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勇者とメイドさん その63
6月より梅雨。
「ご主人様、その多めに用意された丸い物体はなんですか?」
「これだけ数あると、さすがにわかんないか。悪天候を打開するためのてるてる坊主よ」
「まあここのところ、曇りと雨続きですしね」
六月も過ぎたというのに、雨が続くもんだから大量に作った。梅雨の抜けないジメジメした状況を解決したさが、自然とそうさせた。ただ今はそれはいい。
「しかしこの量はさすがに……」
「部屋に飾るから大丈夫。それよりさ、聖女様が医院の選び方で相談が多いらしいから指針を作りたい、ってことで何かないか聞いてきたんだけど、メイドさん何かある?」
「特に意識してることはありません。口コミを参考にしながら、悪質ではなさそうな所を選んでいるだけですから」
「やっぱそんなもんか」
「そんなものです。庶民に頼るのがまず間違いです。その筋の専門的な知識でもない限りは、この辺が限界でしょう。聖女様は税金で食ってる身でもあります。一応考えてはみますが、解決法が見つかるまでは精々働いてもらいましょう」
メイドさんは辛口だが、まあその通りか。素人にわかることなんてほとんどないのだから。ただ口コミというのも、中々正直で馬鹿に出来ないから重要ではあるが。
その日の夕飯は野菜炒めだった。
評価は星4以上を探してます。




