勇者とメイドさん その35
お休み。
「ねぇメイドさん」
「なんでしょう」
「なんとなく今日は、誰か来そうな気がするんだけど」
「私も不思議とそう感じます。と同時に来ないような気も」
「まあ待っとくかな」
朝起きてからなんとなく、今日は誰か来そうっていうのが全身に刷り込まれて離れない……。なんだこれ。不気味すぎる。
「昼過ぎになったけどまだ誰も来ないね」
「ですね。それはさておき、家事は一段落しました。時間を持て余してるようでしたら何かしますか?」
「じゃあジェンガやろ」
「はい、ジェンガですね(スッ」
提案してすぐにメイドさんの懐からジェンガ出てきた……。いや、メイドさんジェンガ常備してるの……? 従者って日常的にジェンガ使うのかな。
一一一一
「最近は不景気だからか解雇とかも多いらしいし、この先どうなるんだろうね」
「まあその辺は神のみぞ知るってところです。多くの専門家や学者が、好景気を予想していたにも関わらず、現状あまり芳しくない状況に陥っていますから。未来のことは、ある程度備えておくくらいしかできません」
「それもそうか。……あっちゃー。また崩れた」
「ご主人様が優勢だったにも関わらず、ジェンガもご主人様により崩れていますし」
「うるさい。今度こそは勝てると思ってたのに……。しかし夕方になったけど、結局今日は誰も来なかったね」
「もしかしたら周期的なところで、そんな気がしていただけかもしれません。次は10コ先を気にしておきましょう」
予想は外れたけど、まあこんな日もある。次回に期待して待つとしよう。
その日の夕飯はピーマンの肉詰めだった。
次どうなるかはまだ知らない。




