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獣人の少女アルテナの冒険譚 ~神様との出会いが私の運命を変えた~  作者: 天津滝三五


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9-6

アルテナは王宮の一室に来ていた、全員で会議をした後に衣装に着替えていた

「あのーこれめっちゃ重いんですけど」

十二単衣を王宮のメイドに1枚1枚丁寧に着させられていた

「これは1枚づつ意味が籠っています、と言うのは建前で防御力を上げる呪符が掛かっています」

「じゃあ火山に落ちても大丈夫な様に?」

「最初の生贄にも着せましたがその子はダメでした」

「それは言わなくてもー」

アルテナは段々と気分が重くなっていた、その時アルテナの脳内にルクトの声が聞こえた

(アルテナ不安かい?)

「ルクト様不安に決まってます、私に出来るんですか?」

(出来ると踏んでるけどね、僕もアシストするよ)

「また雷落とすとかですか?何気に痛いんですあれ」

(あはは、そんな必要ないよ。君には魂を癒す力があるからね)

「また予言ですか?」

(僕が予言言った事あったっけ?)

「予言めいた事はよく言います」

(あはは!そうだったかな)

その時ドアをノックする音がし、王宮のメイド達が豪華な食べ物を運んできた

「最後のお食事になるかもしれません」

そう言って次々アルテナの前にテーブルや食器を並べる

「そんな事言われたら食べづらいよぅ」

それ以前に着物がキツくアルテナは数口しか食べれなかった


着替えの終わったアルテナは誰にも見られない様に隠されながら王宮の車に乗った、車の後部座席には鎖の着いた手枷が設置されていた、それをアルテナは何か思いながら見ていた

「アルテナさんは巫女様としてなのでそれを使う事はありませんよ」

「いえ、この車に乗った子供達がどんな思いだったのか想像してて」

アルテナの言葉に全員が黙った

「これが最後になる事を願っています」

運転手はバックミラーでアルテナを見ながら本当に願っている様だった


車はデレス山の坂道を上り、途中から長い階段の元に着いた、そこには大勢の人が居た

「ほとんどは物見の貴族ですが聖騎士団とヘラクロスも混ざってます」

それを聞きアルテナは真剣な眼差しで車から降りた、そのアルテナの目の前にトウリが手を差し伸べた

「覚悟は出来てるかい」

アルテナはその手を握ると、手から何とも言えない力の様な物が流れ込んできた、アルテナが頷くと空から天使が降りてきた

「お父、ルクト様から見届ける様に言われて来ました」

天使はウインクする、これがルクトの言っていたアシストなのかと思った。そしてアルテナは1段づつ噛み締める様に登る、これからの事、火山の中身、色んな事を考えた、ふと後ろを振り返ると聖騎士団やヘラクロスに掴まりながら必死の形相で登る貴族がいた

「そんなに登りました?」

アルテナはトウリに確認し、トウリは黙ってうさぎを指さした、うさぎも汗が止まらない様だった。更に階段を登って行くと段々と気温が上がり、アルテナも汗が止まらなくなっていた、特に帯の辺りがとても熱く今すぐにでも解きたい衝動に駆られていた。頂上に着いた頃にはみんなその場にへたりこんだ

「こんな、とこ、子供を登らせたんですか」

アルテナが頂上で待っていた従者に聞いた

「いえいえ、子供が登れる訳ないじゃないですか、篭に入れて大人が担いで上がりました」

暑さでどうでもいい気分になったアルテナは大股を開いて大の字に寝た、そこをうさぎが帯で隠すが、うさぎもいっぱいいっぱいの様だ、トウリが風を起こしたが熱い空気が直に当たって更に汗をかいた

「あ、あつい」

「その風やめて」

次々に泣き言が聞こえる、その場に大量のゾンビが生まれたように皆呻き声を上げた


しばらくすると、だいぶ暑さにも慣れみんな正座する事が出来た。アルテナは祭壇に座り改めてその場の全員を見渡した、そんなにもなにを見たがっているんだと嫌悪の気持ちが湧き上がってきた

「本当にいいのかい」

トウリがアルテナの側の柱に寄りかかりながら聞いてきた、アルテナは小さく頷いた。そしてアルテナは立ち上がり地元での戦の前の祈りの踊りをした、それが終わると前に向き直った

「ではこれより儀式を始めます」

アルテナはそれを言うと崖に向いた、崖の下は遠く、下の方で炎が充満していた、その熱気は上昇気流の様にアルテナの顔に吹き掛ける。アルテナは覚悟を決め崖に飛び込んだ、トウリやうさぎは急いでその姿を崖の上から確認した、アルテナは炎の中に消えた


炎の中は以外にも熱くなかった、アルテナと同じ力だと言うのがヒシヒシと伝わる。だが炎は霧の様にアルテナの肺を塞ぎ上手く息が出来ず悶えた、その時炎の奥に黒い塊があり、アルテナはそこに吸い込まれる様に入っていった。その中に入ると息をする事が出来た

「この中に入って来たのはアナタが初めてね」

突然声が聞こえそちらを見ると、まるで泥の中に咲く1輪の花の様に美しい女性が立っていた

「ほとんどは炎に焼かれるか、この下のマグマに焼かれて死ぬのに、アナタはなに?」

女性の声を聞いていると、アルテナはどこか懐かしい気持ちになった

「貴女が冥の龍ですか?」


挿絵(By みてみん)

後書きは自由に書いて良いって知ったんで独り言載せます。沢山の方に読んで貰ってめっちゃ嬉しいですが、読んだ感想知りたいなっと思っていたのですがレビューじゃなくても感想を伝えるのって読書の方からしたら大変な事なのも知りました、なにか読書の方からの反応示せる物があったら良いですね

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