『死の大陸の真実・前編』
「出来たぞ!」
『またロクでもない物作ったんですか?』
「アルちゃんなんて事いうの!私そんな子に育てた覚えはありませんよ!」
『どういうキャラですか。そんな感じでしたかね?』
「離れて監視出来るシステム作ったのよ」
『【どろーん】とかいうやつですか?』
「そうそう。浮かせて監視するやつな」
『なんか浮いて付いて来たら気味が悪いですね』
「そういう時のために、見えなくすることも出来る」
『変態ですね』
「そういう為に使うわけではないが。使えないこともないな」
『いらないことをいってしまったかもしれませんね』
「まぁ監視に使うことはあるかもしれんが、基本は情報漏洩を防ぐ為だな」
『こんなので監視されてるとわかったら大変なことですものね』
「そうそう。国家の重臣を監視できちゃうからな」
『するんですか?』
「いや。個人はしないよ。面倒じゃん」
『欲がないというかなんというか』
「さて、死の大陸探検に行くか!」
『唐突ですね?』
「この前何も手に入れずに帰ってきたからな。何か取ってこよう」
『魔石は結構持って帰ってましたね』
「ああ。あれは金になったな。電池作ったからな。原価0円電池」
『儲かりすぎでしょう』
「ははは。いい事だろう。儲かるのは」
『船も改造したんですね?』
「もしモンスターに船壊されたら帰るの面倒だからな」
『防御固めたんです?』
「攻撃の砲台も付けたけど」
『絶対ロクでもない攻撃力になってますね』
「ロマン砲ほどはない」
『あったらまずいでしょう』
「それよりもエンジン付けたから、漕がないでいいぞ」
『ご主人様が漕いだら大変なことになりましたからね』
「これで安心さ」
死の大陸の浜辺
「やっぱりさ。木が生えるのはやいよな?」
『もう何処が吹き飛んだのかわかりませんね』
「地面にあるマナがすごいから、このマナ吸収できる木が増えてるんだろうな」
『そんな木があるんですね。普通に水と太陽で生きてるんじゃないんですね』
「光合成してないのかな?両方してるのかな?気にはなるな。木だけに」
『え?』
「木だけ『はいはい』」
「さみしいなぁ」
ドローンがケイの周りを飛び回り、木々をなぎ倒していく。
「いやー便利だな」
『こういう使い方のものなんですか?』
「そうそう。魔法を遠くから撃たせる事も可能なんだよ」
『とんでもないもの作りましたね』
「これは売らないよ」
しばらく進むと、何やら建物が見えてきた
「え?この大陸人住んでたのか?」
『初耳ですね。数千年は住んでないはずですよ』
「しかもこの前の爆撃耐えてるからな。ヤバイやつ出てくるかもしれんぞ」
『気を付けて進みましょう』
建物の周りには、高密度のマナシールドが張られている
「数千年これ動いてるってことだぞ?すごい技術だな」
『入れるんでしょうか?』
【人間を感知しました。スキャンします……どうぞお入りください】
「入っていいのか?じゃあ入ってみよう」
『気を付けてくださいよ』
中には色んな機械が配置され、何をどう使うのかもよくわからない
「これどうやって使うんだ?適当に触ったら壊してしまうだろう?」
【起動します……】
目の前に機械からホログラムで人型の映像が出てきた
【……よくいらっしゃいました。私は情報端末084551 エセカです】
【わからないことは私にお尋ねください。わかる範囲でお答えいたします】
「ここはどこなんだ?」
【ここは情報収集基地 アルゼリオです。魔獣に関するデータを蓄積しています】
「魔獣?個々の周りにいた大量のモンスターの事か?」
【あなたたちはモンスターと呼んでいるのですね?おそらくそうだと思います】
【我々はモンスターの侵略から人類を解放するために、情報の収集を続けています】
「今も?」
【今もです】
「いつから?」
【8152年前からです】
「気が遠くなるな。その情報を利用する人はいつからこないんだ?」
【7311年前が最後です】
「結構頑張ったな。すぐ滅びてない」
【私は情報収集の命令を受けているので、機能停止まで収集を続けます】
「人類はどうなったと思っていた?」
【どうなったとは考えません。ただ情報を集め続けてます】
「最終的には人類を解放したいんだな?」
【そういう命令もありますが、私は攻撃手段を持ちません】
「攻撃手段はどこに?」
【メインフレームにあるとは思いますが、今は切り離されてます】
「元々は繋がってたのか?」
【はい。最後に来た人間が切り離しました】
「そうか。大体わかった。モンスター情報を読み取るために、接続形式を教えてくれるか?」
【名前を伝えてもわからないかもしれないので、設計図自体をお見せします】
「おお。それはありがたい。接続出来るものを作成する」
『ご主人様。ここは古代人の施設ということでしょうか?』
「そうなるな。最後まで抵抗したが、力及ばずここだけ切り離したんだろう。いずれこの情報を利用して、反撃できるように」
『でも人類は滅びてなくてよかったですね』
「ある意味成功だが、人類自体が、この大陸を取り戻す気が無くなってるのよな。どうしても必要でもないしな今」
『でも、ここのモンスターとても強いですよね?外に出たら大変な事にはなりますね』
「そうなんだよな。なんでここから出てこないのかはわからないけど、出てきたら滅びるだろうな」
「なぁエセカ。なんでモンスターはこの大陸の中から出ていかないんだ?」
【記録によると、モンスターを引き寄せる施設があったようです】
「それがまだ動いてるようなんだが」
【役に立ってるなら良かったですが、こちらからはアクセスできません。いつ壊れるかもわかりません】
「うーむ。危険な状態なのかもしれんな。一旦確認しに行く必要があるな。エセカ。向こうに接続するための機械みたいなのはあるのか?」
【元々接続されていましたから、接続機械を復旧すれば可能だと思います。念のために予備をお持ちになりますか?】
「それはありがたい。治せない可能性もあるからな」
【そちらのランプのついた箱に、予備の部品を出しますのでお持ちください。ついでに施設の地図もお渡しします。使えるかもしれません】
「それは助かる。ありがとう。行ってみるか」
【ここまで来ることが出来たという事は大丈夫だと思いますが、気をつけて下さい】
「おう。またな」
『ご主人様。とんでもない事実を知ってしまいましたね』
「ああ、これはどうしたもんかな。何処にどのタイミングで伝えるか難しいぞ」
『世界が混乱しますよ』
「まあ、面白そうだから調べるだけ調べてみよう」
『そうですね。このままモンスターがこの大陸に居続けるのであれば、変わらないわけですからね』
「そうそう。何千年もこのままだったんだしな」
「施設はあっちか。モンスターが大量に集まってるな」
『モンスター集める施設ですからね』
「よし!吹き飛ばそう!」
『加減を考えて下さいよ。施設ごと吹き飛ばしたらおしまいですよ』
「ふふふ。ドローンあるから、施設にマナバリア張って、ロマン砲だ!」
『私達にも張って下さいよ。私のマナバリアでは、ダメージなくても飛んでいってしまいますよ。爆風で』
「OKOK!ロマン砲発射!」
『え?なんか前よりすごくなってません?』
「美味しくなって新登場ってな」
空を埋め尽くす巨大な魔法陣。
前回は前方向に発射したが、
今回は空から下方向に巨大な光が降り注ぐ
「くらえ!コロニーレーザー!」
『ロマン砲じゃないじゃないですか!』
レーザー光が雨のように降り注ぎ、それが広範囲に広がっていく。
『広がってませんか?』
「ドローンで範囲を変えられるよ」
『広げても倒せてますね。とんでもない威力です』
「俺の考えた最高の魔法陣だからな」
『前見えませんけど』
「風魔法で煙吹き飛ばすか」
風で煙が消えた後、そこに残ったのは、また消滅した森の跡地の上に、マナバリアで守られた施設だけだった。
「あれが敵を集める施設なんだな」
『よく残ってましたね』
「バリア強いからな。じゃ入ってみよう」
【人間を感知しました。どうぞお入り下さい】
「同じ感じだな」
『人間なら入れるというのが、もはや人間同士の争いは無かったのでしょうかね』
「そうなのかもな」
「よーし!探検だ!」




