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勇者とメイドさん その36

最初はどうなるかと思った。

「わーメイドさん足綺麗。って、どうしたのその爪」


「親指の爪ですか。これは生え変わる途中の状態です」


「家の中でも基本中用ブーツだったから、全く気づかなかった。けど足の爪が生え変わるって、何したの?」


「色々あってサイズの小さい靴を長時間履いていたせいで、内出血を起こしてしまいまして。その後に剥がれました」




 足の爪に負荷がかかると内出血を起こし、場合によっては生え変わるそうですが、まさか自分がそうなるとは、起こる前は思ってもいませんでした。


「それ痛いの?」


「古い爪が取れた今は痛みはありませんが、血が溜まっている時と、とれかけの爪が皮膚に食い込んだりした時は痛かったですね」


「ふーん。まあ足ってなると、そうやられないだろうしね」



 ちなみに溜まった血は、早めに穴を開けて抜いた方が痛くないと思いますよ。え、私ですか? 面倒だったのでやりませんでした。放置していたら数ヵ月後に浴槽に入る度に、とれかけた爪の隙間から血の塊が抜けていきました。


「その上、回復までかなり時間がかかるのも問題です」


「途中まで来てるけど、いつ怪我したの?」


「正確な時期は覚えていませんが、恐らくそろそろ一年経つというところです」


「長っ」



 これが予想以上に長かったんですよね。ただ、それが当たり前に感じれば、そこまで違和感もありません。




 今回の教訓は、「大は小を兼ねる」「体は労わろう」です。靴は動きやすさに繋がるので、大きいものを使うわけにもいきませんが。

あともう少しで修復完了。

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