表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
外れスキルなどない! オタク担任は洗脳してでも生徒全員生還を目指す  作者: ノーネアユミ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
10/33

10 新しい拠点と新スキル

「お、広い」


 探索(たんさく)組が見つけてくれたそこは、前より広い空洞(くうどう)

 これなら半藤(はんどう)さんもたっぷり空の絵が()ける。


「こっちの分岐(ぶんき)している道から、モンスターがやってきます」

「じゃあふさいだ方がいいね。それから見張(みは)りを置くか」


 園芸部(えんげいぶ)の土魔法使いに盛り土してもらって、胸の高さまでのバリケードを(きず)く。

 虫はわらじサイズのワラジムシや草履(ぞうり)サイズのゾウリムシがワサワサいたから()みつぶして集め、燃やす。


 ところで魔法で作り出した(ほのお)は温度が低いらしく中々(なかなか)着火(ちゃっか)しなかった。

 (あかつき)家から古新聞と着火装置(そうち)を持ってきた方が早い。


(ゲームの世界で炎使いの魔物がいても火事にならないのは、そのためなのかな)


 その新しい空間に暁君と矢島さんが(とびら)を出し、半藤さんが(まど)の絵を描く。

 窓から明かりがあふれ、不要(ふよう)になったステータス画面を消そうとして新しい表記(ひょうき)に気がついた。

 新しい場所に緊張(きんちょう)して気がついていなかったようだ。


出張(しゅっちょう)手当(てあて)がレベルアップして新しいスキルが生まれましただと?」


 (あらわ)れた文字に目が釘付(くぎづ)け。

 新スキルは『宿(やど)』と書いてある。待望(たいぼう)のホテルじゃん!


 さっそく「スキル、宿」と叫ぶ。

 私の前に扉が現れた。


「やったあ!」


 扉を開くと、その場所は1度だけ(とま)ったことのある1泊(いっぱく)3千5百円の格安(かくやす)ビジネスホテルだった。

 それでも上々である。ユニットバスはついているしアメニティも手に入る。


 しかも説明には続きがあった。


硬貨(こうか)投入(とうにゅう)でグレードがアップします』


 おお!

 出張手当として1日数枚支給(しきゅう)されていたコインを画面に近づけると、コインが消える。画面には『2人部屋』と表示された。

(これって金額(きんがく)によって収容(しゅうよう)人数が変わるんじゃ)


 もう3枚近づけると今度は表示(ひょうじ)が『6人部屋』になる。

 それ以上コインは消えなかったので、決定マークを押した。

 私がいるのは修学旅行の引率(いんそつ)()まった和室に変わる。


「おお、上々だね」


 ここならバストイレが(べつ)なのだ。

 そして矢島さんの保健室と合わせれば、女子全員の収容が可能になる。まあベッドや布団に2人が()めて寝ればだけど。


 生徒をちゃんと男女分けできるじゃん。

 思春期集団を1人で引率(いんそつ)するのは(こわ)かったんだよ。


 見張(みは)りを数人(のこ)(ひさ)しぶりの布団(ふとん)へダイブ。ぎゅうぎゅうづめだが、意識はすぐになくなった。


 おきた時には生徒全員(さわ)いでいる。


「ゴメン、寝坊(ねぼう)しちゃった」

「先生ずっと野宿(のじゅく)だったんですからしょうがないですよ」


 生徒の(やさ)しさに(なみだ)がこぼれるよ。

 後、私が休んでいても大きな混乱(こんらん)がおこらないことにホッとした。




 そこからは探索組と待機(たいき)組に分かれる。

 夜中に見張りを担当(たんとう)してくれた子はもちろん全員待機組だ。


 まあ待機組も拠点(きょてん)快適(かいてき)(たも)つため地面をならしたり、キャンプセットを設置(せっち)したり食事を作ったりでそれなりに(いそが)しい。あ、見張りを(たの)んだ子たちはさすがに睡眠(すいみん)をとらせたよ。


「泊まれる場所も増えたし、休み時間がもっと欲しいんですが」


 矢島さんがぐったりしながら(うった)えてきた。


「周りの様子が分かったらそれもいいね」


 今までの報告では、そこまで強い(けもの)はいないようだ。

 そして冒険者鈴木がとうとうスキル『探索』を覚えた!


「これで周りに危険(きけん)な敵がいるかどうか分かるのね、すっごい役に立つじゃん!」


 私がちょっとオーバーに()めたら泣いていた。


「やっとオレ役に立てた‥」


 みんな役に立っているよ。

 いらない子なんていないのだから。



 探索組が獲物(えもの)を持って来た。鈴木君と後藤君は獲物を解体(かいたい)しに行く。

 2人とも解体スキルは手に入れていたが、呪文(じゅもん)を唱えて、はいできたではない。

 解体スキルはナイフを入れた時に(かわ)をはぎやすくしたり骨を()ち切りやすくする(わざ)だ。


(お弁当とか扉とか、物質を出すスキルはどう見てもチートだけど、解体や物理(ぶつり)攻撃(こうげき)のスキルはなぜか現実的なんだよね)


 魔法スキルはともかく、(けん)(やり)のスキルは攻撃が当たりやすくなるとか威力(いりょく)多少(たしょう)()すくらい。


 おとぎ話じみた力と、実際に手に入れられそうな力の(ちが)いはなんなのだろう。


 後藤君は調理(ちょうり)スキルも(おぼ)えたから、肉を洗うと塩を()って下ごしらえまでしている。


 彼のジョブは『餓鬼(がき)』から『大食い』に変化していた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ