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勇者とメイドさん その41

夢の話その2

「すごい恐ろしい夢を見たんですが」


「悪夢ですか?」


「いや……悪夢かって聞かれたら、そこまでではないけど気持ち悪い夢だった」


「不快ではなく、見てておそましいと感じるくらいですか」


「そんなとこ」



 久々に見たと思ったら気持ち悪い夢とかさあ、勘弁してほしい。夢である以上どうしようもないけどさ。


「内容だけどメイドさんと街を歩いてると、他の人が全部同じ顔なの。それが誰の顔かは何となく知ってる気がするけど、誰のかは知らない」


「曖昧ですね」


「それも気持ち悪さのひとつ。途中には変化に抵抗してる人もいたし、家付近で変化してる人もいた。恐ろしいからとりあえず家戻ろうってなったんだけど、家は廊下の広い屋敷だったし、なぜかオーラを放つフェンスがそびえ立つ。追ってきた同じ顔曰く、お前らを逃がさないためだとか」


「急に敵が出てきましたね」


「夢なんてそんなもんでしょ。でね、メイドさんに子供を任せて、先に戻ってもらうの」


「一体誰の子でしょうね」


「追いかけてきたのを追い払った後メイドさんと合流して、この街から避難した方がいいと判断したから、必要最低限を集めるわけよ。集めたら同じ顔になってない敵の幹部みたいなのが」


「展開早いですね」


「まあ二、三時間くらいの夢だったしね。幹部を倒したら別の幹部が現れて、屋敷に火を放つからすぐに出たんだけど、外ではその幹部が屋敷サイズに巨大化してた」


「ここからは大怪獣バトルに発展しそうですね」


「残念なことに夢はここまで」


「ここからってとこで切れましたね」


「個人的には、最初の同じ顔がたくさんいるっていうので既に疲弊してたから、正直起きれて安心したけどね」



 夢は割と自由なだけに恐ろしいのはやめてほしいよね。際限なく楽しくなることがあると同時に、際限なく恐ろしくもなるから。




 その日の夕飯は蕎麦だった。

なぜか修学旅行にいる夢とか見る、いつの話よ。

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