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外れスキルなどない! オタク担任は洗脳してでも生徒全員生還を目指す  作者: ノーネアユミ


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20/33

20 集団戦じゃあ

 今まで上層の敵と相対(あいたい)する時は精鋭(せいえい)の勇者坂本・賢者和田・剣士日暮(ひぐれ)僧侶(そうりょ)西川を中心に(あかつき)君や他の戦士・魔法使いを加えた6~8名のチームで向かわせていた。


 しかしその習慣(しゅうかん)(くず)す。

 きっかけはロヴェンテさんの訓練だった。



「戦士たるもの、日々の訓練を(おこた)ってはならぬ!」


 彼からしたら私たちはダラダラしすぎのようだ。


「数人ずつ、列を組め。全員素振(すぶ)りを20回、数えたら最前列は後方に回り、後ろの列が前に出てまた20回素振りだ」


 これは集団戦の練習だ。たぶん。

 戦士系はみんな前衛(ぜんえい)(つと)まるようになるかもしれない。

 魔法使い系もみんな接近戦の訓練をさせられた。


「先生、もう無理ですって」

「そうだね、じゃあここまで」


 私もヘロヘロになったから、訓練は2時間くらいで終わらせた。


「な、短すぎるぞワタリ」


 ロヴェンテさんは異議(いぎ)を立てるけど、この集団のトップは私。


「訓練は1日2時間で十分です。余力(よりょく)がある子は自主練で」


 家事に畑仕事もあるから、それくらいが限界(げんかい)なんだよ。

 ま、全体の戦力をアップさせてくれたのには感謝(かんしゃ)しているけど。


 おかげでクラスの半分を前線に出せた。

 以前に比べたら倍の人数だ。

 私は後方で、補佐(ほさ)役の子たちと一緒に魔法をかけたり戦況(せんきょう)を観察する。


『グギャアアア』


 2mはある巨大イタチの()れに遭遇(そうぐう)した時は(きも)が冷えた。

 それが10匹くらいいる。


「強敵だ、1匹に対して必ず複数で戦え」


 ロヴェンテさんの指示の元、前衛組が切りかかる。


「動きを止めなさい!」


 私も洗脳スキルを乱発(らんぱつ)した。


「第1陣は下がって2陣と交代」


 敵がひるんだスキをねらって前衛を交代させる。

 ケガをした生徒は治療(ちりょう)に回すが劣勢(れっせい)挽回(ばんかい)できていない。


「和田さんと高橋さん、前出られる?」


 魔法組2人に私の考えを話し、敵が固まっている場所をねらわせた。


「炎よ、矢となって敵を焼きつくせ」

「風の(うず)竜巻(たつまき)を作れ」


 2人が魔法を合わせたことにより、爆発(ばくはつ)的な炎がイタチたちを飲みこむ。

 

『ギイイイイイ』


 形勢(けいせい)逆転(ぎゃくてん)だ。


閃光剣(せんこうけん)!」


 勇者坂本の剣が敵のボスを倒し、戦いは終わった。


「さすが上の敵は強いね。人数増やしておいて良かった」



 私は以前からRPGで遊ぶ時、戦える人数に制限があるのが不満(ふまん)だった。

 敵を(たお)してレベルを上げられるのであれば、勇者たちは軍団を形成すれば良いだろう。

 以前からの不満が解消(かいしょう)されて、ちょっとスッキリだ。


 戦いの後は暁君の自宅に全員を収容(しゅうよう)して、休息と反省会。

 引きこもりスキルは今やクラス全員での入室(にゅうしつ)がギリ可能だ。静かに()ごすことが条件だけど。



「魔物が群れていた時は、逃げることも必要だぞ」


 ロヴェンテさんの言葉にうなずく。


「そう言えば逃走スキル持っている子いたっけ?」

「ありますけど、レベル低いですよ」


 足が早そうな子たちが手を上げるが、戦闘スキルに比べてレベルが上がっていなかった。


「これからはそっちものばさないとね」


 絶対防御(ぼうぎょ)があるからって油断していたかも。




 それからはまあまあの敵から逃げる練習をしたり、集団戦の戦法をネットで調べたりした。

 集団で向かえば強敵にも通用するのは確かなので、少しずつ上階への探索も続けながら。


 ま、今までとは(こわ)さが段違(だんちが)いだから、探索は数日おきと消極的(しょうきょくてき)になったのはしょうがないよね。



 イタチは群れません。現在、某ネズミとイタチが戦うアニメの再放送を見ていますので、出したくなっただけです。

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