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獣人の少女アルテナの冒険譚 ~神様との出会いが私の運命を変えた~  作者: 天津滝三五


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45/63

8-5〇

バイクに乗りながらトウリは考え事をしていた

「なあアルテナ」

「はい何でしょう」

「どうして悟空と対戦した時加護を使わなかったんだ」

「実力で勝ちたかったんです」

「実力でも勝てそうに思ったけどね」

「あー風の音で聞こえません!」

アルテナの心情が分からずトウリはますます考えてしまった


何日か経ちキャンプをしみんなで地図とにらめっこをしていた

「この道が近いはずなんですけど」

「でも来る時この道無かったよね、そこからルート外れてるのかな」

「途中災害跡があったからそれが関係するかも」

思案を出し合って最適ルートを探している、みんなが見ていない隙にトウリは空から道を見ようとしていたがうさぎの帯に捕まった

「トウリさん不正はいけません」

「不正ではない、戦略的効率のいい行為だ」

「ぬぁにが効率ですか、大人しく旅人してて下さい」

それを聞いてフッと昔を思い出した、ルクトとカインと一緒に地図も無く彷徨っていた事を。そんな事を思っていると地響きが鳴り出した、沙悟浄は水で火を消し皆静まり返った。丘の向こうから光が見えると、ロボットが姿を現した

「ヘラクロスのロボット?西の国は出たのに」

「おそらくまだ西の国の領域なんだろ、訓練か何かで郊外に出てるんじゃないかな」

バンを隠し自身らも隠れる場所を探していると、ヘラクロス職員に見つかった

「あれ?見た事ある様な子だね」

その中にジャンヌもいた、魔剣を背中に背負っている。アルテナがクローを装着し身構えると、ジャンヌは目を見開いた

「アルテナ?」

「お師匠」

「アルテナどうしたんだその姿」

「お師匠、成長を止める呪いを掛けたのはお師匠ですか?」

「なんだそれ?アルテナはそんな呪いに掛かっていたのか?」

「なにも知らないんですね」

「その呪いを解いて体は大丈夫だったのかい?」

アルテナは黙ってしまった、あの状態をジャンヌに話していいのか悩んだのだ

「アルテナが望んで解いたのかい?」

ジャンヌは更にアルテナを悩ませる質問をし、アルテナは更に黙ってしまった。そこにロボットが銃を撃ってきて、アルテナ達は八方に別れ交わした

「やめろ撃つな!」

ジャンヌは止めたが、銃撃が止むことは無くトウリを狙ってパンチが飛んできた、トウリはそのロボットの拳を掴むと握りつぶした、そこをアルテナが飛び蹴りしロボットの拳は外れ飛んで行った。トウリの目には魔剣しか映っていなかった、トウリは一瞬でジャンヌの前まで走ったが、手を伸ばしても魔剣に弾かれた。

「なぜ触れない!」

「トウリ様!」

アルテナがトウリの手を引っ張りジャンヌから距離を取ると、ジャンヌの髪や目が徐々に黒くなっていった

「許さない」

ジャンヌの口からジャンヌでは無い声が聞こえた、ジャンヌは魔剣を構えた、その刀身は削られたのかジャンヌの持っていた剣と似ている。トウリも手から聖剣を取り出した、互いに構え剣先が触れると電流が流れた。その刹那に互いに剣を振るい体は動いているが剣の流れは見えなかった、周りの地面は削られ電流が辺りに散らばる

「トウリ様!」

その隙を狙ってかロボットがトウリに向かってロケットを発射し、その軌道を悟空の如意棒で突きかわした

「アルテナ!危ねぇから逃げろ!」

「そうはいかないよ!」

アルテナは強く飛びロボットに掴まると首の隙間にパンチを食らわし内部に炎を充満させ、操縦士が燃えながら這い出てきた

「なんだよその力」

悟空は落胆した表情をしたが、次のロケットを飛び蹴りで軌道を変えた。トウリ達はまだ剣の腕を確かめている様だ

「かつてのラージマハル国王の方が強かったぞ」

「うるさいうるさいうるさいうるさい!」

トウリの挑発にジャンヌは背中に付けている機械からアームを出し、鋭く突き付けてきた。それをアルテナが間に入りクローでガードした

「アルテナぁ!」

ジャンヌが魔剣を振り上げた時、アルテナの上に悟空が被さった、悟空は切られる覚悟で目を閉じたが、三蔵法師がそれを押しのけ錫杖を魔剣に突き当てた。すると魔剣は強く光りミスリの姿が見えた、幻想だろうがそのミスリの首は破れそこから黒い霧が溢れ出ていた

【お前ら全員呪ってやる!】

そこへ三蔵法師は魔剣に御札を貼り、御札は黒く燃え消えた、ミスリの姿も消えていた。ジャンヌは三蔵法師に魔剣を突き立てるが、三蔵法師はトウリに引っ張られかわす事が出来た、不覚を取られたジャンヌの腹をトウリは強く殴ると、ジャンヌは倒れた

「今のうちに撤収するかい?」

ヘラクロスは魔剣の破片を持った団員が居なかったのか、ロボットがアルテナ達にボロボロにされたからか、ジャンヌを拾うと帰って行った

(危険だねぇ、乗っ取られてたよあれ)

「ルクト様、お師匠はどうなるのでしょう」

(彼女?の魂が無くなる前に早く魔剣を何とかしよう)

そこに悟空が来た

「悟空、これ以上は危ないから私達から離れて旅をしよう」

アルテナが提案するが悟空は首を振った

「お前らが東の国に行くまではついて行ってやるよ」


挿絵(By みてみん)

投稿日2026.10.09

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