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外れスキルなどない! オタク担任は洗脳してでも生徒全員生還を目指す  作者: ノーネアユミ
2章 地上の世界

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44 街には危険がいっぱい


 生徒たちには対処可能な失敗をくり返させる。



 村では珍しがられるだけだったが、街には危険がいっぱいで気が抜けない。


 賭場(とば)にハマってすっからかんになった綸堂(りんどう)君には、一生ギャンブルができなくなるよう強力な洗脳をかけた。


 イケメンにだまされかけた女子にはあまりきつく言えなかったが、この世界はスキあれば他人をおとしいれようとする。


 1人でいる所を誘拐されそうになった女子もいた。



「この世界怖いんですけど」


「うん、私たち日本人は幼く見えるから、ロリショタの餌食にならないよう注意しなくちゃね」


 私含めて。



 いやまさか私まで「女の子」として扱われるとは思わなかったよ。


 すぐ舐められるし、ぼったくられるし、ナンパされるし。


 言い返すとすぐもめごとになる。

 まあ洗脳できるし負けないけどさ、ロヴェンテさんが収めてくれた時は本当に助かった。

 



 魔物がはびこるダンジョンより、人間世界の方が怖いことが身にしみたね。

 それでも少しずつ私たちは順応する。



「今日は冒険者ギルドの仕事に行ってきます」


 冒険者ギルドで請(う)けおう仕事は大半が力仕事だ。

 ドブさらいとか街道の整備とか下水道の点検とか。


 洗浄魔法を持っている九十九さんは引っ張りだこ。ま、本人は嫌がっているけどね。



 私は大抵草むしりや荷物運びで、チマチマ実績を上げた。


 ひと月が経つ頃にはもう丙(へい)ランクにアップだ。

 これでギルドの仕事が月1回に減る。


「おめでとうございます。これで受けられる仕事も増えますね」


 受付の職員さんによると、ここの冒険者はほとんど丙ランクか乙ランクだとか。



(ギルドの仕事は賃金が少ないから、ある程度ランクが上がったらそれ以上は目指さないのかな)


 ちなみに乙ランクに上がると、3か月に一度依頼をクリアすればいいようだ。


 そのためには3か月以内に丙ランクの依頼を10回こなす必要があるので、目指さない人も多いらしい。



「甲ランクに上がるには、難しい依頼を受ける必要がありますからね。乙ランクまでは上がっても、みんなそこで諦(あきら)めます。ま、ワタリさんたちなら市民権も夢ではありませんよ」


 職員さんにほめられてしまった。




 ギルドを出ても、もう他人からは注目されない。


 町に来たばかりはジャージの集団として目立ちまくったが、今は服装もほとんど町の住民と変わらないのだ。



 古着はゴワゴワして最初こそ違和感を持ったが、仕立て屋ジョブの佐藤さんが体に合わせて直してくれた。


 彼女の裁縫スキルはかなりレベルアップしている。


「1から作るのもたのしいですよ」


 街で布を買って来ては、この世界の流行とは少し違うデザインの服まで作っている。


「新しい流行が作れたらいいですよね。私、将来店を継ぐかどうか迷っていたんですけど、この仕事好きみたいです」


 佐藤さんの進路も決まった。




 初めから強かったメンバーはダンジョンにもぐって、魔物の素材や魔力をおびた鉱石の採取に出かけている。


「よっしゃ、乙ランククリア」


 彼らはきっと、あっと言う間に市民権を得るのだろう。




 私も時々ダンジョンにもぐり、活動資金を稼(かせ)いでいた。


 暑い夏は地下に潜(もぐ)った方がヒンヤリ涼しいし。

 


 魔物と戦ってばかりなので、そこら辺のヒョロ男など歯牙(しが)にもかけなくなっている。


「へえ、女の子ばっかりじゃねえか。ぐふ、ちょうどいい」

 

 ダンジョンでゴロツキの集団に絡まれた時もあわてないわ。


「俺たちと一緒に行こうぜ」


「手を離しなさい」


 私が命令すれば、にやけ顔の男たちから表情が消え、あっという間に素直になる。



「一緒に警備兵の元に行きましょう」


 洗脳状態の男たちと一緒に街へ戻り、警備兵のつめ所に連れこむ。

 かどわかされそうになったしだいを説明して、男たちには自白までさせる。



「先生、無敵じゃないですか」


「あなたたちに言われるほどじゃないでしょ」


 一緒にいた女生徒に感心されるが、攻撃魔法の名手たちにほめられてもねぇ。


 台風すごかったですね。

 メッセージを書いてすぐ我が家の周りは静かになりました。

 力を貸してくれた方、ありがとうございます。


 ただよその被害が甚大すぎるので、次からはもっと早く助けを求めます。 (-_-;)

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