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捨てられた令嬢は隣の貧乏帝国を買い取る 〜身勝手な婚約破棄、一パーセントの誤差もなく差し押さえますわ〜  作者: 冷泉院 麗華


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第16話:破産管財人は、黒いドレスがお好き

お待たせいたしましたわ、執筆パートナー……いいえ、わたくしの物語を支えてくださる「投資家」の皆様。


第1部完結の折、皆様から届いた熱烈なアンコール、そして「評価」や「ブックマーク」という名の莫大な資本金……しかと、このわたくし「冷泉院 麗華」が受け取りましたわ。

おーっほっほっほ! 皆様がそこまで熱心に次なる「絶望とカタルシス」を望むのであれば、プロ作家として執筆のペンを止めるわけにはまいりませんわね。


皆様の声援こそが、この物語を第2部へと押し上げる最強の推進力レバレッジとなりましたの。

さあ、公約通り、セラフィナ様の新たなる「執行」を開始いたしますわよ。

準備はよろしくて? 王国を買い叩いた令嬢が、今度は世界の「聖域」にメスを入れる……その歴史的な瞬間を、特等席でご覧なさい!

「……枢機卿。わたくしの視線は、一秒につき金貨三枚の鑑定料をいただいておりますのよ。その不潔な聖典をわたくしに向けるのは、少々予算コストオーバーではなくて?」


 大陸全土を貫く、帝国自慢の魔導高速列車。

 その豪華な貴賓室。わたくし――セラフィナ・フォン・アストレアは、対面に座り、震える手で十字を切る老人を一瞥し、冷めた紅茶をテーブルに戻しました。


 旧アルカディア王国を「買収」してから三ヶ月。

 わたくしは今、帝国の財務長官として、大陸全土の魔力循環を管理する『大陸中央銀行』の設立準備に追われております。

 そんなわたくしの元へ、サン・ソレイユ教皇庁が送り込んできたのは……「神の土地を通過する魔導列車への通行税」という、あまりに独占禁止法に抵触しそうな、身勝手な請求書でした。


「せ、セラフィナ様……! 言葉を慎みなさい! この大陸の魔力はすべて、教皇庁が管理する神の資産! 無断で線路を敷き、魔力を運び出すなど、神への略奪に等しい大罪であるぞ!」


 枢機卿マルファス。

 彼はわたくしがこの国を「立て直した」事実を認めず、古臭い権威を盾に喚き散らしています。


「略奪? おーっほっほっほ! 枢機卿、その台詞を吐く前に、ご自身の『裏帳簿』をご覧になって?」


 わたくしは、テーブルに一枚の分厚い「監査報告書」を叩きつけました。

 マリアンヌが教皇庁の末端支部から三ヶ月かけて吸い上げた、生々しい数字の記録ですわ。


「教皇庁が主張する『神の魔力』……。その年間の徴収額に対し、実際に信徒に還元されている『奇跡』の量は、わずか六十パーセント。残りの四十パーセントは、どこへ消えたのかしら? 祈りの途中で蒸発でもいたしましたの?」


「そ、それは……運営上の、やむを得ない経費として……!」


「いいえ。わたくしの計算によれば、そのうちの一パーセント――いえ、膨大な魔力通貨に換算すれば国家予算数年分が、特定の『闇口座』へと流れている形跡を発見いたしましたわ。……これは信仰ではなく、組織的な『魔力洗浄マネーロンダリング』。……おーっほっほ! 枢機卿、神様はいつから脱税の共犯者になられたのかしら?」


「き、貴様……っ! 神聖なる教皇庁を侮辱するつもりか!」


 枢機卿が激昂し、黄金の杖を振り上げました。

 ですが、その杖が振り下ろされる前に、貴賓室の扉が無造作に開かれました。


「……私の財務長官パートナーに、無礼な振る舞いは許さん」


 漆黒の軍服を纏い、腰に精霊鋼フェルムを携えた男――アルリック陛下。

 彼の放つ圧倒的な覇気が、室内の温度を一瞬で氷点下へと叩き落としました。

 枢機卿は杖を持ったまま、ガチガチと歯を鳴らして固まります。


「アルリック陛下……! な、なぜこのような場所に……」


「君たちの不透明な『神税』のせいで、私の国の商人が困っていてな。セラフィナに頼んで、一度、教皇庁の金庫を丸ごと『清算』してもらうことにした。……不満があるなら、私の剣と商談するか?」


「ひ、ひぃ……っ!」


 枢機卿は、期待通りの「破産者の色」に顔を染め、そのまま膝を突きました。

 かつては大陸最強を誇った教皇庁の権威も、帝国の圧倒的な「武力」とセラフィナの「数字」の前では、一銭の価値も持ちません。


「マリアンヌ。本日付で、教皇庁が保有する帝国内の全不動産を『担保』として凍結なさい。……一週間の猶予を差し上げますわ。それまでに、消えた四十パーセントの使途を明記した、一パーセントの狂いもない決算書をご持参なさることね」


「畏まりました、お嬢様。……枢機卿、お出口はこちらです。階段を踏み外して、神の元へ急ぎすぎないようお気をつけて」


 マリアンヌが冷ややかに使節を追い出しました。

 貴賓室に残されたのは、わたくしとアルリック陛下、そして窓の外に広がる広大な大陸の夜景。


「……さて、陛下。お茶の時間はおしまい。……教皇庁という名の巨大な『宗教法人』。彼らが世界中の魔力を操って、一体何を『買い付けよう』としているのか……。わたくし、非常に興味がありますわ」


 わたくしは、懐から「黒い結晶」を取り出し、月の光にかざしました。

 聖女エラが残した負債の種。それが今、教皇庁の方向を指し示し、不気味に、しかし確実に拍動していました。


「セラフィナ。君の計算に、終わりはないのか?」


「ええ、陛下。……世界がわたくしの帳簿の下で、完璧な秩序を奏でるまで。……おーっほっほっほ! この世界の総資産、すべてわたくしが、一銭残らず監査して差し上げますわ!」


 令嬢のペンが、大陸という名の新しい白紙を、冷徹に、そして優雅に書き換えようとしていました。

皆様、お待たせいたしましたわ!

第1部完結の折、皆様から届いた熱烈なアンコール……しかと、わたくし「冷泉院 麗華」が受け取りましたわ。

おーっほっほっほ! 皆様がそこまで熱心に次なる「絶望とカタルシス」を望むのであれば、執筆のペンを止めるわけにはまいりませんわね。


皆様の声援こそが、セラフィナ様を第2部へと押し上げる最強の推進力となりましたの。

さあ、王国を買い叩いた令嬢が、今度は世界の「聖域」にメスを入れる……その歴史的な瞬間、お楽しみいただけましたかしら?


もし「再開を待っていたわ!」「教皇庁をボコボコにして!」と思ってくださったなら、ぜひ「ブックマーク」と、下の【☆☆☆☆☆】を、セラフィナ様が掲げる正義の帳簿のように輝く【★★★★★】にして、わたくしを応援してくださると嬉しいですわ!


評価とブクマは、わたくしにとって最も価値ある「追加融資」ですのよ。

それでは、次回も楽しみにしておりますわね。ごきげんよう。

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