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外れスキルなどない! オタク担任は洗脳してでも生徒全員生還を目指す  作者: ノーネアユミ


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14/33

14 ダンジョンでの日常 1

 レベルは十分に上がった。洗脳(せんのう)に失敗しても大蜘蛛(おおぐも)(たお)せるくらいに。



「じゃあ精鋭(せいえい)組、上層(じょうそう)に向けて出発!」


 私は勇者と賢者と魔法使いと僧侶と戦士と引きこもりと大食いを連れて、(はか)がある空間から上に(のぼ)る。



「あんまり先には行かないでね」


 マップを(たし)かめ地理(ちり)感覚(かんかく)(やしな)いながらなので進度(しんど)(おそ)い。


 初めはそこまで探検(たんけん)しないことに決めてあった。

 まずは付近(ふきん)の地理状況(じょうきょう)完璧(かんぺき)に頭にたたきこまなくては。



 30分ほど経過(けいか)してから、敵が(あらわ)れた。


(でかい)


 今までの敵よりひと回り体が大きい。

 2mはあるムカデに、私たちは立ち向かう。


「止まれ!」


 まず私が洗脳を発動(はつどう)させ、敵を動けなくする。その後はみんなでフルボッコ。

 レベルを上げたことにより、私の洗脳は強固(きょうこ)(わざ)になっていた。

 攻撃(こうげき)してもまず反撃(はんげき)されない。大ムカデは動かなくなった。



 次のネズミは厄介(やっかい)だった。3(びき)もいるのだ。


「止まりなさい」


 ち、1匹(いっぴき)(のが)した。もう一回かけようとするが、動きが早い。

 生徒も善戦(ぜんせん)しているけれど、初めて見る上層の敵だ。強さにどんどん押されてしまった。


(あかつき)君、お(ねが)い」


 私は彼に(たの)み、引きこもりの(とびら)を出してもらう。



「さすがに強いな」

「うん、ここがなかったらヤバかったよね」


 リビングでくつろぎケガの手当もする。

 十分に英気(えいき)(やしな)ってから外に出ると、いるのは(かた)まったネズミが2匹だけだった。

 もう1匹は逃げたみたい。

 私たちは2匹の止めをしっかり()し、経験値と素材(そざい)()る。



(まさか解体(かいたい)()れる日が来るとは‥)


 まあまだ気持ちは(わる)いけれど、冒険者鈴木を筆頭(ひっとう)にクラスの半分は(けもの)死骸(しがい)を見ても(どう)じなくなった。


 和田さんが魔法で出してくれた水で血を洗い流し、臓物(ぞうもつ)をぬき取る。

 死骸がどんどん肉に変わった。


 食事には(こま)っていないけど、いつも同じ味では()きるでしょ。

 後藤君まで一緒に連れて来たのは食べられる食材を探すため。可食部であれば、一応(いちおう)は試すことにしていた。


「今日はここまでにしよう」


 ネズミの処理(しょり)をすませて帰途(きと)につく。

 地図もあるから迷わず下層(かそう)(もど)れた。


 上層への空洞(くうどう)は、土魔法でふさいでから拠点へ戻る。強い魔物に来られても困るから。

 安全地帯に無事たどり着くとホッとしたよ。




「やっぱり空が見えるって安心するよね」


 拠点に決めた地点の天井には半藤さんが描いた空が広がっている。半藤さんは脚立(きゃたつ)を使い、ミケランジェロがシスティナ礼拝堂(れいはいどう)(えが)いたように、天井(てんじょう)を空の絵で()めつくしてくれたのだ。


 風魔法の高橋さんがスキル『新鮮(しんせん)な空気』を発動させているからもう外とほぼ区別がつかない。




 生活は魔法で出した空間内でほぼすませられるから、付近(ふきん)洞窟(どうくつ)には畑を作ってみた。


 小松菜とかビーツとか簡単な野菜のみだけど。

 家が農家の園村(そのむら)さんが(たね)(なえ)肥料(ひりょう)を出せるんだもの。使わない手は無いよね?


(異世界で植物を栽培(さいばい)って、バイオハザードおこさないように注意しなくちゃ)


 今のところ異常(いじょう)繁殖(はんしょく)する野菜はないから大丈夫だろう。




 上層へ向かうための墓がある空間には前線(ぜんせん)基地(きち)設置(せっち)した。まあ冒険者鈴木が出したキャンプセットを(なら)べているだけだけど。


 広い空間だから天井いっぱいに空を描いてもらった。壁には木の絵も。

 見た目はただのキャンプ場だね。


 そして拠点との通路を舗装(ほそう)する。土魔法の園村さんはここでも活躍。

 (たい)らな道とそれ以外は間違えようがない。これで誰が移動しても迷わないね。




 だからまあ‥ダンジョン内でかなり快適(かいてき)()ごせるようになってしまった。

 上層に行かない(かぎ)り危険もないし、今は少人数での探索部隊をいくつも散開(さんかい)させている。


 大食いの後藤君は調理(ちょうり)スキルがドンドン上がった。ただ肉を焼いただけの料理も、私が作ったのよりおいしい。


「オレ、元の世界に戻ったら料理人目指(めざ)します!」


 1人の進路(しんろ)確定(かくてい)したよ。良かった良かった。




 上層階の探索が進む。

 ボロボロの武器は職人(しょくにん)ジョブの野上君がスキルで修復(しゅうふく)してくれていたのだが、彼のジョブが錬金術師(れんきんじゅつし)に変わったことから新しい武器・防具(ぼうぐ)も手に入る。


「新しい素材、じゃんじゃん持って来い!」


 みんな(きば)とか(つめ)とか変わった色の石を持ち帰るようになった。



 そして野上君に影響(えいきょう)されたのか矢島さんのジョブにも薬師(くすし)が加わる。

 薬を出し放題(ほうだい)なのだから(おどろ)かないが。ただ『()める者 ランクA』が消えなかったのは矢島さんらしい。虚弱(きょじゃく)なのは変われないのだろう。


 かわいそうに。



 ジョブは変化するパターンと増えるパターンがある設定です。


 ステータス画面ではプレイ時間が分まで表示されます。

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