第8話 もう部活はしません
新キャラ登場します
次の日の昼休み、早速四人は遠藤舞のもとへ向かった。
どんな人柄かも分からない。鼻で笑われて追い返されるかもしれない。そんな不安を、理沙は首を振って追い払う。
(ダメで元々。話を聞くだけだし、大丈夫だ)
舞の教室に着いた四人は姿を探すが、見当たらない。
「見当たらないな」
(コクコク)
柚季が無言で同意する。
「仕方ありませんわ。誰かに聞きましょう。ランチの時間は限られて……」
亜紀がそう言いかけた瞬間――
「あの~すいません。遠藤舞先輩を探しているんですけど、どこにいるか知りませんか?」
すでに志保が教室に入り込み、聞き込みを開始していた。
その光景に、亜紀と柚季は固まる。
「あ、あの方は遠慮とか配慮という言葉を知っていますの?」
(コクコク)
堂々と聞き回る志保に、二人は顔を引きつらせる。
「あ~、あの子、ああいう子だから。早く慣れてね」
理沙だけは平然としていた。
志保は天然でマイペース。常識で理解しようとすると、絶対に破綻する――それが理沙の結論だった。
「わかったよ~。パン買いに行ったから、もうすぐ戻ってくるってさ。って、どうしたの?」
何事もなかったように戻ってくる志保。
「この方に慣れるというのは……かなりの難易度ですわね」
(コクコク)
「あなたも大概ですけどね」
柚季に同調した亜紀が、即座にツッコミを受ける。
その時、柚季が袖を引いた。
舞が戻ってきたのだ。
――そしてその瞬間、すでに志保が話しかけていた。
「えぇぇ……戸崎さん、人見知りという概念はありませんの?」
「うん、ないよ」
「私、慣れるのに時間がかかりそうですわ……」
「大丈夫。私も時間かかったから」
疲れ切った亜紀とは対照的に、柚季はぽつりと呟く。
「僕はもう慣れたの」
そんな中、志保が舞を連れて戻ってきた。
「とりあえず話は聞いてくれるって」
「私に何か用?」
遠藤舞が落ち着いた様子で歩み寄る。
栗色のサイドテールに大人びた雰囲気。そして――
自然と視線が吸い寄せられるほどの、豊満な胸。
「お、大きい」
「これが高校二年生……」
「完敗ですわ……」
(コクコク)
「あの……思ってること、全部声に出てますよ?」
困ったように舞が言う。
「おっぱいの大きさだけが魅力じゃないんだからね! 形が大事なんだから!」
志保が泣きつく。
「連呼するな!」
「皆さんは私の胸に文句を言いに来たんですか?」
「違うからな!」
理沙が即ツッコミ。
「単刀直入に言いますわ。あなた、ハンド部を辞めてフットサル部に入りなさい。それと、もう少し運動した方がよろしいですわ」
「失礼が二重だな!?」
理沙が頭を抱える。
舞はくすっと笑った。
「なるほど、勧誘ですか。でも、もう部活はしません。他を当たってください」
そう言って頭を下げ、立ち去ろうとする。
(終わり? いや、待て……)
理沙が迷う中――
志保が腕をつかんだ。
(ナイス!)
「じゃあ一つだけ! なんでハンド部辞めたの?」
「質問の優先順位おかしいだろ!」
理沙が叫ぶ。
しかし舞は、足を止めた。
そして静かに言う。
「膝を痛めたの。それだけ」
少しだけ寂しそうに微笑み、舞は教室へ戻っていった。
お姉さんキャラでメンバーに癒しを与えてくれる存在になってくれれば、と思っています
読者の皆さんも好きになってくれると嬉しいです。
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