表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フットサル、しよ♪ --五人だけの女子フットサル部、初めての勝利へーー  作者: izumi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/13

第3話 サッカー部が無理ならフットサル部を作る

少しづつですが志保、理沙の物語が動きます。

「はあ、はあ……さすが理沙のライバル。濃いキャラクターだったね」


廊下で立ち止まり、息を切らしながら後ろを振り返る志保。亜紀の姿がないことを確認すると、理沙も同じように息を整えながら首を振った。


「いやいや、ライバルじゃないし。名前なんだっけ?」


「うわ、理沙らしくないボケだよね。……私も覚えてないや」


苦笑しながら志保が同調する。


「まあ、あの人、あの調子なら絶対また絡んでくるよ。完全にマンマークだね」


「絡んでこなくていいし、マークされたくもない」


理沙は平手でツッコミを入れ、大きくため息をついた。


「んじゃ、理沙。職員室に行こう」


完全に息を整えた志保が促すが、理沙はきょとんとした顔で「なんで?」と即答する。


「え〜、部活のこと、一緒に先生に聞いてくれるって言ったじゃん」


「そんなこと言ったか?」


乗り気でない理沙にしがみつき、志保は首を振る。


「一緒に行こうよ〜。お願いだよ〜。一人にしないでよ〜」


「あ〜もう、離れなさい。一緒に行けばいいんでしょ。分かったから、は・な・れ・な・さ・い!」


志保を引き剥がし、理沙はまたため息をつく。


「一緒に行くだけだからな。聞きたいことは自分で聞くんだぞ」


「うん、分かった。任せておいて」


「かなり不安だけどな……。じゃあ行くぞ」


二人は職員室へ向かって歩き出した。


歩きながら志保は、ぶつぶつと練習を始める。


「えっと、部活を作るにはどうしたらいいんですか? 部活を作るにはどうしたらいいんですか?」


「……本当に大丈夫か?」


「大丈夫だよ。私は本番に強い子、できる子だから」


「だから心配なんだけどな」


理沙は呆れながら先を歩く。


「えっと、先生に何を聞くんだっけ? 大丈夫、私はできる子、元気な子……だっけ?」


「全然違うな。っていうか、サッカーしか頭にないのか!」


「あれ、そうだっけ? でも理沙、ツッコミのバリエーション増えたよね」


「増やしたくない。志保がしっかりしてくれれば増えない」


そんなやり取りをしているうちに、二人は職員室の前に到着した。


志保は覚悟を決め、勢いよく扉を開ける。


「たのも〜!」


「その挨拶はツッコミを入れる気にもならないな……」


職員室の空気が一瞬止まる。


そんな中、志保はゆかりを見つけて駆け寄った。


「篠原先生〜!」


「あら……えっと、うちのクラスの……ごめんね、まだ顔と名前が一致してなくて」


「戸崎志保です」


「佐原理沙です」


「ありがとう。覚えたわ。それで、どうしたの?」


ゆかりが優しく問いかける。


しかし志保は――


「あの〜その〜えっと〜……」


案の定、しどろもどろだった。


「先生。この子、部活を作りたいそうです。女子サッカー部が希望です。どうしたら作れますか?」


理沙が割って入り、簡潔に説明する。


「部活ね。確か、部員が五人以上と、顧問の先生が必要だったはずよ」


「五人以上ですか? 顧問もこれで決まったから……あと三人か。あと二人にまかりませんか?」


「まかりません。あと三人、頑張ってね」


即答で却下され、志保は絶望の表情になる。


「それにナチュラルに私を人数に入れただろ。顧問が決まったって誰だ?」


志保の指先の先には――ゆかりがいた。


「顧問は篠原先生で決まりだね」


「ちょっと待って。私が顧問? 無理よ。サッカー分からないし」


「ルールは少しずつ覚えれば大丈夫だよ」


「お前は少し他人の都合を考えろ!」


理沙のツッコミが飛ぶ。


「それにサッカー部は無理よ」


ゆかりの一言で空気が止まる。


「え?」


「グラウンドは全部埋まってるの。サッカーは場所がないのよ」


「はい〜!?」


職員室に志保の声が響いた。


「静かに」


ゆかりにたしなめられる。


「しょうがない。諦めるぞ」


「諦めたらそこで試合終了って言ってたもん!」


「それバスケな」


――その瞬間。


「じゃあ、フットサル部!」


志保の目が輝く。


「体育館使えるなら、それでいい!」


一気にまくしたてる志保。


「じゃあお願いします!」


そう言い残し、志保は職員室を飛び出した。


「あ、ちょっと!」


「すみません、ああいう子なんです」


理沙が頭を下げる。


「廊下は走っちゃダメよ〜!」


「そっちかい!」


理沙がツッコむ。


「でも、本当に作るのかしら」


「作りますよ。あの子、絶対諦めないので」


ゆかりは微笑んだ。


「じゃあ、お願いね」


「……はい」


理沙は小さく頷き、職員室を後にした。


この後どうなるのか、ぜひ楽しみにしていただけると嬉しいです。


面白いと思っていただけたら、ブックマークや評価もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ