根は深いね。既に手遅れってとこかな?」
「端的に言ってしまえばそうですね」
勇者の力を持ってしても、無理なものは無理か。そも勇者自体、人々の支持から成り立っているようなものだ。盤をひっくり返すような、巨大な意識改革には役に立たない。
「しかし勇者であるご主人様がなぜ急に」
「いや、最近そういう思想を持った魔物と出会ってね。倒しちゃったけどさ……」
「奇特な魔物もいるものですね」
その日の夕飯はミートスパゲティだった。
まあ順当な結論。




